さよなら渓谷




暗い空気、絶望が支配する物語に救いが訪れてほしい
桂川渓谷の奥にある団地に住む幼児が殺害された。 その母親が犯人と疑われ、警察に連行されていったが、…

本が好き! 1級
書評数:429 件
得票数:4303 票
山形県内某書店で働いています。
西村京太郎やや多め。乱読。小説・評論・ビジネスなど。最近読んだ本だけでなく、過去の再読→書評として残しておく作業もはじめています。
画像は調整中(とりあえず芋煮の画像)。




暗い空気、絶望が支配する物語に救いが訪れてほしい
桂川渓谷の奥にある団地に住む幼児が殺害された。 その母親が犯人と疑われ、警察に連行されていったが、…




人生の「トリガー」はどこにあるかわからない!恋愛かと思いきや、な短篇集
タイトルだけでは単なる「恋愛小説」のような気さえしてしまうのだが、6つの短編には人生の「トリガー」は…




若手官僚の失踪に殺人がどう関係するか?!
旅行会社勤務の牧野は、大学同級で内政省勤務の白石と連絡が取れない、と妻で大学同級の麻美から連絡を受け…




不思議な殺人事件と南紀の謎の関わりを追え!
居酒屋を経営していた美由紀が突然ガンで倒れた。 息子の雄介は孝行しようと美由紀に尋ねると「南紀白浜…





カミサマを探したい!7編暗さがそれぞれ違い、次を読みたくなる
10月の月の異名は神無月。出雲大社へ各神社の神様が行ってしまうから神無月だ、と親に教わったような気も…



自然解決してしまう失踪事件と工場の爆弾騒ぎ。いったいどんな関係が?
江戸川区内の交番に勤めている山中は、妻の勧めにより管内に住んでいる5人の住人と、箱根に共同で別荘を購…




表題作中心に、十津川の推理力が試される一冊!
4つの短編集。どれも鉄道トリックとかそういうことにこだわらずに、物事の後ろに隠されている真実を追う、…





トリックが大きな魅力の短編集!
往年のファンをいつ読んでも唸らせる、そういう短篇集。 それぞれ列車やそのほかの特徴で引き込ませつつ…





不思議と義憤に満ちているわけでもなく、しかし警察としての矜持を常に忘れない十津川の後ろ姿
山前譲さんも解説で語っている通り、タイトルの意味としては「十津川の若い頃を彩った友人たちとの青春時代…





交通系アリバイトリックの醍醐味
交通系アリバイトリックの醍醐味がこの本に込められているようです。 ・・・といっても、アリバイが出て…




日本遺産をめぐる殺人短篇集。十津川が、部下が、みずみずしく日本を駆け回る
1)裏磐梯殺人ルート 代田ゆう子が疾走した。私立探偵杉本は、手紙のやり取りをしていた平山と…




男女の結婚関係を生々しくも明快に課題提起。男性よ、学べ!(?)
会社員のみちは、夫の陽ちゃんとセックスレス。 子供を作りたいと思っても、疲れた、と言って断られてし…




苦しい時代にあるからこそ、その苦しさを乗り越えようとする物語が必要だ
彩瀬まるさんの筆致の、やさしい口調にはじめて触れて間もない。この本が初めてではないが、どうやら荒む心…





単なる大学生とおばあさんの夢追う物語ではない!ズキンと来るところもあって、きっとあなたものめりこむ
夫が亡くなり四十九日を過ぎたうみ子は、夫と映画館へデートしたときのことを思い出す。ある日友人からのフ…





コロナ前のディストピアであり、ウィズコロナのリアルを丹念に描ききる
2004年に芥川賞を受賞した「蛇にピアス」は読んでいないが、子供ながら(当時僕は高校生だったと思う)…




事故に巻き込まれた作家の「利用された」一念発起。きな臭い500万の贈り主とは!
おばすて。 "老いた母親は、口べらしのため、自らすすんで、息子に背負われ、姨捨山に向かう。その時、…



隠れキリシタンと潜伏キリシタン。日本人の信仰の深さと心情の問題は
ある教会の前で死んでいた身元不明の男。発見した中村神父のもとにやってきた大学生の緒方とともに論議して…





ゴミ収集車に載せられた遺体、犯人の動機とうら交番のカンケイは?!
東京駅おもてうら交番・堀北恵平シリーズの第5弾。 ややグロ・若手警察官奮闘ミステリ、と言ったところ…




一周しても何周しても、やっぱりホスピタリティに行きつくんだな
ホスピタリティ。 接客業なら一度は聞いたことがあるこの言葉。 しかし、この本では店員→客へのホスピタ…




科学分野の得意(と思われる)な筆者の、人間の再生を描いた短編5編
現象の科学的な解明と、それに思わず救われてしまう一般市民との刹那。 前を向いて生きていきたい―そう…