延びすぎた寿命




人間の平均寿命は3倍にも延びたと言う。それには様々な要因がある。この寿命の延びは以後も決して右肩上がりではない。著者は、生物学的な限界ではなく、現代特有の要因で平均寿命は今後反転する可能性を説いている
朝日新聞の書評で知った本である。 過去270年、人間の平均寿命は3倍になったとのこと。種々のデ…

本が好き! 1級
書評数:1690 件
得票数:37757 票
神奈川県に住むサラリーマン(技術者)でしたが24年2月に会社を退職して今は無職です。
読書歴は大学の頃に遡ります。粗筋や感想をメモするようになりましたのはここ10年程ですので、若い頃に読んだ作品を再読した投稿が多いです。元々海外純文学と推理小説、そして海外の歴史小説が自分の好きな分野でした。しかし、最近は、文明論、科学ノンフィクション、音楽などにも興味が広がってきました。投稿するからには評価出来ない作品もきっちりと読もうと心掛けています。どうかよろしくお願い致します。




人間の平均寿命は3倍にも延びたと言う。それには様々な要因がある。この寿命の延びは以後も決して右肩上がりではない。著者は、生物学的な限界ではなく、現代特有の要因で平均寿命は今後反転する可能性を説いている
朝日新聞の書評で知った本である。 過去270年、人間の平均寿命は3倍になったとのこと。種々のデ…

題名から想像される内容とはやや趣を異にして、美学と科学の連携を中心に論じた本である。著者の専門は美学であり脳の勉強もされているようだが、残念ながら類似の内容を論じた他書に比してやや皮相的。
朝日新聞の書評で知った本。自分は脳科学に興味があり、題名から想像されるのは絵画を見た時の脳の反応なの…




太陽系直近の三重連星の恒星系であるアルファ・ケンタウリと地球の不幸な関りを天文物理学者の葉文潔とナノマテリアル技術者の汪淼の視点で描く。異星と地球と言う古典的題材を現代に蘇らせた話題のSFの第一巻。
このサイトにも多数の書評が投稿されている話題の中国のSF。実は評者にとって中国文学の初めての読書とな…




古典物理学や数学の幾何学にさえおいても、未だに仮説を前提に理論が構築されている。そうした仮説の有用性や限界を論じた20世紀初頭に書かれた科学論。科学の世界を深く理解したい人いに必須の本。
仮説→実験→検証を繰り返し、定説となって行くのが科学の発展とされている。この場合、仮説とは実験を計画…




著者の専門は動物の皮膚の模様。シマウマの縞は何故出来るのかをチューリングの理論で説明している。現象の数理モデル化は、生物学では新しい潮流だが、著者はそんな波に乗るだけではなく批判精神も持ち合わせている
いけぴんさんの 書評 とソネアキラさんの 書評 を読んで手にした本。これまで生物系では進化論とか人類…





フルートを演奏と人間の体の作りを系統的に説明した本。楽器演奏は頭も体も鍛えてくれる、そんなことが良くわかる内容の本である。
以前 「ピアニストの脳を科学する」 と言う本を読んだが、そのフルート版が出たと思って手にした本。 …




宇宙の終末について、有力な5つのシナリオを、どんな未来か、なぜそのような未来になるのか、物理的に解き明かしてくれる。いずれも明るい未来ではないが、非常に遠い将来か確率の低い事象であり、心配は要らない。
こちらも朝日新聞の書評で知った本。 宇宙の終末について、現在わかっている最新の科学から5つのシ…





熱力学の第二法則を中心とした物理法則と進化や意識、宗教、芸術などを論じた異色の取り合わせの内容となっている。これは著者の人間観に大きくかかわるが、一読してみて違和感のない優れた科学解説書になっている。
朝日新聞の書評で知った本。 物理法則や宇宙の始まりと終わり、心と意識やその精華と言える宗教や芸…




