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チターチェリ

チターチェリ さん

本が好き! 1級
書評数:154 件
得票数:858 票

小説を読んだり書いたり。
日本やロシアの純文学を中心として、童話やミステリ小説にも手を出しています。そしてその何倍もの漫画を読んでいます。
本が好きなのです。

書評 2ページ目(154件中 21~40件目)

マイマイとナイナイ (怪談えほん2)

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マイマイとナイナイ (怪談えほん2)

マイマイの弟・ナイナイは、マイマイにしか見ることができない。マイマイとナイナイは、同じ景色を見る。マイマイにしか見えないはずのものを、ナイナイは見てしまう。皆川博子の世界が、〈怪談えほん〉に描かれる。

小さな女の子のマイマイは、小さい小さい弟のナイナイを見つける。けれどもナイナイは小さすぎて、お父さん…

投票(16コメント(3)2012-07-13

エディプスの恋人

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エディプスの恋人

『家族八景』、『七瀬ふたたび』に続く〈七瀬三部作〉の最終章、ひとの心を読むことのできる超能力者・火田七瀬は、ひとりの少年に恋をする。その結末は思いがけなく、読後しばらく放心状態を味わうこととなる。

高校の事務員として働く日々を送っていた七瀬は、ある日放課後の校庭で起きた不可解な事件をきっかけにひと…

投票(10コメント(0)2012-07-12

七瀬ふたたび

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七瀬ふたたび

テレパスの女・七瀬と、同じく超能力を持つ者たちとの出会いと別れの物語。家々を渡り歩く一能力者の孤独な境遇を描いていた前作に対し、今作では、人類における超能力者の存在がひとつのテーマとなっている。

超能力者・火田七瀬は、自身がテレパスであることを知られるのを避けるため、高校を卒業して以来続けていた…

投票(14コメント(0)2012-07-09

家族八景

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家族八景

ひとの心を読むことができるテレパスの娘・七瀬が、お手伝いとして、さまざまな家庭の裏側を垣間見ていく。そこには、言葉や飾りによって偽られた空虚な家庭の姿があり、見えてしまうことのかなしさやこわさがある。

他人の心を読み取ることのできるテレパス・火田七瀬は、高校を卒業してからというもの、自身の能力が露呈す…

投票(10コメント(0)2012-07-05

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~

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ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~

〈家族の絆〉をテーマにしたシリーズの第三弾、古書に秘された物語とともに、栞子さんの母親・智恵子の人物像も徐々に明らかになっていく。もうひと味ほしいところだが、やはり読み心地いい作品だ。

ビブリア古書堂の店主・栞子さんに連れられ、初めて「古書交換会」に参加する《俺》であったが、そこで出会…

投票(10コメント(0)2012-07-05

明日は遠すぎて

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明日は遠すぎて

ナイジェリアの作家アディーチェが、アフリカやそこに生まれた人々の〈いま〉の姿を描いている。イメージでかたどられた張りぼての殻が破られ、その中から生まれ出た本当のアフリカが静かに息づきはじめる。

ナイジェリアにあるおばあちゃんの家の庭に立ち、《きみ》は十八年前の夏の日のことを思い起こす。それは、…

投票(11コメント(0)2012-06-25

夏天の虹―みをつくし料理帖

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夏天の虹―みをつくし料理帖

想い人と添う道と料理人として突き進む道――苦心の末、その一方を選んであゆむ澪であったが、つらい決断の先に幸せな未来があるとは限らない。読んでいてつらく、今回ばかりは食欲も沈黙してしまっていた。

人生の岐路、苦しい選択を強いられた女料理人は、ついにその決心を想い人に告げる。もはやあと戻りはできず…

投票(7コメント(0)2012-05-29

ラピスラズリ

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ラピスラズリ

精巧な文章で紡がれたこの幻想的な物語に描かれてあるのは、危うくも静謐で、かなしくもやさしい〈目覚めの約束〉だ。始まりが終わりの始まりであるとするならば、終わりもまたきっと始まりの始まりなのである。

「銅板」、「閑日」、「竈の秋」、「トビアス」、「青金石」の五編から成る本作は、山尾悠子著の連作長編小…

投票(15コメント(0)2012-05-24

芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2

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芋虫  江戸川乱歩ベストセレクション2

両手両足を失くし、話すことも聞くこともできない芋虫のような夫と、その妻時子とのいびつな関係は、ある夜悲しい結末を迎えることとなる。グロテスクながらもどこか美しい、不思議な物語の数々であった。

戦争で多くの傷を負い、声や聴覚、四肢のすべてを失って帰ってきた夫は、まるで芋虫か肉独楽かと思われるよ…

投票(12コメント(0)2012-05-04

人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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人間椅子  江戸川乱歩ベストセレクション(1)

自作した椅子の中に身を潜め、そこに座った者の感触を皮一枚隔てて味わう――醜く孤独な椅子職人の楽しみは、あまりに異常で猟奇的なものであった。変幻自在、奇々怪々な物語の数々に、頭が毒されてしまう。

ある女流作家のもとに、「奥様」という呼びかけからはじまるひと束の原稿が届けられる。 そこに綴られて…

投票(5コメント(0)2012-05-01

スカイ・クロラ

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スカイ・クロラ

パイロットの〈僕〉は大人にならない子どもで、戦闘機に乗って敵を撃つ仕事をしている。生き続ける限り、誰かに殺されるその時まで、〈僕〉は誰かを殺し続ける道を選ぶだろう。どこまでも無機的で乾いた物語だ。

〈僕〉はパイロットだ。戦闘機に乗り、戦争をして生きている。 右手で誰かを殺しながら、誰かの右手が自…

投票(10コメント(0)2012-04-27

いるの いないの (怪談えほん3)

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いるの いないの (怪談えほん3)

怖くても、目をそむけられない。見たくなくても、見ずにはいられない。古い家の上のほうにある暗いところが、〈ぼく〉にはどうしても気になってしまう。京極夏彦のつくる、怪談絵本。ゾクゾクドキドキワクワクする。

しばらくのあいだ、〈ぼく〉はおばあさんのところで暮らすことになった。そこは古い家で、柱は太く、少し暗…

投票(11コメント(0)2012-04-26

卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

江戸のとある家庭を舞台に、ささやながら人情味あふれる物語が繰り広げられる。偏食のきらいのある娘、のぶと、食道楽な舅、忠右衛門との関係は見ていて心あたたまり、全体に漂う妙に抜けた雰囲気は心地がいい。

憧れていた男のもとに嫁いだはいいが、子を二度流し、夫からはつれなくされ、日々つらい生活を送ることを余…

投票(6コメント(0)2012-04-09
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