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※ネタバレ注意!

東大教授の加藤陽子さんの本です。

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ
  • by
  • 出版社:朝日出版社
それでも、日本人は「戦争」を選んだ
栄光学園高校で、高校生向けに日清戦争から第二次世界大戦までを講義した記録ですが、かなりおもしろいです。わかりやすい。
聞いている栄光学園の高校生も、とても頭が良く、歴史を知っていて、加藤さんの質問にかなり鋭い視点から答えたりしていて、
「ああ、エリート進学校って、こんな感じなんだろうなぁ」と感心しました。
また、大切なポイントはわかりやすくまとめられていて、読んでいて勉強になりましたよ。

これこそ「教科書では教えてくれない歴史」という感じで、
日本が対外戦争にすすむさいの、それぞれの指導者や世間の同行、相手国の反応などが丹念に描かれていて、
実は表では強気なんだけど、裏ではすげー不安だったり、なかなか面白いです。
なんというか、時代の息吹というか、細かい事情が丁寧に説明されていまして、
「ああ、こういう時代背景と、こういう考え方があったから、戦争に突入したんだな」
ということが、とても説得力があるように書かれています。

でも、やっぱり面白いのは、第二次世界大戦、日米戦ですなぁ。
胡適の「日本切腹、中国介錯論」や、水野廣徳の「日本は戦争できない国です」という考え方など、
なかなか本質をついた人というのは確実にその時代に一定数は存在しているんだな、なんて思っちゃいました。

また、日本が政党政治によって政治をおこなっていて、選挙民が増えていくにつれて、
それがなんで「軍部」を中心とした大政翼賛会に変質したのか、いまいちよくわからんかったんですが、
その選挙民たちが、軍部を支持したという側面もあったんだな、ということが再確認できました。

とは言っても、加藤陽子先生の授業を聞いたからといって、
おそらくこういう高度なことは、大学入試には出ないでしょうから、
高校生にとってはあまり意味はないかもしれませんが、
ただ、意味がないからダメというわけではなく、ちゃんと栄光学園の生徒さんたちは、歴史と向き合っていてすごいなぁ、なんて思っちゃいました。

それにしても、こういうすぐれた先生に、こういう授業を受けたら、
そら勉強できるようになるわなぁ…。
別に高校でなくとも、大学でこんなおもしろい先生がいたら良いだろうなぁ、なんて感じました。
茨城のビーバップ高校出身の僕としては、とてもうらやましかったです。
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  • 掲載日:2019/02/18
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