ぽんきちさん
レビュアー:
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数学への「あこがれ」は、少年が少女に恋するようなもの・・・? (オンライン読書会<「科学道100冊2019」に挑んでみる!?>参加レビュー #科学道100冊 #本が好き)
高校生の「僕」が「数学ガール」たちと数学に取り組む人気シリーズ。
ラノベ風の読み物でありつつ、取り扱う内容は本格的という異色の作品群である。
連れ合いが購入したため、家にはずっとあり、長年、読んでみたいとは思っていた。けれど、なかなか手の出なかった本作。掲示板(「科学道100冊2019」に挑んでみる!?)を開設したこの機会に読んでみた。
「僕」は数学好きな高校生。中学時代から数式をいじるのが大好きだ。
入学式の日、クラスメートのミルカさんと出会う。長い黒髪、メタルフレームの眼鏡のクールビューティ。彼女もまた数学を愛していた。2人は放課後の図書館で数学論議を交わすようになる。どちらかといえば、天才肌のミルカさんが語る側だ。2人は時折、数学の村木先生から問題をもらう。
2人が2年生になった春、もう1人の数学ガールがあらわれる。
テトラちゃん。
「僕」と同じ中学で、数学好きの「僕」をそのころから知っており、ぜひ数学を教えてほしいという。
元気っ子のはりきりっ子。2人ほど数学は得意ではないが、覚えればよい、言われた通りにやればよい、という考え方には反発し、なぜ、どうして、と考える鋭い一面も持つ。
さてこの3人がさまざまな問題に取り組んでいくわけだが。
・・・いや、これが難しい。
最初の数列あたりは、はぁなるほど、これくらいならわかる、と思ったが、母関数、コンボリューション、テイラー展開、バーゼル問題となってくると、うひゃーとわからない。
思わぬところでπやフィボナッチ数列が出てきて、おおーと思ったりするのだが。「え、何でそこで微分する?」「へ? それとそれはイコールなのか?」とまったく歯が立たない。
離散世界と連続世界の対応なんていう話は、ほうほう、おもしろいじゃないですか、とは思うのだが、果たしてどのくらいわかっているのか、我ながら見当がつかない。
作中で「僕」が言っている通り、とにかく手を動かさなきゃダメなんだろうなとは思うのだが、何しろ何をどう展開していけばよいのかよくわからないのだ。
ミルカさんはもちろん、わからないことがあっても食らいついていくテトラちゃんもすごい。時々びっくりするようなひらめきもあったりして、意外とこういう人が大化けするのかもしれない。
自分自身としては、何だか消化不良なのだが、このまま諦めるのはちょっと残念だなぁ・・・。
どれか1つにトピックを絞って取り組んでみたらいいのだろうか?
このシリーズも「秘密ノート」というトピックごとのものもあるようなので、そちらを試してみるのもありかもしれない。
冒頭の「ひとこと」は、著者あとがきからの一節である。
数学へのあこがれが恋に似ているかどうかはともかく、自分自身の密かな野望(?)は、もうちょっとだけ数学のわかる人になることだ。
ラノベ風の読み物でありつつ、取り扱う内容は本格的という異色の作品群である。
連れ合いが購入したため、家にはずっとあり、長年、読んでみたいとは思っていた。けれど、なかなか手の出なかった本作。掲示板(「科学道100冊2019」に挑んでみる!?)を開設したこの機会に読んでみた。
「僕」は数学好きな高校生。中学時代から数式をいじるのが大好きだ。
入学式の日、クラスメートのミルカさんと出会う。長い黒髪、メタルフレームの眼鏡のクールビューティ。彼女もまた数学を愛していた。2人は放課後の図書館で数学論議を交わすようになる。どちらかといえば、天才肌のミルカさんが語る側だ。2人は時折、数学の村木先生から問題をもらう。
2人が2年生になった春、もう1人の数学ガールがあらわれる。
テトラちゃん。
「僕」と同じ中学で、数学好きの「僕」をそのころから知っており、ぜひ数学を教えてほしいという。
元気っ子のはりきりっ子。2人ほど数学は得意ではないが、覚えればよい、言われた通りにやればよい、という考え方には反発し、なぜ、どうして、と考える鋭い一面も持つ。
さてこの3人がさまざまな問題に取り組んでいくわけだが。
・・・いや、これが難しい。
最初の数列あたりは、はぁなるほど、これくらいならわかる、と思ったが、母関数、コンボリューション、テイラー展開、バーゼル問題となってくると、うひゃーとわからない。
思わぬところでπやフィボナッチ数列が出てきて、おおーと思ったりするのだが。「え、何でそこで微分する?」「へ? それとそれはイコールなのか?」とまったく歯が立たない。
離散世界と連続世界の対応なんていう話は、ほうほう、おもしろいじゃないですか、とは思うのだが、果たしてどのくらいわかっているのか、我ながら見当がつかない。
作中で「僕」が言っている通り、とにかく手を動かさなきゃダメなんだろうなとは思うのだが、何しろ何をどう展開していけばよいのかよくわからないのだ。
ミルカさんはもちろん、わからないことがあっても食らいついていくテトラちゃんもすごい。時々びっくりするようなひらめきもあったりして、意外とこういう人が大化けするのかもしれない。
自分自身としては、何だか消化不良なのだが、このまま諦めるのはちょっと残念だなぁ・・・。
どれか1つにトピックを絞って取り組んでみたらいいのだろうか?
このシリーズも「秘密ノート」というトピックごとのものもあるようなので、そちらを試してみるのもありかもしれない。
冒頭の「ひとこと」は、著者あとがきからの一節である。
数学へのあこがれが恋に似ているかどうかはともかく、自分自身の密かな野望(?)は、もうちょっとだけ数学のわかる人になることだ。
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分子生物学・生化学周辺の実務翻訳をしています。
本の大海を漂流中。
日々是好日。どんな本との出会いも素敵だ。
あちらこちらとつまみ食いの読書ですが、点が線に、線が面になっていくといいなと思っています。
「実感」を求めて読書しているように思います。
赤柴♀(もも)は3代目。
この夏、有精卵からヒヨコ4羽を孵化させました。そろそろ大雛かな。♂x2、♀x2。ニワトリは割と人に懐くものらしいですが、今のところ、懐く気配はありませんw
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- 出版社:ソフトバンククリエイティブ
- ページ数:344
- ISBN:9784797341379
- 発売日:2007年06月27日
- 価格:1890円
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