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かもめ通信
レビュアー:
どうやら私、世間からすっかり取り残されているらしい。(汗) #カドフェス
前日友人の結婚式の二次会で飲み過ぎて
二日酔い気味の頭痛を抱えながら
週一で勤めている病院の夜間当直に入っていた外科医・九十九勝己は、
重傷患者の生命を救うことができなかった。
刑事事件としては立件されなかったが
酔っ払った医者による医療過誤だとしてスキャンダルになり
勤務先の大病院を追われた。

外科医としての腕は折り紙付きで
それまで外科医師としてのエリート街道をまっしぐらに進んでいた勝己であったが
病院は世論のパッシングを畏れて、
再就職先は見つからなかった。

そんなとき恩師に紹介されたのが東京青山にある「神酒クリニック」。
一見の患者が来院することがないように
会員制バーを模した作りになっているそのクリニックの内部には
大学病院にも引けを取らない医療設備があった。

院長の外科医・神酒章一郎を始め、
婦人科・小児科を担当する目の覚めるような美人の夕月ゆかり、
外見は少年にしか見えないが、気味が悪いほど読心術にたけた精神科医・天久翼、
超人的な記憶力を持つ内科医、黒宮智人など
病院のスタッフは才能豊かだが一癖も二癖もあるような者ばかり。

政界、財界、芸能界など、各界のVIPを相手に、
秘密厳守で高度な医療を提供すると同時に
たっての頼みとあれば、医療行為以外の依頼も引き受けるという
かなり変わったクリニックだったのだ。

余命幾ばくもない財界の大物からの依頼は
自分が生きているうちに
息子を殺した犯人を挙げて欲しいというものだった。

院長の外科医としての腕にも魅せられて就職したはいいが、
否応無しに事件の調査に巻き込まれ、戸惑う勝己。
そんな彼もやがて医術以外にも持ち合わせていた
ある種の才能を発揮しはじめるのだった。


祐太郎さん主催の掲示板企画
勝手にコラボ企画「カドフェス2019」を制覇するぜ!!
に参加すべく、手にした本。
知念実希人さんって……確か医師でもある作家さんで
医療とミステリを絡めたライト感覚の小説を書く人……という
勝手なイメージは持っていたけれど
その作品は読んだことがなかった。

この機会に……と手に取ってみたのだけれど、
読み終えてこのレビューを書き始めるまで
この作品がTVドラマ化されていることも知らなかった。

人気作家というだけあってテンポもよくて読みやすい。
医療問題をからめたミステリなのかと思いきや
コメディあり、アクションあり、ロマンスありの
はちゃめちゃ探偵団ものだったのか!?

登場こそしないが作中に何度もその存在がほのめかされる
天久翼の妹が著者の他の人気シリーズの主役なのだということを
このレビューを書き始めるまで全く知らなかった私は
もしかして世の中からかなり取り残されているのかしら?

もっとも一番衝撃的だったのは某所に掲載されていたレビューにあった
作者は医師だからいろいろ信憑性があり、
こういうクリニックも実際に存在するんだろう……というコメント!
あるのかっ!?
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2234 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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