完全なる首長竜の日
結末に用意したドンデン返しを光らせるため、心についての哲学や思想を丁寧に説明している。魂や意識、クオリア…。ストーリを追うごとに、自分の存在が不確かで、死後の世界はもっと分からないという現実を突きつけてくる。
生と死、現実と仮想の距離がどんどん縮まっている。昔ならば、身動きしなくなったら死。からだで直に接する…
本が好き! 1級
書評数:93 件
得票数:707 票
好きな作家は横山秀雄。司馬遼太郎。伊坂幸太郎。天童荒太。外山滋彦古。東山圭吾。
趣味は競馬。目や筋肉の美しさ、ドラマにほれぼれする。
日課はランニング。起床後の8キロが一日の始まりを体に刻み込んでくれます。あと、仕事後のビール。ランニングとセットになってます。走るからこそ、ビールもうまい。
好きな画家は東山魁夷。癒されます。
好きなミュージシャンは、bump of chicken、ミスチル、radwimps。歌詞のストーリーが素敵な上に、メッセージは深い。
結末に用意したドンデン返しを光らせるため、心についての哲学や思想を丁寧に説明している。魂や意識、クオリア…。ストーリを追うごとに、自分の存在が不確かで、死後の世界はもっと分からないという現実を突きつけてくる。
生と死、現実と仮想の距離がどんどん縮まっている。昔ならば、身動きしなくなったら死。からだで直に接する…
当たり前のように安全に空を飛んでいるけれど、それを支えるためにこんなにも優れた技術や設備の導入、携わる人の熟練の技があったんだなぁ~、としみじみ感じる。
空の旅は特別な感覚を味あわせてくれる。ジェットエンジンのうなる音が聞こえてくると、座席に背中を押し付…
「女は女の子んときから女だけどよ、お前はいましか男の子じゃねえ。いろいろやってみな」。反抗期になる前の、温かなつながりを求める男の子が成長していく様を描く144回直木賞受賞作。
両親から愛情を感じていたい。「あいつは親友だ」と迷わず言ってくれる友だちがほしい―。反抗期になる前の…
「脳は小宇宙」という言葉が素敵。脳には1000億個のニューロンがあり、それは銀河系の恒星の数にほぼ匹敵。著者の研究グループが公開している、複数のニューロンが同時に発火しているムービーを見ると感激する。
「『高校生レベルの知識層に説明して伝えることができなければ、その人は科学を理解しているとはいえない』…
単純に推理小説として面白い。競馬を知っていればなお面白い、といった本格派競馬ミステリー。素敵な作家が現れた。
単純に推理小説として面白い。競馬を知っていればなお面白い、といった本格派競馬ミステリー。「この作品は…
著者いわく「訳あり物件」の短編8作品。バブル臭がムンムンと漂う『シャレードがいっぱい』や、『秘密』の原型となった『さよなら「お父さん」』など初期の東野作品を楽しめる。
著者いわく「訳あり物件」の短編8作品。バブル臭がムンムンと漂う『シャレードがいっぱい』や、『秘密』の…
本書の帯に横山秀夫の言葉があった。「こんな女になら殺されてもいい」。人間の思い描く事件構図がいかにアヤウク、そして人間が感じとる直感がいかに大切かを思い知らせてくれる作品。
検察側の主張には物的証拠・人的証拠(証人・鑑定人)がそろっており、美津子の復讐は達成されるはずだった…
逃げるために生きる―。拷問のような整形や無味乾燥な生活…。市橋達也被告が逮捕されるまでの2年7カ月間の逃亡生活を語る。
市橋達也被告がタイトルの通り、逮捕されるまでの2年7カ月間の逃亡生活を語る。英会話講師リンゼイさんに…
血、体温、汗、味方の死骸、敵将の首…など確かな感覚を大切にしたイクサ上手で政治ど下手の義経。年表だけを見れば頼朝になりたいと思うけれど、義経のような生き方により惹きつけられる。
日本初の武家社会、鎌倉幕府の初代将軍は源頼朝。公家社会からの大転換を果たした功績は大きく、多くの日本…
“利権の山”完成。最終話「会長室 篇」は、新会長の国見正之ら“空の絶対安全”に向けて取り組む勢力と、政官民一体となって甘い汁を吸い続ける勢力との対立を描く。利権のシブトサオソルベシ。
