上杉景虎―謙信後継を狙った反主流派の盟主





謙信なき後の権力争いに巻き込まれてしまった上杉景虎。人はそこに「陰謀」や「裏」を読み取ってしまう。
陰謀論だけでなく、歴史には「裏」があるはずと思ってしまう人が少なからずいる。なぜなら、私たちはその結…

本が好き! 免許皆伝
書評数:2357 件
得票数:40289 票
片道45分の通勤電車を利用して読書している
アラフィフ世代の3児の父。
★基準
★★★★★:新刊(定価)で買ってでも満足できる本
★★★★:新古書価格・kindleで買ったり、図書館で予約待ちしてでも満足できる本
★★★:100均価格で買ったり図書館で何気なくあって借りるなら満足できる本
★★:どうしても本がないときの時間つぶし程度ならいいのでは?
★:う~ん
★なし:雑誌などの一言書評
※仕事関係の本はすべて★★★で統一します。
プロフィールの画像はうちの末っ子の似顔絵を田中かえが描いたものです。
2024年3月20日更新





謙信なき後の権力争いに巻き込まれてしまった上杉景虎。人はそこに「陰謀」や「裏」を読み取ってしまう。
陰謀論だけでなく、歴史には「裏」があるはずと思ってしまう人が少なからずいる。なぜなら、私たちはその結…




中国で砲弾と銃弾の雨をかいくぐり、太平洋の孤島で飢餓と戦った一人の兵士が描いたスケッチブック。
表紙にやせ細った兵士が描かれている。 この本の主人公であり、130枚以上にわたる戦場の様子を描…





「美術鑑賞に知識は必要か」。とりあえず、この本を一回読んでみてから判断してほしい。
「美術鑑賞に知識は必要か」という問題は、数年に一回、ツイッターで話題になる。 今博物館や美術館…





無口なハードボイルド戦国大名。それが上杉景勝。
今度、会津を転じて米沢へ移る。武運の衰運、今においては驚くべきにあらず 上杉景勝率いる上…



水戸黄門漫遊記ならぬ、月季・霊耀漫遊記になるのか。この後どうなるんだろうか。
皇帝から地方・諸国の廟で起きている異変をひそかに調査するように勅命を下された稀代の巫術師・董月季とソ…


もし、ジャック・マイヨールが、ラッセンの画を描いたら。「小説の純度」こそを問いたくなる。
先月終わり、『青の純度』についてネット上で炎上した。そのあたりは TOKYOARTBEATの「アーテ…




カリスマ天下人・織田信長の軌跡を家臣の目から追う。
※上下巻での書評です。 織田信長に関しては数多くの研究書、小説が世に出ているが、参考文献と…




プロパガンダとしての戦場の動物写真。そこに私たちは何を見るか。
日中戦争から終戦までの8年間に、軍馬11万6000頭、軍犬5~10万頭、軍鳩6万弱が戦地で使用された…




大奥で権勢を極めた松島は記録の残っていない14年間、何を思っていたのだろうか。
江戸時代の大奥には権勢を極めた女中(老女)が何人かいた。その中の一人がこの本の主人公「松島」である。…




朝廷は「烏漣娘娘」信仰を通じて地方を支配を安定化を目指すのか。そのために、裏で土着神を始末するつもりなのか。
霄の京師には、稀代の巫術師がいる 「烏衣の華」の巫術師・董月季と彼女の許婚は封霊耀、さらに…




関羽をだまし討ちしてしまったことで、呉に孫権に正義の風は吹かなくなってしまったのかもしれない。
宮城谷三国志を読んでいくと、著者が考えるターニングポイントがいくつかある。 その中の一つが、赤壁の…



平山優の最新研究に基づき、三方原の戦いを伊東潤が描く。
歴史小説は難しい。なぜなら最新の研究結果で作家が描いたものがひっくり返ることがある。伊東潤でいうと「…





思春期・反抗期真っただ中の野球少年をまっすぐに描く。その生々しさが心を打つ。
おろち峠を越えると、山の斜面には、まだ雪が残っていた。右側には雪の山、左側は、あに。 カド…




「重度障害児を(産み)育てる」とはどういうことなのか。「健常者」はそこに何を見出すのか。
大久保で探偵事務所を営む佐竹は、探偵として育ててもらった大手事務所の寺西に女性新人探偵・中野聡子の研…



私たちは過去から未来へとつなぐ人。これって、生存性バイアスの塊なのかもしれない。
舞台は横浜市磯子区。 建築家の「おとうさん」と総合出版社に勤める「おかあさん」の間に「くん(訓…




生まれてすぐからバケモノに育てられても人間の血からは逃れられないのか。この点はもっと議論されていいはずだ。
9歳の蓮は渋谷の街を歩いていた。父と離れ、母とは死別し、金持ちの父方の唯一の男系跡取りとして無理やり…



小説を読むのに疲れたら読むといい。ああ、小説ってこんなに良いものだったんだなと思えるから。
私は存じ上げなかったが、著者は有名なインフルエンサー作家・書評家。小説の書き方の本はあっても読み方の…



普通の人間同士の子どもだって、実はおおかみこどもだよ。冒頭その他ドン引きしたけど、最後、3人の子持ちオジサンは泣いちゃったよ。
愛してしまった男は、オオカミと人間の両方の血を受け継いだ人だった。両親を亡くし、一人で一橋大学に進学…





恋と革命。蛇とキリスト教。太宰晩年の緻密な構造が光る。かず子は本当に上原の子を妊娠したのか。
朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、 「あ」 と幽かすかな叫び声をお挙げに…



北海道函館を舞台にした、とにかく甘いシンデレラ・ラブストーリー。
時は大正時代、舞台は函館。伊地知静子は函館に住む華族の分家であり、父正也は不動産業の顔を持つ。伊地知…