・本書は、学校・自治体・企業・大学と
連携し、ゲーミフィケーションを活用した
体験型学習プログラムの
企画・開発・普及に取り組む
ゲーム&ワークショップ開発者の著者が、
無自覚な加害者を生まないための
いじめ予防として、「クラスピ」という
目に見えない妖精たちを通じて、
シンキングエラーと
人が本来持っている
前向きな力について解説した1冊。
・本書では、さまざまな力を持つ
種類のクラスピが紹介されている。
◇あかるいきもちを
からだいっぱいにあらわして、
まわりのひとをえがおにできる
「ごきげんモンキー」
◇まわりにながされず、
まちがっていると
おもったこうどうを
とめることができる
「ながされないキツネ」
◇こまっているひとにきづいて、
ひとりにならないようささえられる
「おたすけヒツジ」
など、自分を整えたり、
友達とつながるなど、
さまざまな姿と力がある。
・しかし、「シンキングエラー」という
間違った考えを持ってしまうと、
こまったクラスピになってしまう。
・ごきげんモンキーも
「じふんにとっては
たのしいことだからやってもいい
「やりすぎモンキー」になり、
ながされないキツネも、
「ほかのひともやっているから、
じぶんもやっていい」という
「ながされキツネ」になるなど、
誰もがシンキングエラーをもてば、
クラスピも変化してしまう。
・シンキングエラーに自分で気づいたり、
まわりからやさしく伝えてもらえると、
もとのクラスピに戻ることができます。
いじめは、子どもたちの心と成長に
深い影響を与える、
非常に深刻な課題だが、
国内外のいじめ研究から
いじめ加害者の多くは、
「自分がいじめをしている」
という自覚を
もっていないことがわかってきた。
・いじめをしている自覚がないまま
加害行動が起きているからこそ、
「いじめはダメ」と
言い続けるためだけの教育には、
いじめ予防としての限界がある。
◇自分の普段の行動や言葉に、
シンキングエラーが含まれていないか
◇それが知らず知らずのうちに、
子どもの間違った考えを助長していないか
を振り返り、いじめという事象への
リテラシーを高めていくことが重要だ。
・本書では、クラスでのやりとりで
繰り広げられるなかで、
どういったクラスピが登場しているか、
そこからいじめを生む
シンキングエラーを子どもと
大人がともに理解し、
前向きな行動へと
つなげていくための一助として
書かれた内容となっている。
いじめを受けて、
中高6年間不登校だった私としては、
とても心が痛む内容で、
「子どもの頃にもっと早く知っていたら・・・」
と考えさせられました。
多くの学校現場に、
この考えが広まりますように。
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