漱石さんのロンドンにおけるエピソード 夏目夫人にまゐらす



詩人、夏目漱石夫人に反論す。
はるほんさんの書評 漱石の妻 を拝読して思い出した。 「荒城の月」の作詞者として有名な明治の詩人、…
本が好き! 免許皆伝
書評数:862 件
得票数:25661 票
「本が好き!」に参加してから、色々な本を紹介していただき読書の幅が広がりました。



詩人、夏目漱石夫人に反論す。
はるほんさんの書評 漱石の妻 を拝読して思い出した。 「荒城の月」の作詞者として有名な明治の詩人、…




「生類憐みの令」と釣り人たち。
<上・下巻合わせた書評です> 本書の主人公は津軽妥女(うねめ)という旗本で、釣り指南書『何羨録…





素朴な穏やかさ。心が癒される私小説。
この本は疲れた心に効く。新鮮な空気を吸いながら露天風呂にゆっくり浸かったみたいな読後感。読み終えるの…



近所にこんな店があったら覗いてみたい。
世田谷の商店街にある玉阪人形堂は、人形の小売りより修復が主な商売だ。店に持ち込まれる人形をめぐる小さ…



絶対に負けられない戦いが、そこにはあった。
麻酔薬の発明、世界初の全身麻酔手術成功という、医学界に燦然と輝く功績を残した華岡青洲。その陰には、臨…




ミステリーの楽しみは、犯人探しだけではない!
あっと驚く結末もミステリーの楽しみのひとつですが、ストーリーがわかっていてもまた読んでしまう作品には…




大人がファンタジーの庭を散策するための本。
著者の植田実さんは、数々の建築誌の編集に携わってきた方である。 「読み過ごしがちな建築的フレームと細…




「死者であっても生きている。」(文中より)
作者は<オーリエラントの魔道師シリーズ>で日本の新たなファンタジー作家として注目を浴びた人である。本…




ムーミン家とは、40年来のお付き合いです。
ムーミン一家との出会いは小学生の頃でした。まだアニメになる前です。母方の祖母が私を本屋に連れて行き「…




神様に注目して読んでみた。
宮藤官九郎脚本による、NHK朝ドラ「あまちゃん」が人気である。"潮騒のメモリー"という挿入歌があり、…





ビルマ王朝の崩壊から語り起こされる、アジア激動の20世紀。
本書はビルマ王朝崩壊の日、インド人孤児ラージクマールとビルマ宮廷の幼い侍女ドリーの出会いから始まる。…





日本初のYA小説~君は初恋を覚えているか~
もし明治の時代に「ヤングアダルト」という言葉があったなら、『たけくらべ』はきっとYA小説と呼ばれたに…




このシリーズは、初夏を告げる風物詩なのだ。
5月になると『東京バンドワゴン』シリーズの新作を読む。私にとっては、枇杷やさくらんぼと同じく、初夏を…




強い瞳をした女の子、海の色のゼリー、片腕の少年が弾くピアノ。出会い、惹かれ、傷つけあった、あの夏。
佐藤多佳子さんは、本屋大賞を受賞した『一瞬の風になれ』の作者である。極上の青春ストーリーを世の中に送…




心の機微の描き方が向田邦子に似ている。
二週間以上前に読んだ短編。「書評は書かなくていいや。」と思っていたのだが、何日たってもこの話を思い出…





2000年を隔てて響き合う、二つの青春。
1981年、北アイルランド。対英独立闘争が激化し、爆弾テロ事件が頻発した時代の物語である。主人公は1…




1925年、杉本鉞子作『武士の娘』はアメリカでベストセラーとなった。
1898年(明治31)にアメリカに住む日本人青年のもとへ嫁いで行った、越後長岡藩の元家老の娘。192…




探偵業は優雅な道楽~「慧眼は、わたしの商売道具なのです。」
時は世紀末、ハプスブルグ帝国ウイーン在住の紳士をご紹介しよう。 頭頂部が薄くなった髪と顎鬚、表情豊か…




怪談じゃないよ、一生に一度の恋の話だよ。
幽霊が井戸から浮かび上がって「いちま~い、にま~い・・・」とお皿を数えるのは、歌舞伎 『播州皿屋敷』…





理不尽を受け入れる勇気の物語。
人生で一番受け入れがたい理不尽は、家族が死んでしまうことだろう。13歳の少年であれば、遠い未来に起き…