戦国の気風残る江戸時代初め、豊臣と徳川の最後の決戦となった大坂の陣。特に夏の陣以降は、太平の世へと移っていくわけだから、武力で成り上がってきた武将にとっては最後の働き場であっただろう。
著者は、歴史好きが高じて、大坂の陣などのサイトを立ち上げたそうだ。それもその時代が好きというよりは、長宗我部元親が好きで、その息子盛親を調べ始めて、テキストだけでは面白くないとの批判を受け、写真を撮るなどして膨大な資料が集まり、こうして一冊の本となったという。
本書は、まずあらすじとして、大坂冬の陣に至るまでの状況から夏の陣での大坂落城までの歴史をおさらいした後、「合戦」、「豊臣軍」、「徳川軍」の三部から成る。
第一部は、冬の陣の緒戦木津川口の戦いから、夏の陣の決着がつく天王寺・岡山の決戦まで12の合戦を解説する。
第二部と第三部では、豊臣方38人・徳川40人の両軍の個々の武将を解説し、それぞれ著者がコメントを付けている。コメントは必ず「以上、……の○○さんでした。」で締めていて、著者の各武将に対する敬意が感じられる。
そこそこ面白いのだが、特に第一部の各合戦の、陣容地図は、ウォーゲームのようで、面白いし、わかりやすい。著者は名和長年のサイトも運営しているというから、ぜひ南北朝にも手を広げてほしいと思う。
この書評へのコメント