ねじの回転―February moment (上)



あの安藤が、栗原が、磯部がよみがえる。二二六事件を読みやすいタイムトラベルSFで紹介しようという、二二六事件ファンにはたまらない一冊(上下で二冊なんだけれど)。
二二六事件はそもそもが評価の難しい事件だ。それをSFという手法を用いて現代の世界観と関係付けながら表…

本が好き! 1級
書評数:157 件
得票数:2514 票
本はだいたいなんでも読みますが、メインは、東洋哲学、西洋哲学、西洋近代小説、などの重めのやつです。



あの安藤が、栗原が、磯部がよみがえる。二二六事件を読みやすいタイムトラベルSFで紹介しようという、二二六事件ファンにはたまらない一冊(上下で二冊なんだけれど)。
二二六事件はそもそもが評価の難しい事件だ。それをSFという手法を用いて現代の世界観と関係付けながら表…





桶谷秀昭渾身、戦前昭和の Geist Geschichte 書評の内容は二二六事件に絞っています
桶谷秀昭はこの本の中で、大正末から終戦まで20章に分けながら、様々な人の内面まですくい上げながらトー…




昔の重い思い出も、さらりと軽く語れる日が来るでしょうという話。
大学時代の友人である梨枝子、彰彦、蒔生、節子の男女4人が40歳近くになって、屋久島に3泊4日の旅行に…





福沢諭吉は日本国最高額紙幣の肖像だから、謹厳実直カチカチの人物かというとまったく違う。福沢が語った自らの半生がこの「福翁自伝」なのだけれど、無条件に爆裂面白い
福沢諭吉は1835年大坂生まれ、現在の大分県中津市育ち。 子供のころ、福沢は神社のご神体はなんだ…




重厚で読み応え十分な小説 たいしたものだと感心しきりです。
この小説は重め。 私は、週末1円パチンコをやりながら小説を読むというパターンなのだけれど、高村薫…





日露戦争から大正政変を経て第2次大隈内閣までの歴史について。
日露戦争の時の総理大臣は桂太郎だ。この後、西園寺公望-桂太郎―西園寺公望―桂太郎と続く。この明治34…




ハイテクな環境の中でのレトロな密室トリックが最高
密室ものの推理小説だった。 探偵役はN大学工学部犀川助教授。舞台は愛知県だから、N大学とは…





高杉晋作も読んで泣いたと思うよ。 東アジア最強の言説、「孟子」
儒教における聖典というのがあって、四書五経(ししょごきょう)という。 五経というのは、「易…



かつてテレビに影響力があったころのテレビマンをめぐるミステリー小説
一読直感、奇妙な心理小説だと思った。裏表紙には、『一級のフー&ホワイダニット』という謳い文句が書かれ…



北村透谷をじっくり読みたくなる
現代においてヨーロッパは進んでいて日本は遅れているなんて考えている人はあまりいないと思う。でも30年…





北村透谷と彼をめぐる人々。裏切られた革命としての明治維新。
精神史とは雰囲気史みたいなもので、明治精神史というと明治の雰囲気史ということになるだろう。 …





「魔の山」という小説の意味というかなんというか、枠組みみたいなものについて
「魔の山」は1924年出版だが、内容は第一次世界大戦(1914)前という設定になっている。 …




現代風ピカレスク小説みたいで結構おもしろい
渋谷のストリートギャング、中年三人組の窃盗団、地場のヤクザの三つ巴の戦いメインで、恋愛とか警察と…





統合失調症を手がかりに人間の精神構造を考える、もしくは人間の精神構造を手がかりに統合失調症について考える。
統合失調症。 統合が失調してしまうのだから大変だ。しかし、何の統合がどのように失調するのだろうか…





日本現代文学を代表する名作だろう。性的描写が気になってしまう人もいるかもしれないが、アレもコミュニケーションの手段という方向でスルーしていけばいいと思う。
主人公「僕」は、京都北部の精神療養所に直子を訪ねる。 直子は僕の高校時代の親友であるキズキの彼女…





28年ぶりに読み返してみて思う。すばらしい出来の小説。
二十歳の頃「ノルウェイの森」を読んだ。新しいような深いような、今までに無い小説だと思った。28年たっ…



物語の骨格は少し貧弱で、この骨格自体では小説世界の整合性を保てないだろう
この小説の骨格。 主人公の「僕」には、ある一定の人と思考を共有する能力がある。ある中学生男…





福沢諭吉の言葉の切れ端というのはいたるところで引用されていたりするのだけれど、結局のところ福沢の論理の体系、論理の根拠とは何かというのをじっくり考えてみようと思う
福沢は「文明論之概略」の中で英雄史観というものを完全に拒否している。時代の変化というのは一人の天才に…



政治的にちょっとどうかと思わせる部分もあるが、最後まで読ませる筆力に関しては問題なし
内容としては、北海道でパンでミック?が起きてそれに立ち向かうマッチョな自衛隊員目線のパニック物だった…




センセイとわたしとのおぼろな恋の行く末
アラフォー女性と70代男性とのプラトニックラブの話だと思った。 この本を20代30代のころに読んだ…