暗い青春
雪国の名家&政治家から坂口安吾と太宰治が同時期に生まれたのは何の因果か。父母の精神的不在と純愛が坂口安吾を生んだ。
坂口安吾といえば、『堕落論』ぐらいしか読んでこなかった。しかし、その『堕落論』も書評を挙げていない。…
本が好き! 免許皆伝
書評数:2349 件
得票数:40143 票
片道45分の通勤電車を利用して読書している
アラフィフ世代の3児の父。
★基準
★★★★★:新刊(定価)で買ってでも満足できる本
★★★★:新古書価格・kindleで買ったり、図書館で予約待ちしてでも満足できる本
★★★:100均価格で買ったり図書館で何気なくあって借りるなら満足できる本
★★:どうしても本がないときの時間つぶし程度ならいいのでは?
★:う~ん
★なし:雑誌などの一言書評
※仕事関係の本はすべて★★★で統一します。
プロフィールの画像はうちの末っ子の似顔絵を田中かえが描いたものです。
2024年3月20日更新
雪国の名家&政治家から坂口安吾と太宰治が同時期に生まれたのは何の因果か。父母の精神的不在と純愛が坂口安吾を生んだ。
坂口安吾といえば、『堕落論』ぐらいしか読んでこなかった。しかし、その『堕落論』も書評を挙げていない。…
社会心理学者が行動経済学などの研究に基づき「なぜ私たちがそれを買うのか」を科学する。
昭和時代には、安いものはだいたい粗悪品で、安い食品はおいしくありませんでした。ところが、ここ十数年…
ただの暴れん坊だったスサノオ。八岐大蛇を倒して漢(おとこ)になる。
『天の岩戸アマテラス 日本の神話』 に続くシリーズ第2段である。 天の岩戸騒動の後、葦原中国…
角野栄子「魔女」を語る。
角野栄子というと、やはり『魔女の宅急便』だろう。そんな彼女が魔女について語ったり、ヨーロッパで魔女文…
「英国からの自由を求めて戦った英雄たち」という独立神話を相対化させる。これを読むと今に至るアメリカしぐさが理解できる。
高校時代、「代表なくして課税なし」というスローガンで英国の圧政から立ち上がったというストーリーでアメ…
「ほらほら、伏線回収やら読み手の心を揺さぶる私の技すごいだろ」というのが行間から伝わってくるミステリー小説はどうなんだろうか。
「宿罪 二係捜査(1)」 の遺体なき殺人事件の「叩き割り」と思い込みの「叩き割り」。まさか叩き割り…
被害者が「非行から立ち直ろうとしていた実は母親思いの美少女」という設定にどうしても違和感
10歳の男の子が敬礼する。敬礼する先には乳がんで亡くなった警察官の母・水谷早苗の棺を見送る参列者たち…
読了後、間違いなくブルーボトルコーヒーのお店に行きたくなる、そんな1冊
主人公は、なんと作家・高杉良の娘婿である小野健一(実際は「矢野健一」。著者は一字しか変えていなかった…
コロナ禍の日本を舞台にした短編集。昔から人々の営みは、さみしさ希望が織りなす星々の瞬きのようなものなのかもしれない。
コロナ11波といわれているが、街中でマスクをつけている人はすっかり減った。2020年の一斉休校からロ…
科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間だ。「科捜研の砦」と呼ばれた者たちの生きざま
尾藤宏香はため息を吐いた 冒頭の一文である。 「科捜研の砦」といいながら、冒頭に出てくる「尾藤…
「汚れちまった悲しみ」ではなく「汚れつちまつた悲しみ」である。君は中原中也をきちんと知っているか。
中原中也との出会いは高校の現代国語の時間であった。 汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降…
家庭が崩壊間際とはいえ、大嫌いだった父親が経営者だったからこそ、高額な塾代を捻出できたことをきちんと押さえておきたい。
学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 の文庫版。 合格メソッド…
H.He.Li.Be.B.C.N.O.F.Ne 水兵リーベ僕の船(そこから先はバージョン多数)。無機質な元素記号が私たちの体をつくり、社会にどのように使われているのか。手元に置きたい1冊
H.He.Li.Be.B.C.N.O.F.Ne 水兵リーベ僕の船(そこから先はバージョン多数) 中…
人生でトイレにいる時間は3年。そこにはいろんなドラマがある。いや、ない方がおかしい。
テーマは「トイレ」である。1日に何度もトイレに行くけれども、一生のうちトイレで過ごす時間はどれぐらい…
絶望の中の一縷の希望が当主の選択を誤らせ、家臣をそして領民に死を招く。
進めば極楽。退かば地獄-。 1578年10月、北摂津を治めていた織田信長の重臣・荒木村重が…
「それ」が射る。ドイツ人哲学者が会得した「弓禅一体」の世界。
「神秘主義」とは難しい概念である。文字・言葉で伝えたとしても、神秘体験をそれを体験したことない人に伝…
君は家族を、そして自分のことを初めて見てくれた女性を守ることができるか。
玄関ドアに鍵を差し込む。 冒頭の一文である。最後まで読んだ人なら、この一文の重さがわかるはずで…
親を亡くした不運の小公女と心を亡くした幸運の貴公子が薔薇を介して出会う。
『花と妖精の品を求めるなら一番』だと語られる青薔薇骨董店には噂がある。 妖精にまとわる品を持ち込…
書評は作品のみで語るべきなのはわかっているが、それでも法華経の存在なしに宮沢賢治を語ることはできないはずだ
「注文の多い料理店」をはじめここに出てくる作品は1回は読んでいる。しかし、あえて購入したのは、弟の宮…
今、小学生に日本の神話を読み聞かせすると、食いつくぞ。
私は地元小学校の読み聞かせをしている。読み聞かせ時間は朝の10分間。仕事をしているので、毎週は入れず…