ラブポップ―トパーズ〈2〉
女子高生がトパーズの指輪を買うために援助交際に踏み切る1日の物語。プロの娼婦が読んだらきっとご立腹するであろうお気軽売春物語です。
トパーズ2と銘打っているのであの名作トパーズの続編かと思いきや、ずいぶん趣が違って軽い感じの青春ス…
本が好き! 1級
書評数:2214 件
得票数:30102 票
「本を褒めるときは大きな声で、貶すときはもっと大きな声で!!」を金科玉条とした塩味レビューがモットーでございます。
女子高生がトパーズの指輪を買うために援助交際に踏み切る1日の物語。プロの娼婦が読んだらきっとご立腹するであろうお気軽売春物語です。
トパーズ2と銘打っているのであの名作トパーズの続編かと思いきや、ずいぶん趣が違って軽い感じの青春ス…
BL小説でありディストピアを描く近未来SFでもある本作。すべてを崩壊させて大団円を迎えます。
7-9巻のまとめのレヴューです。紫苑は、ナンバー6の上層部にさらわれた幼馴染の沙布を助ける為、ネズ…
職人たちが陥る隘路、そして犯罪。日ごろ垣間見ることのない特別な世界を紹介しつつも、サスペンスの味付けになっている秀作集。
その道のプロが犯罪に手を染める点は古畑任三郎か刑事コロンボかという楽しみ方もありますが、本書では謎…
夏の陣、圧倒的多数の東軍に対し、大阪方が悲惨な奮戦を繰り広げます。バカ殿秀頼、悪漢家康、忠臣又兵衛、幸村とステレオタイプにきっちり色分けされている司馬の文章が潔い。
読む前から結末は分かってるので興味が半減するのかな・・というのが歴史小説の宿命なのですが、それでも…
いよいよ大坂冬の陣に突入。術数権謀をめぐらし豊臣に開戦を余儀なくさせる家康。対する淀君と秀頼をトップとする豊臣家は明らかに分が悪い。幸村、又兵衛らの応援もむなしく家康の陰謀が炸裂します。
百戦錬磨の家康VSボンボンの秀頼。これでは勝負にもならないのですが、豊臣のよりどころは巨大な要塞・…
城塞とは、大坂城のこと。巨大な要塞であるこの名城が冬の陣・夏の陣を経て陥落し戦乱の時代に終わりをつけるまでを描く大河小説です。
上巻では秀吉亡き後、関ヶ原の戦いで勝ち、既に江戸の幕府を開いて天下を手中にしている家康が、豊臣家撲滅…
法で裁けない不届きものを、「月に代わってお仕置き」!という連続殺人事件かと思いきや、妊娠中絶という「殺人」について考えさせられる一冊でした。
主人公である中絶手術専門医・古河は既に1000件以上の中絶手術を行っています。 僕は胎児を殺す事…
ヴェロシティ新装版発売前に発表された番外編というよりつなぎ的な短編集です。ただしまだ始まってもいないアノニマスの予告編も収載されており、この時期のファンにとってはたまらなかったでしょうね。
本書はサイバーパンク調SF小説であるマルドゥック・スクランブルシリーズ初の短編集です。 マルド…
誘拐モノとしては秀逸な現金受け取りトリック。これだけでも十分なのに一件落着かと思いきやここからもう一波乱という東野のサービス小説です。
誘拐を扱った小説は面白い。なんといっても凶悪な犯罪である「誘拐」を起こすいたる卑劣な犯人が、同時に…
政争に巻き込まれ、実は憂国の家老を追放することに利用されたことを知る間小四郎。文武両道に長け将来藩をリードすると目されているこのまっすぐな若者の生きざまがカッコイイ。
舞台は筑前の小藩・秋月藩。ここは福岡藩の支藩で一国一城とはいえ財政的にも独立は苦しく、何かと福岡藩…
フグ毒、ゾンビ、自己啓発セミナー、女子アナがキーワードの4題話。これだけ見ると警察小説?
STシリーズ第2作目。フグ毒による死体が相次いで公園で発見されます。捜査に駆り出される百合根率いる…
警視庁の「特攻野郎Aチーム」もしくは「オーシャンズ11」?種々の特技を持った5人の捜査員たちが、旧態の犯罪捜査手法に風穴を開けて活躍する痛快警察小説。
多様化する現代犯罪に対応するため新設された警視庁科学特捜班=scientific task forc…
ちょっと頭のおかしい女優が80年代シンガポールを舞台に、ふたりの男を振り回す話。良くも悪くもバブル時期のスノッブな猥雑さがそこかしこに感じられます。
多くのレヴューで「手抜き」「才能の無駄遣い」などと評されていた村上龍のラッフルズホテルをいまさらな…
45歳の版画家咲世子と、28歳の映画監督志望の素樹、17の年の差。更年期を迎えた咲世子の人生観は男性作家が書いたとは思えないほど女性的です。
45歳版画家の咲世子が、17歳年下の映画監督の卵である素樹と恋に落ちるところから始まる恋愛物語。大人…
心根はまっすぐで純情だけど、殺人で10年以上刑務所にいた男。満期となり罪を償って出所した彼を世間は彼を受け入れるのか?
世間の犯罪者に対する目は冷たく、彼らが社会で更生することのむつかしさは容易に想像できます。それだけ…
三浦しをん先生のデビュー作だそうですが、達者な内容に言われなければ気が付かないでしょうね。私小説風ですが、なかなか笑えるユーモア小説となっています。
主人公の設定がなかなか突飛です。大学の文学部に通う3年生の藤崎可南子は、名家の娘でありながら、漫画好…
全9巻の「破」の部分4-6巻。思いっきり風呂敷を広げてしまいました。残り3巻で上手くまとめられるのかしら。
もともとはエリート階級で温室育ちの少年・紫苑が下降民のネズミと出会ったことで始まる冒険活劇。紫苑た…
シリーズもの「1冊が薄すぎる問題」 本書の内容にはインダストリアにラナを助けに向かうコナンかよっと突っ込んでおきます。
何だかなぁ。全9冊のシリーズものなんですけど。一冊が200ページ余りで3冊併せても厚さが3㎝にもな…
山岳小説はチャレンジ、無謀、スリリングという形が多いが、ヒューマンドラマの達人笹本にかかると「重松清風味」でハートウォーミングストーリにも味付けできます。
山岳小説の雄・笹本によるハートウォーミングドラマの連作です。とはいっても笹本らしく場面は山小屋。主人…
奈良の大仏さまの造立物語。1200年以上も前に作られ今なお残る巨像を作った職人視線のルポルタージュ風の大作です。
いわずと知れた東大寺の大仏様。その高さは15メートル。銅像だからこそ1200年の風雪に耐え今なお私…