ニッポン樫鳥の謎





女流作家カーレンの婚約者の娘エヴァが彼女の家を訪ねるとカーレンが喉を切られ倒れていた。見つけたエヴァは密室殺人の被疑者として段々立場が悪くなる。しかし、エラリーと私立探偵テリーが必死に助けようとする
本書は原書としては「あいだの扉」(The Door Between)と言う題名で刊行された。日本語訳…

本が好き! 1級
書評数:1690 件
得票数:37757 票
神奈川県に住むサラリーマン(技術者)でしたが24年2月に会社を退職して今は無職です。
読書歴は大学の頃に遡ります。粗筋や感想をメモするようになりましたのはここ10年程ですので、若い頃に読んだ作品を再読した投稿が多いです。元々海外純文学と推理小説、そして海外の歴史小説が自分の好きな分野でした。しかし、最近は、文明論、科学ノンフィクション、音楽などにも興味が広がってきました。投稿するからには評価出来ない作品もきっちりと読もうと心掛けています。どうかよろしくお願い致します。





女流作家カーレンの婚約者の娘エヴァが彼女の家を訪ねるとカーレンが喉を切られ倒れていた。見つけたエヴァは密室殺人の被疑者として段々立場が悪くなる。しかし、エラリーと私立探偵テリーが必死に助けようとする
本書は原書としては「あいだの扉」(The Door Between)と言う題名で刊行された。日本語訳…




スペイン岬のお屋敷の海岸のテラスで、若い男の死体が見つかった。この屋敷の招待客だが、奇怪なのは帽子とマント、ステッキを握っている以外は素っ裸の点である。この点にさすがのクイーンも悩む
国名シリーズの九作目。 今回は、東海岸のどこかにあるスペイン岬と呼ばれる場所にある金持ちゴッド…





チャンセラー・ホテルの22階の一室で男の死体が発見された。服は後ろ前、その部屋の家具や絨毯もあべこべの状態である。何故、犯人はこんな面倒なことを?その意味とは?クイーンに特徴的な論理小説の典型作。
国名シリーズの第八作目。 ニューヨークのチャンセラー・ホテルの22階。そこはエレベーターを降り…



クイーン父子は、山火事の山中に迷い込み、その頂上のゼーヴィア博士の家に辿り着く。そこに泊めてもらったが、その晩、当主のゼーヴィア博士が殺された。山火事が迫る極限状況で鑑識の助けもなく事件解決を迫られる
国名シリーズの七作目。 リチャード・クイーン警視は休暇を取り、息子のエラリーとデューセンバーグ…



2万人の観衆を迎え、コロシアムではロデオの演技が行われていた。先頭を務めるのは嘗てのスター、バック・ホーンだった。しかし、彼は衆人環視の中、演技開始後にすぐ射殺されてしまう。
国名シリーズ六作目。 今回はコロセウムと言うニューヨークにある2万人の観客が収容できる競技場が…



ある年のクリスマスにアロヨと言う田舎町で、首無しの磔の遺体が見つかった。事件は迷宮入りしたが、半年後にロング・アイランドで同様な死体が発見される。エラリーは父親の力を借りずこの連続殺人事件を追う
国名シリーズの五作目。 今回は、ニューヨーク市中の事件ではなく、ウェスト・ヴァージニア州(本書…



病死した画商の遺体を発掘すると、もうひとつの遺体も出てきた、と言う事件の幕開け。遺体は絞殺の跡があり、大学卒業したてのエラリーは、その殺人犯に挑むが3度も騙される。
国名シリーズの四作目であるが、実は、第一作の 「ローマ帽子の謎」 に先立つ、探偵エラリー・クイーンの…





オランダ記念病院で、オーナーとも言える大富豪が殺された。エラリーが注目したのは、患者の主治医に化けた人間が使った変装用の靴だった。本書も前作に続く水準の非常に高い本格推理小説である。
国名シリーズ三作目。劇場、デパートと人の集まるところを舞台にしてきたこのシリーズだが、今回はオランダ…





