イリノイ遠景近景

日々に吹いている風。
イリノイ州シャンペンのとうもろこし畑に囲まれた家に住む著者によるエッセイで、1992年から一年半に渡…

本が好き! 免許皆伝
書評数:1744 件
得票数:42064 票
いつまでも読み切れない沢山の本が手の届くところにありますように。
ただたのしみのために本を読める日々でありますように。

日々に吹いている風。
イリノイ州シャンペンのとうもろこし畑に囲まれた家に住む著者によるエッセイで、1992年から一年半に渡…

「淑女のような……」
富豪アバネシー家の当主リチャードが病死した。その葬儀を終えたあと、遺族(遺産相続人)の一人が、実に無…

ほのぼのとあたたかい、でも、これらは、そういう物語かといったら、そうではないような。
12篇の短編を読みながら感じたのは、ほのぼのとあたたかい……うん、それは確かにそうなのだけど。でも、…

『こんにちは、アンリくん』に続く、アンリくんとねこのミシェルくんのおはなしが、三つ。
絵と文で読む『こんにちは、アンリくん』に続く、アンリくんとねこのミシェルくんのかわいいおはなしが、三…

「子どもたちとの本当の散歩のときもあれば、先人や先達との、時空を超えた思索の散歩のこともあった」
2017年の夏から冬にかけての半年間、日本経済新聞夕刊の「プロムナード(散歩・散策の意)」欄の連載を…

上の子が、弟妹に出会うということは。
ペンギンのククーは、パパとママのお腹の下が大好き。「ふんわり、ポカポカ、いいきもち」のお気に入りの場…

底なし沼に嵌って、浮き沈みを繰り返しながら、徐々に深く沈んでいくような気持ちで
著者の人生を振り返るオートフィクション(回顧録)として、『子ども時代』『青春時代』『結婚/毒』の三部…

こんな言葉で、こんな作品で、語られる彼のアメリカは、なんという幸せ者だろう。
『アメリカの鱒釣り』後、1962年から70年までの九年間に書き溜めた短編62篇。 訳者あとがきの言…

ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサの学寮付き保健師イモージェンを探偵役にしたミステリ二冊目。
ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサの学寮付き保健師イモージェンを探偵役にしたミステリ二冊目。学…

一人上手たちの物語。
この短編集、九つの物語の主人公たちは、一見、誰かに合わせるよりも一人で行動することのほうが得意なよう…

山人の文章を読むことは、なぜこんなにも楽しいのだろう
グランド・ジョラスの北壁、ピッツ・パディレの北壁、マッターホルンの北壁、チマ・グランデ・ディ・ラヴァ…

世界中、どこにでも……
先日、 『この村にとどまる』 (マルコ・バルツァーノ)の感想を書きながら、この美しい絵本のことを思い…

それでも残る、ということ
イタリア、オーストリア、スイスの三か国が国境を接する南チロル地方。クロン村はレジア湖畔の美しい村だ。…

ウィー東城店に行ってごらん。
『本屋で待つ』というタイトルを見たときに、思い浮かべたのは、友人知人との待ち合わせの場としての本屋だ…

旅は続くよ。これからも。
小さなソフィーは重い病気でずっとベッドに寝たまま。でも、ソフィーには知りたいことが沢山あった。 あ…

ハシバミの小枝で笛を作り、子らの手を引き、戦争のフランスを旅する
第二次世界大戦のさ中。ドイツ軍は、ヨーロッパを侵攻中だ。 その春五月、理由あって深い憂鬱に囚われて…

少しずつ形を変えながら繰り返されるのは
三つの短編が収められているが、表題作の『樹影譚』が、心に残っている。 『樹影譚』 三章仕…

三人に分裂した著者たちが大真面目で対話しているように思える詩集
ローマの家具つき住宅にジュンパ・ラヒリが引っ越したとき、書斎の古い書き物机から、一冊のノートを見つけ…

この本一冊が、あちこちに隠れ場所を持った美しい家のよう
「まえがきにかえて」として、最初に紹介されるのが、『あしながおじさん』のジュディ・アボットと、『季節…

偉大な物理学者は、巧みな本読みでもあった
小学校にあがる前から、祖父について「論語」や「史記」などの素読をし、中学時代には「荘子」や「老子」に…