あちらにいる鬼





自分の力でどうすることもできないものを「業」と呼ぶならば、その中で生き抜いていく人たちの心が強く伝わってくる力作。
2021年11月9日。 作家の瀬戸内寂聴さんが逝去された。 享年99歳。 多くのメディアで…

本が好き! 1級
書評数:399 件
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東京都大田区在住。ベイスターズとプロレス観戦が趣味です。皆さんよろしくお願いします。





自分の力でどうすることもできないものを「業」と呼ぶならば、その中で生き抜いていく人たちの心が強く伝わってくる力作。
2021年11月9日。 作家の瀬戸内寂聴さんが逝去された。 享年99歳。 多くのメディアで…





人は、宿命に翻弄される。絶望の淵に立たされる。 そんな時。誰かに話をきいてもらう。 それだけでいいのだ。 人生は、幸せになるためにあるのだから。
今日も三島屋に客が訪れてくる。 だが、買い物のためではない。 黒白の間を訪ねてくる。 だが…





独学大全を手にした人も。 スルーしてしまった人も。 この本の存在すら知らない人にも。 独学という大きな大きな世界への入り口となる、スマホで見られる手軽で重厚な道しるべ。
本屋に平積みされていたベストセラー「独学大全」。 700ページ以上に及び、「鈍器本」と自虐的に…





今日も対話が続いていく。 魂に火をともす対話が続いていく。 語る人。聞く人。 それを見守る人々。 悩みのない人はいない。 苦労のない人生もない。 どんなに運命に翻弄されようとも。 人は幸せになるために生まれてきた。
今日も三島屋に客が訪れてくる。 だが、買い物のためではない。 黒白の間を訪ねてくる。 だが…





1コマ1コマに、圧倒的な熱と力と愛がこもった、30年にわたる長編プロレスファンストーリー。 プロレスは死なない。 そして、プロレスはゴールのないマラソンでもある。
闘狂大学プロレス研究会の飲み会は、続いていく。 今宵も大会の後。 居酒屋でのファン同士の熱い…





おちかと、彼女の大切な人々が、現実の中で前に少しずつ進んでいく物語。 その姿は、心の奥の大事なものに火を灯してくれる。
神田三島町の袋物屋の三島屋。 主人伊兵衛の姪のおちかは、実家の川崎宿の旅籠丸千から行儀見習いの名目…





学びと対話こそ、闇のような世界を照らす光だ。
「わたしのペルソナ(他者に対峙するときに現れる自己の外的側面)は、わたしがそう演じている役である、と…





人間の善性、無限の可能性を引き出す哲学。 読む前と読む後で、物事への取り組み、考え方を大きく、そして深く、強くしていける渾身の書。
「ネガティブ・ケイパビリティ(負の能力もしくは陰性能力)とは、『どうにも答えの出ない、どうにも対処し…





夜明けの来ない夜はない。 冬は必ず春となる。 宮部みゆきのライフワークの百物語事始。 対話とレジリエンスの物語。
神田三崎町の袋物屋の主人の伊兵衛夫妻は、川崎の旅籠屋の兄夫妻の娘おちかを預かることになった。 …





優しく、力強く、自分らしく生きていくための、手軽な羅針盤となる一書。
「世界一受けたい授業」(日本テレビ)で、著者に出会った。 穏やかな笑顔。やさしく語りかけてくる…





真相を究明したいという熱い情熱と、冷静な英知。 貴重な研究と調査で、事件の真実に、人間の本質に迫っていく快作。
「カレー事件に関して、どうしても沢井先生のお力を借りなければなりません」 1998年7月25日…





面壁者は、新しい世界で答えのない戦いに挑んでいく。圧倒的なスケールと、その奥底に流れる人間への洞察の素晴らしさ。
昨年の緊急事態宣言下から「Audibleオーディオブ]ック」の「聞く読書」で、少しづつ読んできた、否…





一生に一度しかない、高校2年生の夏。 暑い夏に、熱い戦いが続いていく。
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな ーーあなたに逢うためならと惜…





対話があれば、何かが変わる。 確実に前に進むことができる。
新聞のコラムで紹介されていたので、手に取った。 心療内科に通院していた時のことを思い出しながら…





勝者の夏。 敗者の夏。 そして、一生に一度しかない、高校2年生の夏。 一生残る、一瞬のために。 瑞沢の熱い夏が、続いていく。
由良のとを わたる舟人 かぢをたえ ゆくへも知らぬ 恋の道かな ーー由良の海峡をこいで渡る…





心が温かくなる、少し不思議な怪談集。
【海の家】 --ひと夏、家族と離れて暮らすことになった-- 小説家の村上浩二は、妻の浮気…





昭和プロレスは、本当に面白かった。 そして、これからもきっと面白い。 ファンが記憶の中でその思いを醸成し続けていく。 語り合えば、無限のロマンが広がっていく。 プロレスとは、ゴールのないマラソンだ。
大相撲を関脇で廃業して、アメリカからプロレスを持ち込んだ力道山。 戦後の復興期に、アメリカ人を…





戦争の傷跡が残る中、大きな物語が綴られていった時代。 目の前の一人のために何かをしてあげたいと思うのも人間。 都合の良い正義を振りかざすのも人間。 奥田英朗の人間賛歌。
礼文島出身の20歳の青年・宇野寛治。 昆布漁師の見習いだが、窃盗壁がある。 それが災いして、…





「そう、プロレスの記事を書くことは『闘い』なんだ」(長与千種) 熱く狂った時代の青春記に、ほろ苦い思い出が蘇る。 プロレスとは、ゴールのないマラソンだ。
「日刊では浅すぎる。月刊では遅すぎる」 中学2年生の時に、月刊プロレスが週刊化された。 …





人生100年の時代。 50代だからこそ、学びと成長が必要なのだ。
就職して、家庭をもって、気がつけば50代になった。 体力は明らかに落ちた。 ちょっとした固有…