衝撃的な幕開けから、最後のエラリー・クイーンの犯人の指摘までの三日間を描く本格推理小説。一見無関係と思われる証拠が全て事件の解明に役立つと言う論理構成が見事である。
1919年5月24日の11時から、フレンチ百貨店の最上階のサイラス・フレンチの書斎では、ホイットニー…



ローマ劇場で、悪徳弁護士が殺された。劇の上演中の出来事で毒殺されたらしい。弁護士の服装からして帽子が無いのは奇異で、捜査陣は帽子の捜索に汲々とするのだが・・。
国名シリーズの第一作。 ニューヨークのローマ劇場で上演されていた「ピストル騒動」という劇の第二…




アンソロジー編集にも力を入れた推理作家クイーンが選んだ70編の超短編ミステリ。水準はばらつくが、短い小説にこそ著者の工夫が凝らされる。読んで楽しいミステリ短編集である。
クイーンは、アンソロジー編集にも力を入れ、本書がクイーンのアンソロジーの13作目とのこと。題名の通り…




古典物理学や数学の幾何学にさえおいても、未だに仮説を前提に理論が構築されている。そうした仮説の有用性や限界を論じた20世紀初頭に書かれた科学論。科学の世界を深く理解したい人いに必須の本。
仮説→実験→検証を繰り返し、定説となって行くのが科学の発展とされている。この場合、仮説とは実験を計画…




著者の専門は動物の皮膚の模様。シマウマの縞は何故出来るのかをチューリングの理論で説明している。現象の数理モデル化は、生物学では新しい潮流だが、著者はそんな波に乗るだけではなく批判精神も持ち合わせている
いけぴんさんの 書評 とソネアキラさんの 書評 を読んで手にした本。これまで生物系では進化論とか人類…





フルートを演奏と人間の体の作りを系統的に説明した本。楽器演奏は頭も体も鍛えてくれる、そんなことが良くわかる内容の本である。
以前 「ピアニストの脳を科学する」 と言う本を読んだが、そのフルート版が出たと思って手にした本。 …


原題は人工物の科学である。経済、工業デザイン、社会計画など種々の人工物に対してその科学がいかに可能かを論じている。それに加え、著者の興味の対象である人間の意志決定過程を論じている。これがシステムなのか
「システムの科学」とあるが、著者はノーベル経済学賞を受賞した経済学者であり、自然科学というよりは、現…




宇宙の終末について、有力な5つのシナリオを、どんな未来か、なぜそのような未来になるのか、物理的に解き明かしてくれる。いずれも明るい未来ではないが、非常に遠い将来か確率の低い事象であり、心配は要らない。
こちらも朝日新聞の書評で知った本。 宇宙の終末について、現在わかっている最新の科学から5つのシ…





熱力学の第二法則を中心とした物理法則と進化や意識、宗教、芸術などを論じた異色の取り合わせの内容となっている。これは著者の人間観に大きくかかわるが、一読してみて違和感のない優れた科学解説書になっている。
朝日新聞の書評で知った本。 物理法則や宇宙の始まりと終わり、心と意識やその精華と言える宗教や芸…




脳科学と最新技術との組み合わせの可能性を論じ、それを応用すると精神疾患など、主として医療にどのように役立つのかを説明した本。かなり荒唐無稽な話もあるが、採算などを度外視すると全て実現可能な事らしい
著者は物理学者(ひも理論の権威)であって脳神経学は専門ではないと「はじめに」で断っている。著者独自の…


人文地理学の一分野文化地理学について著者の考えをまとめたもの。しかし、後半はあまりにも文化の捉え方の説明に終始し、とても「地理学」の本だとは思えない。
朝日新聞の書評で知った本。 地理学は、大別して自然地理学と人文地理学があるそうで、文化地理学は…



学校の先生向けの数学解法の指南書。指針は具体的で箇条書きにされている。こう言う指針は暗記するようなものではなく、日々の実践で鍛え、自然と身に着けて行くものなのだろう。
主として数学の問題を解く時の基本的な姿勢について系統的に説いた本である。教師向けの指導書のように読め…