偶然の犯罪



偶然、犯罪に巻き込まれると凡人はこういうことになるのかもしれない。本人のじたばたと周りの困惑もありそうだ。ゴールド・ダガー賞受賞作の傑作ミステリ―という触れ込みにしては、読後感はよくなかった。
師範学校の教師、コンラッドは、派遣先に行き、研修生を指導する仕事についている。 教える生徒がい…
本が好き! 1級
書評数:645 件
得票数:17435 票
徹夜してでも読みたいという本に出会えるように、網を広げています。
たくさんのいい本に出合えますよう。



偶然、犯罪に巻き込まれると凡人はこういうことになるのかもしれない。本人のじたばたと周りの困惑もありそうだ。ゴールド・ダガー賞受賞作の傑作ミステリ―という触れ込みにしては、読後感はよくなかった。
師範学校の教師、コンラッドは、派遣先に行き、研修生を指導する仕事についている。 教える生徒がい…



道尾さんの作品が好きなので順不同に買ってきて積んでいる。 期待して読んだ「光媒の花」は6章に別れて、それぞれの話は微妙につながっている。読み終えて、彼の本領はここにはなかったなと思った。
雑誌の中の月評で 道尾秀介は、ミステリーという土壌に咲いた大輪の花である。巧みな仕掛けに驚愕の結…




クレイグ・ホールデンの「この世の果て」を読んだが、メモも本もデータファイルのどこかに紛れ込んでしまってがっかりしていたところ、これも北の同じ美しい風景が舞台だというので読んでみようと思った。
アラスカ湾沿岸の国立公園が舞台だか、どうも架空の地らしい。 それでも白い冬、深い雪の中の暮らしや、…





ポーの作品は今でも素晴らしく面白い。
はじめて読んだときの題名は「アッシャー家の没落」だったような気がするが。 今読んでみると訳されて定…




今頃読んでみる。マンガにもなり映画にもなっているような人気作品ですっかりイメージが出来上がっている、安心して読み出した。 こういう世界は久し振りで、一緒に熱血してしまった。
高校生、16歳、磯山香織。「五輪書」を手放さない剣道少女。頭の中はいつも剣道で一杯。 市民大会…




土地についた死の穢れが連鎖する、伝わっていく。住んだ人たちに起きた怪異。新しい形のホラー小説を読んだ。
読者から、新居に落ち着いたが、妙な音と気配がして落ち着かないとメールが来る。作者はホラー小説を書いて…




表紙がとても爽やかで美しい、小川のせせらぎと両岸に咲き乱れるクレソン(おらんだからし)の白い花。 何か、この物語を象徴しているようだ。
フードライターとして成功している美穂は美貌と知性をもち、理想的なエリート記者丈二と婚約もしていた。だ…



大手企業の出世頭として嘱望されていた橋田浩介は、派閥抗争に破れた。それはトップに君臨して会社を牽引していた人物の裏切りだった。
彼の手腕を認めた反対派の誘いがあったが、彼はそれまでの闘志も意欲も失ってしまっていた。 面接官…





「岳飛伝」を読みたいと思っていた。だがこの本を読んでいると「楊令伝」「水滸伝」が気になって、私も北方病が重いと感じた。
北方謙三は「三国志」「水滸伝」「楊令伝」「岳飛伝」それに「史記」もあった。 「楊家将」「血涙」とい…



キダンヒャッケイと入力すると「奇談百景」と変換された、でもこの本は「鬼談百景」という題名になっている。恐怖小説というなら鬼になるのか、と変なところで納得した。
作者の要請に応えて読者から寄せられた恐怖体験談ということになっている。 よくある心霊現象が、怖…




下に列記したように評価が高いので、楽しみにしていた(けど積んでいた)。「暑い―」と叫び、勢いで読了本をレビュー。
端正な文章が最後まで乱れずに続く。テーマは、現実の出来事だったり、現実にあからさまに寄り過ぎないで、…




三浦さんは「舟を編む」から名前を見るとなにも考えずに買い込んでくる。これは2013年の第三刷なのでずいぶん長く積んでいた。気になっていたのでナツイチ2017に上がったのを機に読むことにした。
実はあまり期待してなかった。その前に読んだ「星間商事株式会社社史編纂室」は期待外れだったし。 この…





図書館で背表紙を見ていたのに見当たらない、移動したのかとあわてて聞いてみると別の版があるという。予約して取り寄せますね、と親切な言葉の前ではこれで8冊目にもなるけど…とも言えなくなってついに対面。
まず“戦慄”から 祖父がもだえ苦しんで亡くなった姿を見て、父が研究…



気が滅入るような出来事が続く。子供の失踪、浮気相手の事故死、別れた夫の娘の自殺未遂、個々の出来事は探せばいくらでもあるだろうけれど、こう不幸な出来事が重なるというのも珍しい。
前に一度読もうと手に取ったが置いてあった、 ユリゴコロ の不思議な雰囲気に惹かれて読み直すことにした…



積み本から選んでみた、従来の貴志さんの不気味に構築された恐怖譚だろうと思ったがちょっと期待外れだった。
一時、二重人格や多重人格の本や映画をよく見かけた。この本はその頃買ったのか、題名のせいか作者の貴志裕…



オーストラリア。どこに住んでも生まれた風土を心の奥底に秘めていることを、故郷を離れてより強く意識する二人の女性と、それを取り巻く人々の暮らしを書く。
一人は祖国の戦火を避けて二人の息子とともに逃れてきた黒人女性「サリマ」 夫の研究に同行してきた直…




「銃」に続く2作目。デビュー作の「銃」とのテーマの類似点が話題になっていた、「銃」は読んでいないが、この暗い魂の異常な揺れや、執着心のありかは想像できた。銃もそのうち読んでみよう。
両親を失ったが裕福な家庭に引き取られ、不自由のない大学生である。だが、心の底に大きな喪失感の暗い塊が…




第22回吉川英治文学新人賞 江戸川乱歩賞の「破線のマリス」は面白かった。この「深紅」は衝撃的な出だしで事件の残虐性が際立った作品だ。目次は第一章から第五章まである。
第一章 事件が起きたとき修学旅行で信州の高原にいた小学校六年生の秋葉奏子(かなこ)の話。 旧…





梨木さんの日常を語るエッセイ。家の周りで咲く小さな花や人とのつながりを、優しく鋭い目で見つめ、温かい言葉でつづる、何気ない暮らしの羅針盤。
梨木さんはふと歩いてみた隣との細い境、手入れのされていない庭で一綸やっと花をつけて咲いている貝母を見…



後味の良くない、イヤミスと呼ばれる作品で感想を遠慮していましたが、ホンノワ「コノナツ2017」に参加するのでレビューしました。その後の作品で少し考えを改め、湊さんが好きになりかけています(^^♪
以前「告白」を買って読んだ。子供のことで復讐する話で、「本屋大賞」といって山のように積んであった。 …