鴉



  

麻耶雄嵩氏、確かに気になる作家さんです。賛否両論を呼びそうな力作。
かつて埜戸(のど)と呼ばれていた、現在は地図に載っていない名前のない村。弟・襾鈴(あべる)の失踪と死…

					本が好き! 1級
					書評数:148 件
					得票数:3216 票
					
推理小説が大好きです。エレキギターとドラムを演奏します。



  

麻耶雄嵩氏、確かに気になる作家さんです。賛否両論を呼びそうな力作。
かつて埜戸(のど)と呼ばれていた、現在は地図に載っていない名前のない村。弟・襾鈴(あべる)の失踪と死…



  

とにかく面白いユーモアミステリ!? 黒星警部とフリーライター・虹子が登場するシリーズ二作目。
フリーライターの葉山虹子は「月刊・旅の情報」編集部の河島ゆかりからの依頼で、横須賀沖約2キロに浮かぶ…



  

作者のミステリへの熱い情熱が感じられる力作。
私立探偵・木更津悠也のもとに二通の手紙が届いた。一通は大阪に本社を構える大企業の創始者一族、今鏡家の…



  

『子とり鬼』のわらべ歌が流れると幼児が消えてゆく。初読です、今邑彩さんのミステリ。
あれは二十二年前の、千鶴がちょうど沙耶くらいの歳の頃だった。七つになったかならぬかの、初秋の日だった…




  

著者の新たな一面が垣間みれる作品です。まさに読むB級ホラー映画。
異形のホラー作家・一藍が巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園〈魔庭〉。七、八年前に、当時城南大学建築…



  

ちょっと大人向けの海洋サバイバルミステリー。
ダイビング中、妻とその不倫相手の編集者に見殺しにされた推理作家・風間春樹は、無人の八丈小島で意識をと…




  

「すでに事件の終わった現場から物語は始まるから、つまらないでしょう?」「そんなことはないよ。驚きの新事実と急展開が待っているんだよ」
物語の舞台になっているのが、昭和初期のにおいを濃厚に漂わせる煉瓦造りの三階建ての洋館。〝私〟の視点で…




  

黒星警部と葉山虹子のやりとりには、思わず吹き出してしまった。コメディタッチでギャグ満載だが、侮れない本格推理の傑作。
折原一作品を好むあまり、初期の作品を探して見つけたのがこの一冊。正直言ってあまり期待していなかったの…



  

前からも後ろからも読めるという趣向を凝らした構成で、その二つの作品は、ループ状に回ってしまう。折原一さんの遊び心を感じさせる力作である。
本作『倒錯の帰結』は、『倒錯のロンド』『倒錯の死角』と続く、「倒錯」シリーズの第三作として、シリーズ…




  

天使の囀り=悪魔の囁き。
北島早苗は、聖アスクレピオス会病院の緩和ケア病棟で、終末期医療に携わる精神科医である。恋人で作家の高…




  

第4回ホラー小説大賞を受賞した作品である。幽霊や妖怪などの怪異現象ではなく、サイコパス的人間の怖さを実感した。
若槻慎二は、生命保険会社、昭和生命の京都支社で査定主任をつとめ、保険金の支払い査定に忙殺されていた。…
  



  

物語の真相はかなりドラマチック。「ドイツミステリの女王」とよばれるネレ・ノイハウスの警察小説。
音楽の話で申し訳ないが、私の好きなハードロック/ヘビーメタルでドイツといえば、古くはスコーピオンズ、…



  

因習にとらわれた鬼蟻村という閉鎖的な空間での密室殺人と名家の三姉妹の跡継ぎ問題。ルックスはいいが、ちょっと頼りなく憎めない水乃サトルシリーズ。
長野県北部の寒村・鬼蟻村。雪深いこの里には古くより、酒造業を営む大家・上鬼頭家が君臨していた。鬼蟻村…




  

『暗闇の教室』の解決編。あれから二十年後の教え子たちの姿。突如現れた〈復讐者〉の恐怖。目が離せなくなる力作。
あの「悪夢の夜」から二十年経った。中学校の音楽教師・高倉千春は、買い物に行った帰りに足を踏みはずして…



  

日本推理作家協会賞受賞作『沈黙の教室』につづく、夏の夜に読むのにぴったりなダーク・サスペンス第2弾。
日照りに見舞われ、干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現した夏。廃校で肝試しの怪談「…




  

探偵である刀城言耶の魅力や人となりが堪能できる中短編集。長編の合間の息抜きにぴったりである。
本書『密室の如き籠るもの』は、三津田信三氏の刀城言耶シリーズの初短篇集だ。本作は、三作の短編と一作の…



  

ライトなタッチの本格ミステリ。能天気な深雪、明日香井兄弟の対比が面白い。
1982年12月30日月蝕の夜、作家でまたイラストレーターとして人気を博すかたわら「人の未来を予言し…




  

騙しのマジックを駆使した叙述ミステリー。本作でも折原一ワールドが炸裂。
東京都北区東十条、建築後五十年以上はたっていそうな古びた木造の二階家。都会の場末の住宅地の中にぽっか…




  

島田荘司氏は、期待を裏切らずに常に新たな挑戦を続ける。翻訳されて多くの英語圏で読んでもらいたい傑作である。
ニューヨーク、マンハッタン。きわめて独創的な構造を持つ高層アパート、セントラルパーク・タワーの一室で…




  

学生アリス・探偵江神二郎シリーズの三作目。丁寧な文章で、本格推理フーダニットの典型ともいえる傑作である。
「皆さんに、娘を連れ戻してほしいのです。」 四国の山中に大富豪・木更勝義が作り上げた木更村は、山間…