脳科学と最新技術との組み合わせの可能性を論じ、それを応用すると精神疾患など、主として医療にどのように役立つのかを説明した本。かなり荒唐無稽な話もあるが、採算などを度外視すると全て実現可能な事らしい
著者は物理学者(ひも理論の権威)であって脳神経学は専門ではないと「はじめに」で断っている。著者独自の…



学校の先生向けの数学解法の指南書。指針は具体的で箇条書きにされている。こう言う指針は暗記するようなものではなく、日々の実践で鍛え、自然と身に着けて行くものなのだろう。
主として数学の問題を解く時の基本的な姿勢について系統的に説いた本である。教師向けの指導書のように読め…





人間が数の概念をどのように取得して行ったのかを考察した本。著者は、数の概念の獲得が言語の基礎となり、果ては文明・宗教の発展の礎になったと言っている。
ぽんきちさんの 書評 を読んで手にした本である。 冒頭に人間と言う種はひとりで自然に放り出され…




自然エネルギーや分散化を特徴とする脱化石燃料化を説いた本。著者はこれをグリーン・ニューディールと称し、財政面の裏付けやビジネスモデルまで提示した一種の政策パッケージの本としている。
本書は地球規模の緊急事態と言われる気候変動に対する処方箋を示す本である。 第Ⅰ部では、化石燃料…





意識を統合情報理論の観点から説明した本。意識の科学的解明は非常に難しい課題だが、本書はそれを情報と統合の観点から説明し、これまで評者が読んで来た中ではもっとも腑に落ちた本と言える。
拙評は 「「科学道100冊2021」に挑んでみる!?」 参加書評です。 意識と言うものを、統合…




数字による評価は客観性があるように見えるが、何を評価指標に置くかで、実は正確性が歪む。実態を表さななくなると言った方が良いか。それを豊富な事例で語り、評価指標に潜む危険性を説いた本。
本書も朝日新聞の書評で知った本。中身を読むと題名に反して「統計データ」ではなく「評価指標」の落とし穴…




ロボットは、動物の形態や行動をヒントとしたものが多い。著者はロボット学者でありながら植物をヒントとした土壌探索ロボットを開発した。その開発の経緯を記したもの。
本書も朝日新聞の書評で知った本。 著者はロボット学者。章番号のない最初の章と終章を入れて全部で…





中学や高校で習う物理法則を記述する式は美しい。美術や音楽と全く異なる世界でも美は存在する。だがその延長で最新の基礎物理学がを論じると大変なことになると言う警鐘を鳴らした本である。
朝日新聞の書評で知った本。本書の問題意識は「はじめに」に書かれており、「美意識に頼った判断がいかに現…





人体外で初めて培養に成功したヒーラ細胞。科学に数々の貢献をしたが、細胞提供者の家族は、医学界の放置された。その事実を誰も非難することなく淡々と語る著者の姿勢に脱帽
ぽんきちさんのお勧めで手にした本である。ぽんきちさんの書評は こちら 。 題名の不死細胞ヒーラ…




細胞、遺伝子、自然淘汰などの生物学の基本的な考えを踏まえ、生命とは何かを著者なりに定義してゆく。入門書的でありながらも最先端の研究にも触れており、この分野を俯瞰するに相応しい本である。
これも朝日新聞の書評で知った本。 量子力学で有名なシュレディンガーが同名の本を書いており、その…





著者の専門のオートファジーと健康長寿は密接な関係がある。本書は、科学とは何か、から説き起こし、細胞、細胞と病気、そしてオートファジーへと説明を掘り下げ、健康長寿の鍵は何かを分かり易く説明している。
朝日新聞の書評で知った本。細胞から生命現象とは何かに迫る内容である。 全体は五章に分かれるが、…





2012年刊行ながら、2019年末以降のコロナ・パンデミックを予言した本として米国で話題になった本。新興伝染病がなぜ多発するのか、それは人間の側にも原因があると言うことがわかる。
朝日新聞の書評で知った本。新興の伝染病を中心に8種の疾病を取り上げる。題名のスピルオーバーとは異種間…