旅路 (上)
夫の敵討ちに燃える三千代と翻弄された男たちの悲劇。 なんだかんだで助けてくれた男たちを無意識に振り回す女の怖さ。
【あらすじ】 三千代は結婚して1年目に最愛の夫・三浦芳之助を斬り殺された。夫を斬殺したのは藩士たち…
本が好き! 1級
書評数:344 件
得票数:1538 票
小説を中心に書評を書いている、藤沢周平と星新一中毒者。
最近は時代小説を読む割合が多いです。
夫の敵討ちに燃える三千代と翻弄された男たちの悲劇。 なんだかんだで助けてくれた男たちを無意識に振り回す女の怖さ。
【あらすじ】 三千代は結婚して1年目に最愛の夫・三浦芳之助を斬り殺された。夫を斬殺したのは藩士たち…
しぐれ町に巻き起こる些細だが当人には大きな事件が、町民たちを優しくさせる。 市井に生きる人々の生活に起こるさまざまな問題と、それによって揺れ動く心の情景を描いた連作長編。
しぐれ町に巻き起こる些細だが当人には大きな事件が、町民たちを優しくさせる。 市井に生きる人々の生活…
物の怪騒動が巻き起こる本所深川を舞台にした宮部風時代小説。 本所深川に噂される『本所七不思議』を物語のアクセントに、市井に生きる人々の姿と彼らの回りに起こる事件を描く、人情サスペンスもの。
一話完結の全7話を収録する時代短編小説集。 本所深川に噂される『本所七不思議』を物語のアクセントに…
加藤清正のために命を賭けた熱い血を持つ忍び物語。 「蝶の戦記」「忍びの風」に続き、甲賀・杉谷忍びお蝶が登場。
【あらすじ】 甲賀を裏切り、関ヶ原の合戦では真田の為に働いた甲賀忍びの丹波大介は、関ヶ原の合戦の五…
旅や日常での出来事、物事を面白くて脱力させるエッセイ集。 単行本「52%調子のいい旅」の文庫本版。 この面白さが上手く説明できないのがもどかしい。
ノンフィクション辺境作家の高野秀行氏の解説にもある通り、なかなか説明しづらい面白さで綴られているエッ…
信長暗殺に執念を燃やすお蝶と命を賭けて闘う忍びの空しさ。 「蝶の戦記」に続き、甲賀忍びお蝶が登場する物語。
【あらすじ】 武田家のために忍び働きをしている甲賀・伴忍びの井笠半四郎は、徳川軍小笠原長忠の長柄足…
家族に起こった不運により霧に包まれてしまった玄次郎が、行き着いたその果てに思い人がいる。 北の定町回り同心・神谷玄次郎が活躍する捕物帳。一話完結で八話を収録。
【あらすじ】 北の定町回りの玄次郎。奉行所きっての怠け者と思われている。 しかし、それには理由が…
肉体的極限と精神的葛藤の果てに見た『神』が田村一等兵を見つめる。 「ごく稀なくらゐレトリカルな、しかもすぐれてレトリカルな作品である」by丸谷才一
【あらすじ】 敗北が濃厚になったフィリピンのレイテ島で結核に冒された田村一等兵は、病を理由に本体か…
47編の悪夢が読者を襲うショートショート集。 1ページの超ショートショートから10ページほどの短編に近いものまで、さまざまな物語を収録。
本書は1ページの超ショートショートから10ページほどの短編に近いものまで、さまざまな物語が収録されて…
山本一力氏得意の義理人情と縁によって描いた清水の次郎長伝。 侠客になる前、次郎長の米相場での活躍が見所。
個人的に清水の次郎長について侠客ということぐらいしか知らなかった。 生きた時代や仲間たちについても…
とある出来事がおかしな方向に発展していく全10編の短編集。 全体的に助長かつ飛躍しすぎなため、せっかくのラストが物足りなく感じる作品が多かった。
本書に掲載されている作品のほとんどは、ある現象が起きて、それがさらにおかしな方向に発展したり、その現…
江戸三度飛脚たちの心意気とスリリングな展開が読者を興奮させる。 単なる追いつ追われつの物語ではなく、裏切りがあり、思わぬが助力ありのエンターテインメント時代劇。
【あらすじ】 金沢と江戸、百四十五里を行き来する加賀藩公用のために創設された三度飛脚『江戸三度飛脚…
読者が迷い込むさまざまな形のショートショート32編。 二ページの作品から、長めのショートショートまで、さまざまな物語を収録。
二ページほどのショートショートから、短編といえるほどの長さのものまでさまざまな物語が収録されている。…
スピーディーな進行と目まぐるしく変わる展開が魅力の時代劇ヒーロー小説。 「悲愁の剣―長崎絵師通吏辰次郎(瑠璃の寺)」の続編。
【あらすじ】 通吏辰次郎は、江戸において李次家の没落にまつわる数々の真相と事件が落ち着いたあと、眼…
文章を味わって欲しいと願う、文章を愛した作家の文章教本。 古典からの例文が多く、自分ではその文章の善し悪しが分からなかったのが残念。
本書の目的は、普段『小説』味わっている人たちを、『文章』を味わえるレベルに導こうというもの。 たと…
読者を飽きさせないバラエティーに富んだ50編のショートショート集。 短めの作品が多数収録されている、星新一の初期の作品集。
本書は五十編もの作品とバラエティに富んだ内容、ショートショートというごく短い小説の形式によって、とて…
女性の心理が生々しく迫る七編のサスペンス短編集。 ストーリー展開は少々物足りないが、丁寧に描かれた複雑な女性の心理によって、小説の世界に引き込まれる。 なぜか表示されている書籍画像が別の作品。
すべて読み終えて、どれもそこそこ面白く読めた。ただ全体的に今一つの印象が残った。 どれも驚愕のラス…
お歌と取り巻く人物たちの見せる展開と終息が見応えの作品。 結末にもう一味欲しく、余韻に浸れる物語ではなかったように思う。
【あらすじ】 菓子舗笹屋の後家・お歌は、雨宿りの小屋で浪人に手込めにされてしまった。お歌は浪人を心…
ユニークな発想とあり得ない物の組み合わせが読者を新しい視点へと導く。 ラストのどんでん返しや、意外な結末については、少々物足りなかった。
ユニークな発想や変わった物の組み合わせなどは、相変わらず面白く、読んでいて物事を見る目に新しい角度が…
赤ひげの信念とジレンマが登とともに読者を成長させる。 何度も読むことで新しい発見が得られる魅力のある作品。
【あらすじ】 保本登は長崎への遊学が終わると小石川養生所から呼び出され、そこの医院見習いとして住み…