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赤井苫人
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シッド・ハレー、帰還の挨拶
♠️フェリックスの二作目のシッド・ハレー物(厳密には『再起』はディック名義になっているが実はフェリックスの単著だったことが明かされているので、三作目と言える)。気がつけばどんどん作品が増えている。


♥️失われた左手を移植手術で取り戻したシッド・ハレーだったが、障害を乗り越え、普通の人になったヒーローはさぞ、幸せな家庭を築いたと思いきや、夫婦関係に深刻な亀裂が走り、マリーナは娘をつれて病気の父親を看取るためにオランダに里帰りすることに。
頭の中で離婚がよぎる日々のなかハレーは、かつての騎手仲間で今は調教師をしているブレムナーから、競馬の公正性を脅かす問題が生じており、自身も命を狙われているから助けて欲しいと電話を受ける。
前回の荒事から三年経ち、早寿を迎え、家族の問題を抱え抱えているハレーは、最初は断るがブレムナーの厩舎が全焼し馬は焼死、ブレムナーも行方不明になっていることをニュースで知り、何が起きているのか気になり個人的に調べ始める。
移植された左手との関係に悩みながらも、相棒チコとともに再び競馬業界の不正を正す冒険に乗り出す。


♦️やっていることは前作と同じです。なので、いつも通りのフランシスをお楽しみください。おなじみ、チャールズとの交流、チコとのやりとりにほっこりする。
今回の敵は、マリーナの更年期。
え? 騎手エージェントじゃないか? ちゃうで。
移植された手のせいにしているけど、ハレーに対する積もり積もった不満、父親の臨終、キャリアのこと、ホルモンのみだれ(二人目がなかなかできない中、夫婦生活迫っていた感じもする)、それらが一気にマリーナに降りかかり、ハレーは夫として向き合わないといけなくなる。バット振り回すチンピラ相手にするより、選択を間違えれば離婚確定の妻を相手にする方が、恐ろしい。


♣️欲を言えば新作"Dark Horse"も訳して欲しいところだが、それは売れ行きと編集者の永嶋さんのやる気次第だろう。
ちなみに新作は、元恋人のストーカー被害に悩むアイルランド出身の新進気鋭の女性障害競走騎手のためにハレーが一肌脱ぐことになるのだが、これまた危険な奴を相手にしないといけなくなる話のようです。フェリックスはアイルランド人嫌いなのか?
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赤井苫人
赤井苫人 さん本が好き!1級(書評数:330 件)

リコピンを取りすぎてしまった翻訳ミステリファン。
ちゃんと読んでるつもり


(レビュー構成)
♠️作家・書誌情報
♥️あらすじ・内容
♦️分析・評価
♣️雑談

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