介護保険は崖っぷち──私たちのケア社会をつくるには



「介護保険法」が施行後25年、現場では経験値が上がり、スキルアップし、人材が育った。しかし、2024年に、訪問介護の報酬減額がされたのを制度の危機と捉えて開かれた、マラソンシンポジウムの記録集です。
この本は、つぎの三部で構成されています。( )内はそれぞれの部の章の項目とその筆者・職名です。 …

本が好き! 1級
書評数:785 件
得票数:15609 票
後期高齢者の立場から読んだ本を取り上げます。主な興味は、保健・医療・介護の分野ですが、他の分野も少しは読みます。でも、寄る年波には勝てず、スローペースです。画像は、誕生月の花「紫陽花」で、「七変化」ともいいます。ようやく、700冊を達成しました。



「介護保険法」が施行後25年、現場では経験値が上がり、スキルアップし、人材が育った。しかし、2024年に、訪問介護の報酬減額がされたのを制度の危機と捉えて開かれた、マラソンシンポジウムの記録集です。
この本は、つぎの三部で構成されています。( )内はそれぞれの部の章の項目とその筆者・職名です。 …




筆者は、一橋大学経済学部を卒業後、宮崎大学医学部を卒業して、医師となり、北海道・夕張市立診療所に医師として勤務ののち、所長となり、現在は、鹿児島県で研究・執筆・診療を中心に活動しているのだそうです。
筆者は、医師になってから、臨床研修が終わって直ぐに、夕張市立診療所に勤務します。そして、数年後に、そ…




「老の果実」とは「それまで、貯えられた〈知〉が〈老い〉を豊かなものに変えていく可能性」であり、個人のウェルビーイングが、社会や環境がそのような状態を達成することにより、実現することだと筆者はいいます。
この本で、筆者が考えた「ちいさな社会」とは、顔が見える親密な関係を基本として、具体的な想像力が及ぶ範…



祖父の代から、約90年にわたり、大田区で中規模病院を運営してきた、3代目の病院長が語る、地域医療のリアルな姿です。筆者は、今の民間中小病院の実情を明らかにした上で、2040年の未来図を予測しています。
もともと脳神経外科医であった筆者が、父親から病院長を引き継いでから33年たち、あと5年後の2030年…



博物館に収蔵されている、各種の標本は、来館者の心踊らせる展示物としての役割だけでなく「自然史研究」に大きく役立ち、分類学や地域の生物相の解明などに用いられ、近年ではDNAによる研究にも寄与している。
この本は、次の2部により構成されています。 第1部 標本から過去を知り、未来を予測する …




植物は動かない。そして、動物たちに、踏みつけられ、引っこ抜かれて、食べられる。しかし、植物たちも本当は、「闘う」存在であると筆者はいいます。そんな植物たちの「私生活」の一端を紹介したのが、この本です。
この本で取り上げている植物たちは、次の13種です。( )内は、気になったコメントです。 ①タン…




全国調査の結果から読み解き、夫婦間の葛藤、離婚後の実際、子育てへの関わり方、親やきょうだいとの距離感、退職後の関係性など、現在の日本の家族のすがたを瞥見しています。
この本は、「第四回全国家族調査」の中の質的調査のデータを用いて、日本の家族のあり方について、社会学の…





超ベテランの霊長類の学者と、新進気鋭の動物行動学者の対談集です。
この本に書かれている「断片的トリ語集」から。種名 「トリ語」(意訳:鈴木)。 エナガ「ジュリ…




「人間図書館」で貸してくれるのは、さまざまな人々の貴重な時間であり、その貸出時間は30分程度なのだそうです。「人間図書館」はデンマークから始まり、今では世界80数ヵ国で進められているそうです。
この本は、次の三章から構成されています。 1.ニューヨークで出会った7人の人々 2.共感す…




現在の、警察庁、総務省、国土交通省、厚生労働省、都道府県知事、消防庁を含み、法務省、財務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省さらに旧陸・海軍省の事務の一部までを所管していたのが、旧内務省だそうです。
『内政関係者名簿』(財団法人地方財務協会)という名簿があり、そこには、現在の、関係各省庁の幹部候補者…




女性史研究家という筆者が、山川菊栄、太田洋子、樺美智子、重信房子と遠山美枝子などの生涯をたどり、これまで書き綴ってきたエッセイをまとめた本です。
この本に登場する主な女性たちの、プロフィールと没年(年齢)は次の通りです。 山川菊栄:社会主義…



「推し活」とは何か?高齢期の不安を手放せる方法を、精神科医の立場から、説いています。
この本は、次の4章から構成されています。前半の2章は理論、後半の2章は実例を示しています。 第…




この本は、『日本近世史を見通す』全7巻シリーズの最終巻として、Ⅰ 書評(1~4)、Ⅱ 書評に応える、Ⅲ 討論「近世史の課題」Ⅳ 対談「これからの近世史研究のために」の4部から構成されています。
「日本近世史」とは、豊臣・徳川時代を指しているようであり、これは世界史的には、キリシタンネットワーク…




作家の宮部みゆきが、責任編集した文庫本です。
この本に収められている、松本清張の短編小説は、次の10編です。 第一章 巨匠の出発点:①在る「…




「先生が足りない」と題したウェブメディア「論座」の連載記事が、端緒となって、現場経験のある元教員の調査データを核にして、筆者のゼミから発展して、新書にまとめられたのがこの本の成り立ちのようです。
この本で取り上げているのは、主として公立の小・中学校の教員不足について、子供や教員の側から見たもので…




「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」という言葉を、父親から餞に貰った娘の外国暮らしを綴ったエッセイ・アンソロジーです。子どもは大嫌いといいつつも、子どもと暮らす英国から世界を見つめています。
このシリーズは、中学生・高校生向けのものだそうですが、筆者のティーンの頃はいい子じゃなかったといい、…




大久保利通は、これまで強権的・独裁的な指導者として、批判されてきましたが、著者はこれらを大きく見直して、むしろ「知の政治家」であるとして、新たなイメージを浮かび上がらせた、大久保利通論を展開している。
大久保利通は、1830年に薩摩藩士大久保利正の長男として、鹿児島城下高麗町に生まれ、藩の記録所書役助…




昔は、医者とは認められなかった外科医の歴史。
この本は、18の話題から構成されていますが、大きく分けると次の4部になります。 Ⅰ.医学・医療…




プーチン大統領が出現してから、世界の様相が一変させた、と筆者はいいます。その背景や、ロシア国民、ロシア社会はなぜそれを容認しているのか、その内情を、朝日新聞モスクワ支局長をだった筆者が解き明かします。
この本の内容の要約は次の通りです。 はじめに 筆者とロシアの縁:40年近く前、大学で第2外国…



江戸時代の医者はどうやって患者を診療していたのか‽
この本の内容は、次の通りです。( )内は、気になった言葉です。 第1章 江戸時代の社会と医療(…