山崎豊子さんが積み上げた多数の事実は、“利権の山”だったのではないか。最終話「会長室 篇」は、新会長…
「夢は大リーグ球団のオーナー」。卒園文集にのっている幼稚園児の言葉ではない。モルガン・スタンレー証券に勤務していた成人男性の、真面目な宣言である。後に退社して、イバラの道へと踏み出した奮闘記。
「夢は大リーグ球団のオーナー」 卒園文集にのっている幼稚園児の言葉ではない。モルガン・スタンレ…
ユニクロの原動力は、新たな価値の創出を喜んで受け入れる土壌にある。『シンプル』『低価格』実現のために合理性を柱に据えながら、プラスアルファを求める。無駄をそぎ落とすことで生命感を際立たせる姿勢が、支持されているのではないか。
ユニクロのCMは面白い。派手さはない。人気楽曲を使っているわけでもない。が、こだわりを感じる。「シン…
「哲学をすすめるようなことはしない」と言っておきながら、哲学への拒絶反応を取り払ってくれる。フワフワとただよう程度の知識を、定着させてくれる。おまけに、もっと知りたい人のために参考文献も掲載している。とことん意地悪な人だなぁ~、と思った。
グーグル日本法人名誉会長の村上憲郎さんが「村上式シンプル仕事術」で、ぜひ読むようにと奨めていた1冊。…
つながりの魅力は“個人の力を超えられる”という点だろう。1人との新たな出会いは、莫大なネットワークとの出会い。1つの善行が多数人へと波及 ―。本書はMr.childrenの名曲「彩り」を学術的に証明したものだ、なんて思ってしまう。
友人や親族らと語らう機会が多かった年末年始。会話に現れる登場人物は、直接の友人を含め、友人の同僚や面…
航空機史上最悪の惨劇・御巣鷹山事故。犠牲者は520人。生前の犠牲者や遺族、閑離職・管理職社員らの顔が浮かぶほどに詳細な描写がある。小さな出来事のピースを組み合わせて巨大な事実の山を築き上げ、読者に是非の判断を委ねる著者の構成に敬意を抱く。
国民航空労組の委員長として会社側と対立した懲罰に、海外勤務を強いられた主人公・恩地元が国際旅客営業本…
麻雀の「代打ち」で20年間無敗という偉業を成し遂げた著者が、負けないための心構えを説く。勝ちたいという欲を捨て、五感をフル活用、勝負の流れを支配する重要性を強調する。
麻雀の「代打ち」で20年間無敗という偉業を成し遂げた著者が、負けないための心構えを説く。勝ちたいとい…
指針とする原則原理をシンプルにすることで、仕事上の自由度は広がる。『あれはダメ』『これをしろ』と並べ立てられると、ガンジガラメになって身動きがとれない。いつでも・どこでも通用する指針をもつことで、柔軟に物事に取り組めるようになるのだろう。
グーグル日本法人名誉会長である著者が、「仕事ができるようになるために、これだけは押さえておきたい」原…
タイトルのとおり、示される英語習得法はシンプル。だがその内容は、超ハード。『シンプルとハードは両立するんだなぁ』と妙なところに関心してしまった…。
タイトルのとおり、示される英語習得法はシンプル。「英語は、グローバル社会を走り回るための“2台目の自…
ビッグイベントを間近に控えたスキー場に、脅迫状が届く。「現金を用意しなければ、ゲレンデにしかけた爆弾を作動する」。待ったなしの交渉スタート。序盤ではっきりと打ち出した善と悪の対立構図を、終盤で一気にひっくり返す東野ワールドが楽しめる。
ビッグイベント「クロス大会」を間近に控えたスキー場に、脅迫状が届く。「現金を用意しなければ、ゲレンデ…
「韓国語は日本人にとって習得しやすい」と聞いても、ピンとこなかった。マシンガンのように飛び出してくる高速カタカナの話し言葉。地図記号のようなハングル。『あんな無機質で冷淡な文字、覚えたくもない』と考えていた。そんな偏見を一新してくれる。
「韓国語は日本人にとって習得しやすい」と聞いても、まったくピンとこなかった。マシンガンのように飛び出…