群論への第一歩 集合、写像から準同型定理まで
初学者が普通の数学書を読む際に、どこで遭難するのか、をちゃんとわかっていて、つまづきそうなところをあらかじめ整備し、さらにつまづく寸前に手を差し伸べて助けてくれている。まさに懇切丁寧とはこのこと。
あのデザインパターンの本、いわゆるところのGoF本(正式には『オブジェクト指向における再利用のための…
本が好き! 1級
書評数:573 件
得票数:4545 票
サービス終了となったブクレコから漂着いたしました。
とりあえずブクレコのレビューをサルベージしてどばどば貼り付けてます。
てことでひとつよろしくお願いしますです。
初学者が普通の数学書を読む際に、どこで遭難するのか、をちゃんとわかっていて、つまづきそうなところをあらかじめ整備し、さらにつまづく寸前に手を差し伸べて助けてくれている。まさに懇切丁寧とはこのこと。
あのデザインパターンの本、いわゆるところのGoF本(正式には『オブジェクト指向における再利用のための…
何のひねりもなく祥子が漏らす「おいしいなあ」は、本当に美味しそう。それにしても祥子、酒の飲み方に節度があって偉いな。
『ランチ酒 今日もまんぷく』、文庫化されたのでいそいそと買って読む。 このシリーズもすでに3作目か…
ネタは、昔やっていたことに再トライしたこと、新たに体験してみたこと、わざわざでなくても普通にあること、など様々であるが、いずれも独自の視点からの発見や見解が語られていて面白い。これこそ「オダジマ流」。
コラムニストの小田嶋隆さんが亡くなられたのは2022年6月。実に残念なことである。 あれからもう2…
まるで、宇宙のどこかからやって来た異星人が、この星に暮らす人々をランダムに選んで、その様子を観察し、記録しているようである。地球人の百年は、だいたい彼らの一日に相当する。そんな感じだ。
先日読んだ『大阪』はなかなか面白かった のだが、実は著者のお二人の著作はまったく読んだことがなかっ…
どうにもアホみたいな話だったり、何だか不思議な話だったり、下世話な話だったり、小学生が好みそうなウンコちんちんな話だったり… まあ色々あります。
宇治拾遺物語って、たぶん高校の古文の授業で何かやったんだろうけど、ちゃんと読んだことはない。 と思…
ソフトウェア開発ってのはほんと、あちこちトラップだらけで、どこかで失敗するのが当たり前の無理ゲー的な営みなのだなあと思い知らされる。 それでもやっぱりソフトウェア開発っておもろいですよね。
Twitterで数年前から出石さん(@sdeishi)がだいたい週一ペースで投稿されていた、ソフトウ…
群論はあみだくじと関係があるらしい。そういった身近なものを使って、非常にていねいに説明してくれているので、今回はしっかり群論について理解できました! などという、うまい話は世の中には無い。
また群論についての本に手を出してしまった。 すでに一度痛い目にあっている のに。 こういうのは…
タイトルの「本心」はこの作品の主要トピックのひとつだろう。突き詰めてみると自分の本心ですらよくわからなくなってくるのに、他人の本心なんてわかるわけないし、そもそも本心なんてあるんだか無いんだか。
平野啓一郎の『ある男』を読んで面白かったので、次にデビュー作の『日蝕・一月物語』を読んでみたらずいぶ…
やっぱり大阪っていろいろ面白いな、と思い、また、「大阪」って一括りにしてしまうのもかなり雑だな、とも感じた。
『大阪』とはまたずいぶんストレートなタイトルで、その分なんだかインパクトがある。岸政彦、柴崎友香とい…
日本中みんなアタマおかしいんじゃないか、と言いたくなるような話ばかり出てくるのだけど、いや実はこれって、すでにいま起こりつつあることとそんなに変わらないんじゃないの、と気付いて慄然とする。
柳広司の『アンブレイカブル』、そういえばまだ読んでなかったことに気づき、文庫が出ていたので買い求めて…
物語の中では、パンデミックが始まってまだ数ヶ月。本当に大変なのはこれからでっせ、オリンピックなんかやってる場合ちゃうで、と教えてやりたいなあ。
『チーム・バチスタの栄光』を始めとする、「桜宮サーガ」と呼ばれる一連の作品群、けっこうあれこれ読んだ…
いつの時代も、将来有望な技術に関して我々一般市民に伝えられる内容は、過度に楽観的であるらしい。「加速化するイノベーション」という説には何も根拠が無いのだ。 そりゃまあそうかもしれませんね、という感じだ。
「世界的権威が語るテクノロジーの歴史と未来」とか「ビル・ゲイツ 全著作を愛読 大絶賛!」なんていう帯…
イスラエルがガザでやっている狼藉も、その内在的論理に照らして見れば、彼らなりの言い分と合理性があるというわけだ。それで非道なジェノサイドが正当化されはしないと思うけど。
佐藤優という人は、「内在的論理」という言葉を本当によく使う。 対談を含めた大量の著作の中で、この言…
現実と妄想のあわいをふらふらと揺蕩い、少しずつ現実感覚に歪みが生じていく。そうこうするうちにイノセントでヴァイオレントな何かがちらほらと見えてくる。そうやってトリップするためのテクスト。
『ねにもつタイプ』を初めて読んだのは、もう 14年近くも前の話 だ。 それですっかり岸本ワールドの…
理論言語学の観点から、我々が日常的に体験しているコミュニケーションエラーの原因と対策についても解説されている。意外と実用的な内容だったりもするのだ。
これまたやたらとKindleから「あんたこんなん好きやろ」とオススメされまくる『ふだん使いの言語学』…
とにかくおどろおどろしい話だ。心霊系ではないけど、かなりのスプラッター。調査会社をやっている式部が、やけに神社やら仏像やら陰陽五行説、はては中国の伝説にまで詳しいってのは、ちょっと不自然な気もするな。
そもそも「黒祠」って何だ?そんな言葉初めて聞いたぞ、と思うのだが、この小説の中では以下のように説明さ…
台詞はすべて超絶コロキアル。現代の日本人が日常的に話しているレベルの、いやそれより相当に砕けた会話で、時に上方落語のようになったりもして、なんとも言えないグルーヴで話が転がって行く。
昨年『義経』を読んだ のは、町田康の『ギケイキ』を読んでみたかったからだ。 なのにもう、『義経』…
出てくる料理がみんな美味そうなのだ。どの料理も「日常の無事を喜ぶもの」であり、時に「本能を楽しませるもの」であると思う。
『土を喰らう十二ヵ月』という映画をちらっと見て、うわージュリーもずいぶんおじいちゃんになったのだな、…
変な間取りから妄想を膨らませ、仮説を構築し、少しずつ判明してくる事実で補強してさらに仮説を拡大すると、話はどんどんおぞましい方向へ進んで行き、しまいには犬神家の一族もびっくり、てなところに辿り着く。
最近、書店で平積みになっていたり、やたらあちこちで宣伝されていて、何やねんいったいという感じで気にな…
「日蝕」のこの感じ、どこかで… と思ったら『薔薇の名前』だ。 三島由紀夫がウンベルト・エーコを訳すとこんな感じ?知らんけど。 「一月物語」は、読んでいるこちらも蛇毒にやられて朦朧としているような気分になる。
『ある男』がかなり良かったので、ちょっと他にも平野啓一郎を読んでみないと、と思いつつも、あえて『マチ…