ハイエナ少女の血とガッツ 街編
灰野りつ子さん、希少な「地獄が描ける平成漫画家」。
ホラーM末期の作家さんにして、『死人の声を聞くがよい』に先駆けて、巻数表記で無く、〜編表記で各巻が発…
本が好き! 1級
書評数:156 件
得票数:855 票
最近、「人の創った物」に触れたい、という気持ちは、「何か変な形をしたものが見たい」のだと気が付きました。
漫画とアニメとロックと奇想・怪奇・幻想文学とアウトサイダーアートと妖怪と動物が好きです。漫画だと諸星大二郎・逆柱いみり・呪みちる、小説だと夢野久作・町田康・吉村萬壱・カートヴォネガット・カフカ、そんなん。
最近は中々本の感想をきっちり述べる所まで行けなくなっており、「本が好き」では趣味のホラー漫画感想文をブログより転記しておりますごめんなさい。
古本屋になりました。
書肆鯖:http://subbacultcha.shop-pro.jp/
灰野りつ子さん、希少な「地獄が描ける平成漫画家」。
ホラーM末期の作家さんにして、『死人の声を聞くがよい』に先駆けて、巻数表記で無く、〜編表記で各巻が発…
ありそう、ありそうなんだけど案外無い「なめくじホラー」を代表する漫画です。これ以外だと伊藤潤二さんの同名のソレくらいしかパッと思い浮かぶのがありません。
杉戸作品で一個選べ、と言われたら奇形児とか百の目もいいけどうーんコレかなぁ、という作品。 あり…
「蔵六」が仕掛けるのは、生きる限り誰もが持ち続ける「存在への不安」。 答えに辿り着く事もなく、感動的な結末によるカタルシスもありません。 ただ「不条理に病に襲われ」「不条理に死ぬ」だけの話。
その有名さ故に、紹介の必要は無いけども語っておきたい作品。 あまり頭は良くないけども、善良に暮…
些細な社会の傷口に、ペン先を突っ込み、グリグリと押し広げてブラックホールにする、という「シチュエーションスパイラルホラー」とも言うべき特徴を持つのが谷口トモオ(矢口順一)先生の作品群。
些細な社会の傷口に、ペン先を突っ込み、グリグリと押し広げてブラックホールにする、という「シチュエーシ…
諸星作品において、おそらく初めてとなる「デスゲーム」マンガ。 とはいえ、タイトル・表紙から「CUBE」を連想したのですが、流石諸星御大、普通の脱出ゲーム・殺し合いゲームみたいものをやる筈もなく。
諸星作品において、おそらく初めてとなる「デスゲーム」マンガ。 とはいえ、タイトル・表紙から「CUB…
早見純、血みどろ怪奇作品集。エロスは鳴りを潜め、早見先生が持てる力をグロ・狂気・怪奇にハンドルを切る。装丁、扉絵などにもガシガシ不穏な空気が滲み出ています。
早見純、血みどろ怪奇作品集。 エロスは鳴りを潜め、早見先生が持てる力をグロ・狂気・怪奇にハンド…
いけうち誠一短編集。「呪いのかつら」「小ちゃくなあれ」、何と言ってもこの2作のルサンチマンホラーがスンバラシイのです。
いけうち誠一短編集。 表題作、檻、霊界のささやき、小ちゃくなあれの4編を収録しており、大谷チキなん…
いくつもの人間関係が絡み合った先に待ち受けた、ある兄妹の正体は「吸血鬼」だった…。 由緒正しき「吸血鬼ホラー」なのですが、絵は読者を怖がらせる感じよりも、「少女漫画的な美しさ」を感じるシーンが多々。
まだ流悦子先生の作品、読んだの2冊目なのですが、この単行本はおそらく黒ひばりの『血のバラ乙女』と同じ…
伝奇ホラー?モンスターホラー?サスペンス?神話的恐怖?…最後まで読んでも、その物語の正体は分からない。 俺は何を読んだのか? 何を読まされたのか? 何人?何件? 千九人童子ノ、件
