人間失格





厳密に言えば冒頭ではないけれど、『恥の多い生涯を送って来ました』という有名な始まりの一節を読んだとき、正直ちょっぴり感動した(笑)。
この書き出しから始まる男の生涯とは?否応なしに興味が掻き立てられる見事な一節だと思う。私も散々色々な…

本が好き! 1級
書評数:116 件
得票数:688 票
翻訳小説ばかり読んでいます。
その内いつか、日本の作家の作品も読みたいのですが、今のところ時間がなく。。。
過去に読んだ作品はblogにアップしていますので、覘いてみて下さい!





厳密に言えば冒頭ではないけれど、『恥の多い生涯を送って来ました』という有名な始まりの一節を読んだとき、正直ちょっぴり感動した(笑)。
この書き出しから始まる男の生涯とは?否応なしに興味が掻き立てられる見事な一節だと思う。私も散々色々な…



最近とても、顔立ちが気になるお年頃です(笑)。加齢による影響を急に感じ始め、何とかしたいなぁと、笑い事でもないお悩みの1つに。そんな訳で、本書のタイトルを見た途端『これだ!』と(笑)。
写真の図解などで『顔』作りのエクササイズが豊富にあるのかと思いきや、どちらかといえば学術的に、『歯』…



うむ・・・blogのあらすじだけで何回『売春宿』と書いただろう?変な単語で怪しいサイトに近付かれないようこれまで結構気を使ってきたのだが、いたしかたない、だってこれは、『売春宿』を巡るお話。
とは言え、それほど物語には絡んで来ない。語らずして、ただその存在だけが行間に潜んでいるように漂ってい…




読み始めて暫くは、好みのブラックユーモアだよねぇ~♪とウキウキしていた。ノスタルジー漂う雰囲気に、得体は知れないが妙にコミカルな『自殺用品専門店』という舞台。いかなる風刺が紛れているのか?
と思いきや!これってある意味SFなのね(笑)。SFなのか、パラレルなのか? たった1人の(激し…





本作は『記憶』をキーワードに、記憶と密接な関係にある思い出の世界を、様々な土地、人々を題材に描いた秀逸な短編集だ。ということで、記憶にまつわる私の物語を少しご紹介しよう。
かつて、A・ドーアの処女短編集『シェル・コレクター』が話題になった時、『読もうかな?』と思ったが暫く…





本作が最後のバーティー&ジーヴス作品、ああ、涙なくして・・・ウソ(笑)、大いなる感謝と爆笑なくして読めない作品だった。
最後なのに幾分薄い・・・という寂しさはあれど、90歳を過ぎて書き続けてくれたことに感謝したい。ここ数…




これは面白い・・・。なんというか、多角的な見方で面白い・・、言い換えれば隠喩的な意味で面白い・・・。とても簡単にあらすじをかけない雰囲気で面白い・・・。
物語は順を追って、国民からも好奇の目で見られているタビル・サライへ、マルク・アレムが初出勤するところ…





単純に面白かった。私小説とはよく言われるが、単純な意味ではフィクションだと思う。生々しいリアルさが無くて、言うなれば自らの現実を描き出しながらも、結果や過程においては理想が多分に含まれているような印象
ようやく到着!(笑)。私が小説を読み始めたのは中学の時なのだが、当初から日本の作品は余り読まなかった…





正直、物語そのものには大した意味は無い。姑息な手段を弄するメーヴに対して、伝説では半神半人とも言われるアイルランドの英雄、クー・フリンが孤軍奮闘する、要するにただそれだけだ。
笑ってしまうぐらい人がバッタバッタと殺される、一辺倒なくらいに殺されていく。 ただし、資料的価値、…





なんとも・・・シニカル・・・としか言い様がないような?しかしながら、特に裏の意味など考えずとも、少しばかり間抜けな主人公が時代の流れの中でユルユルと流されていくコミカルな作品としても読めるだろう。
例えば、第二次大戦頃からのチェコの情勢など全く知らず、ドイツやソビエトとの関係も、60年代の騒乱も何…



確かに語りは上手い。初長編作と言うが、何とも見事な語りである。んが!長い!盛り込みすぎ!趣旨は分かるのだが、それこそ編集者はどうしちゃったんだ!?という。
全体を読み通してみて、200ページは減らせたな・・・とか勝手なことを考えてしまう。 物語は3部構成…




この物語、例えるなら『万華鏡』のよう。1人の人物が当たり前のようにプロットを変えて登場し、またクルっと回せば違った姿に変わり、360度回すとまたもとの姿に戻る。
およそ80年ほど前に書かれた物語だそうだ。作家はこの後1作を上梓したが、生涯銀行で働いていたという。…





最初の『フェーナー氏』を読み終わったとき、これは、噂に違わずトンでもなく面白い作品集に出逢ったと思った。宣伝に偽りなし!
さすが東京創元社さんお目が高いですねと、読み手としても気分が高揚した。その後中ごろの短編には多少の浮…




短編の名手、愛すべきE・D・ホックのデビュー作でもあるシリーズの短編集が出ていたなんて、全然知らなかった!
幸運なことに読む機会を頂いたので、なぜか第3弾から着手してみようと思う(笑)。 E・D・ホックのシリ…




『シャムロック・ティー』に比べると、本作は物語性ほぼ無し、薀蓄の温床のような(笑)。それでも一応、語り部の結婚式、パブで出会った陽気な男、オランダへの旅など、一連の流れはある。
『シャムロック・ティー』に比べると、本作は物語性ほぼ無し、薀蓄の温床のような(笑)。それでも一応、語…





確かに、ファンタジーと言い切ってしまうには敷居が高く、かといって物語性はさほど高くなく、とは言え、百科事典やノンフィクションものでもなく・・・、やはり分類は難しいか(笑)。
そもそも、前翻訳作『琥珀捕り』を読もうか読むまいか?悩みに悩んでいた。本書紹介を少しここに転記すると…



どうにも私はブッカー賞が苦手で、ブッカー賞受賞作と聞くと二の足を踏んでしまい、ブッカー賞作家と聞くと躊躇ってしまうのだ。中でもなぜか、I・マキューアンは『ザ☆ブッカー賞』的なイメージがある。
んで、性懲りも無くI・マキューアンだよ・・・。 読む度につくづく『上手いなぁ』と感じるのではある。…





夜を徹して語り合いたいと思ってしまう。実際にそんなことは不可能なのだが、その感覚を味あわせてくれる、そんなエッセイ集だった。
この本を読んでいる間中、感想は何を書こう、こう書こうなどと色々考えていた。私は予てから、次にお付き合…




結局のところ研究対象としてもロシアの歴史に照らし合わせて見ても色々な価値のある作品なのだと思うが、私は良いや、単純にこの世界感を楽しませて貰ったので満足(笑)。
ようやく、ようやく初ゴーゴリ。古典の中ではロシア文学が一番好きだと思えるのだが、大御所の作品はほとん…





ああ、とうとう終わってしまうのね。世の中数々の『肝っ玉母ちゃん』が世に紹介されているが(現実・創作問わず)、中でも私の大好きなアグネス・ブラウンの物語が、とうとう終わってしまう。
心情としてはのんびり時間をかけて読みたかったのだが、約1時間ほどで半分以上を読んでいた。遅読な私とし…