私が彼を殺した
新装版の文庫本(2023.7 刊)を図書館に予約して待つこと1年近く。恐るべし東野圭吾人気。巻末に袋綴じの解説がついていてビックリです。
巻末に袋綴じ部分が付いているのは…… 犯人がだれか、本文中には書かれていないためです。 加…
本が好き! 1級
書評数:658 件
得票数:8772 票
主に小説、そして、クラシック音楽関連本を濫読している女性です。
ときどき新書、近現代史関連本にも食指を伸ばしております。(2017年8月に登録)
新装版の文庫本(2023.7 刊)を図書館に予約して待つこと1年近く。恐るべし東野圭吾人気。巻末に袋綴じの解説がついていてビックリです。
巻末に袋綴じ部分が付いているのは…… 犯人がだれか、本文中には書かれていないためです。 加…
『負け犬の遠吠え』の著者による本。「一億総中流」だった昭和の時代を懐古しつつ、現代の生活の中に潜む「階級(上下の差)」を取り上げます。
時代の捉え方が生活実感に基づいていて、「なるほど」と思わされます。 「一億総中流という時代が終…
「降霊会」で予告されたとおり、殺人が行われたことが判明。いったい、どういうこと?……でも、最初っから犯人の目星はついちゃうかも。
雪に閉ざされた山荘。 退役軍人に、植民地生活から英国に帰国した母娘に、裕福な親戚に頼る若者。 ク…
クリスティ、やるな!真犯人の暴き方に舌を巻きました。ちゃんと伏線は張ってあるところがお見事。
小さな村で、毎週金曜日に発行される地方紙。 「メイドさんを求人中」、「こんな品、売ります」といった…
ロンドンの伝統と格式ある「バートラム・ホテル」。姪からのプレゼントで、ここに2週間滞在したミス・マープルは、あれこれ気になることを発見し……。
「新訳」との表示にも惹かれて借りてみたのですが、以下のくだり、意味がわかるでしょうか。 全体に、…
ふわふわの服に包まれて微笑む、無害そうなおばあさん。そんなミス・マープルが密かな調査のために送り込んだのは、頭脳明晰・スーパー家政婦の若き美女、ルーシー。展開、楽しいったらありゃしない。
題名がふるっていますねえ。 1957年に発表された作品で、ミス・マープルものの第7作とのこと。 …
私が読んだのは2012年の改訂新版で、副題は「認知症とダンスを」。旧副題は「認知症」が「痴呆」だったんですね。それだけでも時代の流れを感じます。
80代半ばの母が認知症なので、今後の参考になれば……と思って手に取りました。 最相葉月さんが薦めて…
『絶対音感』『星新一~1001話をつくった人』など、骨太のノンフィクションを書く最相葉月の新作で、口笛奏者の第一人者との対談形式。まったく知らなかった世界が広がりました。
第1章 人はなぜ口笛を吹くのか 第2章 ぼくが口笛奏者になるまで 第3章 口笛音楽の近現代史 …
ピアノ指導者協会(通称ピティナPTNA)創設者の文章を集めた追悼書籍。昭和47~平成13(1972~2001)に書かれた内容には、私にとって懐かしさもあり、発見もあり。
区立図書館に、こういった本も入っているんですねえ。 2002年刊行。 副題「働いて働いて、そして…
ノンフィクション・ライターの最相葉月さんが「介護を担う人の読む本」(だったかな?)としての推薦図書の一冊に挙げていたので、借りてみました。
舞台は北海道。 理容師夫妻の娘二人が、老いを迎えた両親とどう向き合うか、といったテーマの小説です。…
図書館で「新訳版」に惹かれて借り出し。でも、さほど読みやすさは覚えず。「大どんでん返し」の真犯人にはびっくりでしたが。
「だって、彼は殺されたんでしょ?」 大富豪の当主だったリチャードの葬儀後、一番年下の妹コーラが…
伊予原新、初めて読みました。短編5編。書名にもある「継ぐ」がキーワードかと。人と人とのつながりを大事にする作家さんなんだろうな~と思いました。
長編小説のつもりで読み始めてしまったので、1作目があっけなく終わってしまったように感じて拍子抜けしま…
「自分の世話は自分でする」という「ラク家事ライフ」は、そのまま豊かな老後につながるのだ。ううう。言うは易く行うは難し。
稲垣さんといえば、 『老後とピアノ』 『寂しい生活』 と読みました。 今回は、さ…
松本侑子さんが『赤毛のアン』シリーズを翻訳されたことも初めて知りました。今やモンゴメリ研究者として海外で学会発表もされているとか。びっくりがたくさん。
『赤毛のアン』シリーズといえば、私が小学生3年生ごろの一時期、村岡花子さん訳のものを、毎月お小遣いか…
ブッカー賞の候補になったと知り、手に取りました。なるほど。不思議な世の中の極めて異様な姿が描かれます。おそらくは現代人類に向けた警告を込めて。
今までに読んだ川上弘美の本の中で、最も難解だったかもしれません。 ぞわっとする違和感は、芥川賞…
米国式パラグラフ・ライティングは、バカロレア試験では評価されない。日本の「感想文」は、社会秩序の形成・維持という点から再評価されるべき。……「へえ~!」の嵐でした。
この著者による本は、以前、 『「論理的思考」の社会的構築-フランスの思考表現スタイルと言葉の教育…
ヤクザを取材するライターが、憧れ続けたピアノ演奏に開眼!52歳にしてABBAの「ダンシング・クイーン」に本気で挑む。
さすがノンフィクション・ライター。 「ずっとピアノが弾きたかった。」 で始まり、 「もしも…
初版は1998年。1976年に完成し、1997年に解体された家の記録で「住まい手」と「建築家」のスタンスの差を浮き彫りに。哲学に通じる深さです。
いや、びっくりの内容でした。 予備知識ゼロで読み始めたもので。 なにせ、著者の「後藤暢子」氏の手…
下巻はコロナ禍。既に「隣の夫婦が消えて」います。交流を深めた「あの夏」に思いを馳せ、そのときに知った貴子の生い立ちを書き進めるケヴィンなのでした。
コロナ禍、ガラガラの新幹線で軽井沢に来て以来、東京へは戻らず、 初めて追分の別荘で冬も越し、ずっと…
今年2025年はサティの没後100年という記念年。ということで、読んでみました。へんてこりんな曲名や指示について、なるほど!と思った点も。
この本のタイトル自体、へんてこりんですが、これはサティが 「梨の形をした3つの小品」 というタイ…