統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀
化学、薬学、毒物学、医学、経済、経営、物理、宇宙工学・・・数理統計学の理論はあらゆる科学分野で必須です。経験則から確率論などを取り入れ「科学」へと進化した統計学の一世紀にわたる科学史です。
仕事の上で実は大変お世話になっている統計学の歴史を一般向けに、数式を全く使わず易しく述べている史書…
本が好き! 1級
書評数:2213 件
得票数:30098 票
「本を褒めるときは大きな声で、貶すときはもっと大きな声で!!」を金科玉条とした塩味レビューがモットーでございます。
化学、薬学、毒物学、医学、経済、経営、物理、宇宙工学・・・数理統計学の理論はあらゆる科学分野で必須です。経験則から確率論などを取り入れ「科学」へと進化した統計学の一世紀にわたる科学史です。
仕事の上で実は大変お世話になっている統計学の歴史を一般向けに、数式を全く使わず易しく述べている史書…
警察官だった亡き父の後を継ぎ、自らも警察官となった青年。しかしその父の死が警察組織によって持たされたものであることを知った時…それにしても道警の闇は深い。
佐々木譲さんの「北海道警」シリーズ第3弾ですが、一貫して道警の暗部が描き続けられています。腐敗して…
都を追われた平氏の若者の敗走譚「さざなみ軍記」、遭難しハワイ、アメリカと太平洋をめぐる「ジョン万次郎漂流記」。いずれも漂流する若者の物語だけど、味付けは運と違います。
第6回直木賞を受賞した「ジョン万次郎漂流記」を含む中編3篇が収録されています。 『さざなみ軍記』 …
『笑う警官』が面白かったので道警シリーズ第二弾の本書を手にしました。どうしても今野敏と比べてしまうのですが、どちらもよくできています。
『笑う警官』の主人公であった津久井刑事と佐伯刑事が登場し、今回も警察と暴力団との癒着という、北海道警…
他人の目を気にして生きている、主人公が離島のリゾートホテルで出会った風変わりな2人の男。彼らが彼女に何を与えてくれるのか・・・日常に疲れてしまった人、だ自意識に苛まれている人への応援歌です。
西さんの小説にしては淡々とした静かな物語。他の西氏の作品同様、主人公の百合はかなり病んでします。 …
シビリアンコントロールのジレンマを読者がいらいらするくらいに赤裸々に著わしてくれています。茶番と一言で片づけられないリアルさが伝わります。
下巻に入っていよいよ北朝鮮ゲリラとの交戦の火ぶたが切られますが、自衛隊は政府(首相)からなかなか発…
北朝鮮工作員11人に対して自衛隊6000人の配備。想定外の事態に、政治家・官僚などの日本の政治機構が全く対応できない姿が妙にリアル。シン・ゴジラを思わせます。
ウクライナ紛争の真っただ中、日本も北朝鮮が攻め入ってきたらどうなるかというシュミレーション小説です…
警察署内の汚職事件が婦警殺しに進展し、現役警官を標的とする射殺命令まで発令されます。しかしこの警官は濡れ衣を着せられたもので…彼を救うために同僚が警察組織に立ち向かう一晩のノンストップサスペンス。
現役警察官の汚職事件、拳銃不法所持、そして覚醒剤の売買、なんていうお話は警察小説界では既にありふれた…
2名の親密な関係の女性。一方が他方の夫を殺すのは早いうちから知らされるのですが、そこに至る動機が掴みにくい。カギは2人の関係にあり、巧妙な仕掛けと伏線の数々でやっと腑に落ちる結末に。
女性の鬱屈した内面から湧き上がる犯罪行動を書かせたら桐野夏生や湊かなえがピカ一ですが、本書もその部…
英国出版社を舞台に起きた社員の自殺、そして社長の殺人。そもそもこの出版社には問題が多いようで登場人物も曲者ばかり。伏線は多いのだが動機が分からず犯人にたどり着くのはかなりむつかしいミステリです。
100年を超える伝統を持つ有名出版社「ペヴァレル出版」の資料室で、就任して間もないジェラード社長の…
よく「衝撃のラスト!!」という誇大宣伝文句を見るが、本書こそそのラストが衝撃的。主人公の心の底の光はここにあったのか!!という納得の裏切られ方に騙されて満足です。
ラストのどんでん返しがうまい作家は多くいます。横山秀夫や伊坂幸太郎、高野和明、乾くるみなんかがその…
宇宙SFと思い込んで購入したが、SF海洋サスペンス。科学者が主人公で変異微生物による人類危機と戦います。べたな展開ですが密度が高くて楽しめます。
海外小説を翻訳で読むときはどうしても訳者というフィルターを通すので、ちょっと辛い。本書は石垣憲一氏…
親愛なる「本が好き」同志諸兄、履歴書の趣味の欄に「読書」と軽々しく書けるか!!!書物に淫するしをん様の読書録を読んで深く深く考えた。「三四郎はそれから門を出た」あと「道草」くって「明暗」をわけた。
作家ですから読書家でしょうなどと考えること勿れ。マッサージ師が筋肉に淫しているか?八百屋が野菜に淫し…
10年前の未解決通り魔殺人事件。ニュース的には何の面白みもない案件が、主人公の報道記者の推理と調査でシリアル殺人事件であることが判明します。ワクワクが止まらない社会派警察小説です。
生き馬の目を抜くTV報道記者の中にあって、布施は一見やる気がなく飲んでばかりで、茫洋とした性格です…
過去の未解決事件を解決するのは刑事とTV局の記者という構図の「スクープ」シリーズです。今迄にあまり見ないタイプの構成で繰り広げられる警察小説。かなり面白いです。
「スクープ」シリーズ第3弾。このシリーズは最近のお気に入りなのですがそれには訳があって、扱われる事…
警察小説の範疇に入るのでしょうが、主人公はTV局の報道番組記者。警察と記者との役割分担で、お蔵入りの凶悪事件を解決させるという新趣向のシリーズです。
スクープシリーズの第2弾で今回は長編です。主人公は「ふにゃふにゃしているようで、実はぶっとい芯が通…
チョット少女漫画にでも扱われているような女性同士の追慕と愛情を中心に描かれた、清少納言の半生記。枕草子誕生の秘話が語られます。
「花とゆめ」といえば著白泉社から刊行されている漫画雑誌でアラベスク(山岸凉子)、アロイス(萩尾望都)…
一人で悠々自適に暮らしている女性の周りに、兄・恋人・友人や甥・姪たちが次々に厄介ごとを運びこみます。問題や過去に一つずつピリオドを打ちながら明日を見つめる主人公の心の変化が読者を引きつけます。
40代女性の宇津木葉子が主人公。葉子は流産や離婚を経験しフリーのカメラマンとして東京で暮らしていま…
このべたな題名が死ぬほど嫌い。現役医師が書く患者に関する物語というところが微妙に守秘義務違反で胡散臭い。とは思うものの平易な文章と巧みなストーリー構築に思わず感心してしまいました。
著者の岩平先生は日本形成外科学会の今や重鎮の一人で、特に乳房再建にかけては黎明期からその発展に尽力…
後味の悪いイヤミス系の湊さんが、こんなに読後感がさわやかな小説を書くなんて、登山は人の心を浄化するのでしょうか?
ドロドロとした内容が印象的な湊かなえさんの作品ですが、この山岳小説(?)は雰囲気が違います妙高山、…