大使とその妻 上
水村美苗の新作!……今度の主人公(書き手)は男性です。それも、日本在住のアメリカ人。彼のパーソナリティも徐々に明かされるのですが、別荘地で隣人となった「大使とその妻」は謎めいていて……。
水村美苗といえば、『本格小説』だよね、『嵐が丘』みたいだった奴。 どんな感想を持ったんだっけ、私……
本が好き! 1級
書評数:658 件
得票数:8772 票
主に小説、そして、クラシック音楽関連本を濫読している女性です。
ときどき新書、近現代史関連本にも食指を伸ばしております。(2017年8月に登録)
水村美苗の新作!……今度の主人公(書き手)は男性です。それも、日本在住のアメリカ人。彼のパーソナリティも徐々に明かされるのですが、別荘地で隣人となった「大使とその妻」は謎めいていて……。
水村美苗といえば、『本格小説』だよね、『嵐が丘』みたいだった奴。 どんな感想を持ったんだっけ、私……
うわあ、こんなに感激しながら本を読むことができるのか!って、……「みくのしん」氏の反応を読んでいる私が感動しました。
「本を読んだことがない32歳」とは、Webライターをしている「みくのしん(未来之進)」氏。 えっ?…
ドラマなどで多々「嫌な奴」として描かれる山田耕筰。ほんとのところは、どうなのよ?……という思いで読んでみた評伝。年譜、人名索引、作品索引つきの本格派です。
「嫌な奴」として描かれがちな理由としては、おそらく以下のような点があるのだろうな、と思いました。 …
芸術に邁進する若者を描かせるなら、恩田陸!って思います。今回はバレエ。その深掘り加減に脱帽です。いったい、どこまでいくんだろう……。
主人公は、バレエを踊るために生まれてきたような日本人。 萬(よろず)春(はる)。 本人がアルファ…
下巻が描くのは、箱根駅伝当日のレースそのもの。選手同士のかけひき、指導者のありようなどなど、読ませます。
・学連選抜なんて、記録にも残らない、下位に沈むと決まっているチーム。 ・記録に残らない以上、モティ…
上巻が描くのは、箱根駅伝の予選会から、学連選抜チームの確定と、彼らが心を一つにするまで。池井戸潤、うまいなあ。
箱根駅伝は、毎年楽しみに視聴しています。 ということで、わくわくと手に取るまで、図書館の予約待ちを…
「論文とは、質問を立ててその答えを書くものだ」という一般論を否定し、アーギュメント、パラグラフ作成のノウハウを伝授。アンパンマンでジェンダーを論じる例文が秀逸です。
目次を掲げると、次の通り。 【原理編】 第1章 アーギュメントをつくる 第2章 アカデミッ…
3冊連続で読破。今回は有名作家の誘拐事件です。
なるほど。 鎌倉、小田原、といった地域には文豪も多いというわけですね。 純文学とエンタメ、 住…
竜崎が神奈川県警に異動して2作目。今度の事件現場は横須賀、ヴェルニー公園です。そして米軍基地所属の捜査協力者も登場。竜崎の人心掌握術、全開です。
なるほど、と思うポイントがいろいろ。 大森署では思いもしなかった知識が、神奈川県警では必要にな…
主人公・竜崎伸也の肩書が「大森署長」から「神奈川県警刑事部長」へ。タイトルの「清明」は、横浜中華街・高級レストランのテーブルに彫ってある漢詩から。ここに至る経緯が秀逸。
棲月: 隠蔽捜査7 を読んだのが2018年8月、 空席 隠蔽捜査シリーズ を読んだのが2018…
捜査能力の卓越した群馬県警・葛警部が取り組む事件5件を描く短編集。真摯な推理が導き出す意外な真理、読ませます。
読み終えて思ったのは、 昼夜を徹して仕事をしている人達って、この世の中に結構いるんだなあ、、、 …
中島敦の「南洋もの」の作品を通してパラオを知った著者が、パラオ現地、また国内のパラオ移民引揚げ開拓地を訪ね、日本統治下のパラオを生きた人々の姿を描き出します。
著者は、幼い二人の娘さんの母親にして、シンガーソングライター、ノンフィクションライター。 忙しい生…
著者はノーベル文学賞作家。少人数クラスで古代ギリシャ語を教える男性と、習い手の女性が、ともに辛苦に満ちた人生を背負いつつ、静謐なふれあいに導かれていく様子を綴ります。
なるほど、ノーベル賞を受賞するのは、こういう世界を描く作家なんですねえ。 受賞理由は 「歴…
箱根駅伝で優勝した青山学院の選手たちの明るさが印象に残っていたのと、上がり症の克服にはスポーツ心理学が役にたつという話を耳にしたことから、興味をひかれて手に取りました。
印象に残った点を挙げます。 「明るい=雰囲気のいい」チームに見られる7つの特徴 ・個々の…
2024年10月~12月にEテレで放送された番組のテキスト。61歳ビジネスマンの石丸氏と、63歳アナウンサーの寺田理恵子さんが、12週目には本当に街ピアノ・デビューを果たす姿は感動的でした。
放送開始直後は、どの書店でも売り切れになるほどの人気テキストだったとのこと。 我が家では、なぜか夫…
犯人を追う警官にも多様な専門職があり、タッグを組む仲間との人間関係、さらには家庭との両立に苦慮しながら生きているんだなあ…としみじみ。
久々に読んだ乃南アサ、それも警察本。 なかなか楽しめました。 中心となる人物は、女性警官二人…
「アーモンド」は、脳の偏桃体の象徴。ここの委縮により、感情が欠落したと診断された少年の独白で、ストーリーは進みます。
全体を読み終えての正直な感想は、 ああ、韓国ドラマの手法を詰め込んだみたいな小説だったな……でした…
スケール感に圧倒されました。30年の月日を経て、ダブル誘拐の真実を暴く……というより、1990年ごろの画壇の闇を暴きつつ、犯罪とは何かを問いかける小説です。
インフルエンザ罹患中に、読みました。 図書館の返却期限ギリギリでもあったので。 最初の「ダブ…
南部鉄器職人の工房が主な舞台。テーマは芸術追求? 技術継承?……と思いきや、補導委託という制度を通して、家族のありようを考えさせる小説でした。
工房で働く人々が、いいです。 それぞれキャラが立っていて、全体としてハーモニーを醸し出していながら…
事情があり、最先端の医療機関から町の小さな医院へと移った凄腕の医者……典型的な設定ですが、主人公を取り巻く人々や状況に真実味があって、読ませます。温かいムードがうれしい作品。
タイトルの「スピノザ」とは、あの有名な哲学者のこと。 その診療室とは? と思って読み始めましたが…