efさん
レビュアー:
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映画などでは余りにも有名ですが、実はあまり原作が読まれていない作品では?
原作を是非読むべきです。
本当に原作が読まれていないのを惜しむ者の一人なので敢えて書かせて頂きます。
実はとても良くできた小説なので、是非、原作をお読みになることをオススメします。
ちょっと気恥ずかしいんですよね、今更、ドラキュラ読むですか?とか。
でも、もし、まだ原作を読まれていないのであれば是非読むべきです。
原作は書簡体(日記・手記)小説を取り入れた体裁になっています。
ロンドンの不動産屋さんに勤めていたジョナサン・ハーカーは、遠方の客の求めに応じてトランシルヴァニアの古城に赴きます。
最初に出会うのは迎えに来た御者。
怪力の御者です。腕を掴まれて馬車に引っ張り上げられ、そのまま猛スピードで城へ案内されます。
そこで出会ったのがドラキュラ伯爵。
ドラキュラ伯爵のイメージは、もう映画が強烈過ぎてそうなってしまっています。
はい、おそらく、皆さんの中にあるドラキュラのイメージは、ベラ・ルゴシか、クリストファー・リーの姿ではないでしょうか?
夜会服を着て、マントを翻し、赤い目をした紳士然としたスマートな貴族。
ドラキュラの物語は性的なイメージを常にまとわらせているようです。
「吸血」ということ自体がそうなのですけれど、それはsexとは違う方法で「交わる」ことなのかもしれません。
ですから、吸血された者は自分も吸血鬼になってしまうわけです。
「吸血鬼カーミラ」 を描いたレ・ファニュの筆には同性愛的嗜好が見られます。
こちらはレズビアンですね。
そういう隠微な気配を常にまとい、夜にこうもりとなって侵入して首筋に鋭い歯を立てる。
それは、ある意味では一つのエレガントな形なのではないでしょうか?
ドラキュラ伯爵は地保を固めるためロンドンにやってきます。
ええ、大都会ロンドンでは血は吸い放題ですから。
その辺りの経緯は、ムルナウのモノクロ映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」の方がよく描いているかもしれません。
波に揺られる帆船の船底で棺に眠っている伯爵。
ムルナウの「吸血鬼ノスフェラトゥ」もかなり原作に忠実だと思います。
これは著作権、版権の関係で「ドラキュラ」を名乗れなかった……よく知らないのですが何だかそういう事情もあったのだとか。
でも、ムルナウが描いた吸血鬼の形姿は、今みなさんが頭に浮かべる姿とはちょっと違うのですけれどね。
そもそも、ドラキュラとは何者なのか?議論もかますびしいです。
もちろん、ドラキュラ伯自体はブラム・ストーカーの創作なのですけれど、そのモデルは誰かというお話。
ええ、串刺し侯ヴラド・ツェペシュの逸話も様々なところで取り上げられているとおりです。
ですが、他方で、ツェペシュ侯爵は愛国の王だったという説も根強いですよね。
そうそう、原作のお話もしなければいけませんね。
この物語は余りにも影響が強くて、様々な分野にその影を落としています。
私の大好きな萩尾望都さんの「ポーの一族」を持ち出すまでもなく、コミック、アニメ、小説、映画、舞台……本当にその力は伝搬しています。
それは、おそらくは、ドラキュラに血を吸われた末裔が沢山いる?ということなのかもしれませんね。
第一、原作のラストシーンにご注目を。
ほら、ドラキュラの血は絶えてはいないでしょう?(恐っ!)。
実はとても良くできた小説なので、是非、原作をお読みになることをオススメします。
ちょっと気恥ずかしいんですよね、今更、ドラキュラ読むですか?とか。
でも、もし、まだ原作を読まれていないのであれば是非読むべきです。
原作は書簡体(日記・手記)小説を取り入れた体裁になっています。
ロンドンの不動産屋さんに勤めていたジョナサン・ハーカーは、遠方の客の求めに応じてトランシルヴァニアの古城に赴きます。
最初に出会うのは迎えに来た御者。
怪力の御者です。腕を掴まれて馬車に引っ張り上げられ、そのまま猛スピードで城へ案内されます。
そこで出会ったのがドラキュラ伯爵。
ドラキュラ伯爵のイメージは、もう映画が強烈過ぎてそうなってしまっています。
はい、おそらく、皆さんの中にあるドラキュラのイメージは、ベラ・ルゴシか、クリストファー・リーの姿ではないでしょうか?
夜会服を着て、マントを翻し、赤い目をした紳士然としたスマートな貴族。
ドラキュラの物語は性的なイメージを常にまとわらせているようです。
「吸血」ということ自体がそうなのですけれど、それはsexとは違う方法で「交わる」ことなのかもしれません。
ですから、吸血された者は自分も吸血鬼になってしまうわけです。
「吸血鬼カーミラ」 を描いたレ・ファニュの筆には同性愛的嗜好が見られます。
こちらはレズビアンですね。
そういう隠微な気配を常にまとい、夜にこうもりとなって侵入して首筋に鋭い歯を立てる。
それは、ある意味では一つのエレガントな形なのではないでしょうか?
ドラキュラ伯爵は地保を固めるためロンドンにやってきます。
ええ、大都会ロンドンでは血は吸い放題ですから。
その辺りの経緯は、ムルナウのモノクロ映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」の方がよく描いているかもしれません。
波に揺られる帆船の船底で棺に眠っている伯爵。
ムルナウの「吸血鬼ノスフェラトゥ」もかなり原作に忠実だと思います。
これは著作権、版権の関係で「ドラキュラ」を名乗れなかった……よく知らないのですが何だかそういう事情もあったのだとか。
でも、ムルナウが描いた吸血鬼の形姿は、今みなさんが頭に浮かべる姿とはちょっと違うのですけれどね。
そもそも、ドラキュラとは何者なのか?議論もかますびしいです。
もちろん、ドラキュラ伯自体はブラム・ストーカーの創作なのですけれど、そのモデルは誰かというお話。
ええ、串刺し侯ヴラド・ツェペシュの逸話も様々なところで取り上げられているとおりです。
ですが、他方で、ツェペシュ侯爵は愛国の王だったという説も根強いですよね。
そうそう、原作のお話もしなければいけませんね。
この物語は余りにも影響が強くて、様々な分野にその影を落としています。
私の大好きな萩尾望都さんの「ポーの一族」を持ち出すまでもなく、コミック、アニメ、小説、映画、舞台……本当にその力は伝搬しています。
それは、おそらくは、ドラキュラに血を吸われた末裔が沢山いる?ということなのかもしれませんね。
第一、原作のラストシーンにご注目を。
ほら、ドラキュラの血は絶えてはいないでしょう?(恐っ!)。
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- ページ数:559
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