漫画家・搬入機材(主人公の名前です)は、連載中の漫画を打ち切られ、あてもなく実家に帰ってきた。 が…
『死と彼女とぼく』の川口まどか短編集。全体的に、ホラーというよりはファンタジーかなぁ、という内容でちょっと☆少なめな評価ですが、面白い単行本ではあります。
『死と彼女とぼく』の川口まどかさんの短編集。 全体的に、ホラーというよりはファンタジーかなぁ、とい…
なんとなく雨月物語を名前しか知らなかった人は勿論のこと、雨月物語ファンにも勧めたい、『鈴木先生』武富健治渾身のコミカライズの感。武富先生、やはりやらかしてくれた。
『鈴木先生』、大好きです。 中学生と、中学校教師たちの、「人の描き方」がとても生々しいから。 作…
太宰治『人間失格』を、壊しまくり、ホラー漫画的な何かへ作り替えてしまった、凄まじいコミカライズ。これぞ人間失格。これぞ人間失格失格。コミカライズ、的な作品の中では、これを一番推したいです。
太宰治『人間失格』を、壊しまくり、ホラー漫画的な何かへ作り替えてしまった、凄まじいコミカライズ。 …
「この宇宙は、いったい、何でできているのかな」 「この宇宙はね、羊と、羊じゃないものからできているんだよ」 両氏それぞれにおける最高傑作かも。
老物理学者アルベルトが出会った、カザフ族の羊飼いの少年との非常にスリリングな「宇宙とは」という対話。…
ダリの「聖アントワーヌの誘惑」。幼少の頃、アレが俺は無性に怖かった。 ひょっとしたら、伊藤潤二さんもアレ怖かったんじゃないかしらん。 だって『ギョ』って魚に脚生えてるじゃないですかー!ヤダー!!
ダリの「聖アントワーヌの誘惑」に、不安を覚えた方は結構居るんでわ。 幼少の頃、アレが俺は無性に怖か…
トメちゃんは善意・無邪気で誰の願いも無条件に叶えてくれるのだけど、「どうやって」「何が起こる」といった過程・結果に無頓着であるが故に、願いが叶うことが簡単に破滅スパイラルを産み出す。
あれ?おおひなたごうってギャグ作家じゃなかったけ?最近だと『目玉焼きの黄身、いつつぶす?』の作家とし…
何がイイって、「眼」がイイんですよ。愛(性欲・所有欲)とか友情とかに固執するあまり、思い詰めてしまうサイコな子どもたち。ヤバいヤツらが目白押しな短編集です。
ハロウィン少女コミックは、ホラーM・サスペリア等に比べると、どうも「そこで終わった作家」が多い印象で…
「ない!ない!ない!…この家にはトイレがない!!」空前絶後の、「トイレが無いホラー漫画」。
「ホラー的魅力には大いに欠けるマンガである」と先に述べておきます。 だって怖くねーんだもん!恐ろし…
『座敷女』に続く、いや並ぶか越すかしてるんではないかと言える、ストーキングホラー。「ゴミ捨て場に居る白いロリータ女と会話すると、死ぬか妹が出来る」という都市伝説。主人公は運悪くその都市伝説存在に遭遇。
いくつかの出版社、レーベルに対して、「これは面白くない(俺が読んでも合うものは無い)」というレッテル…
ホラーマンガにおける描写力とは、単純な「絵の巧さ」ではありません。そうした意味で、野口千里さんの絵は大変失礼ながら、あまり上手くないけども、ホラー漫画的である、と言えます。
現在は実録系・レディース系雑誌にのみたまに掲載される、野口千里さんのホラー単行本。 ホラーマン…
水木サンの亡きあと、今「妖怪」ならこの人に描かせろ。空前の妖怪小説を、絶後の絵師がコミカライズ。
「水木絵柄」の作家としてはドリヤス工場・森野逹弥が挙げられますが、ドリヤス工場はパロディとしての水木…