冬の兵士―イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実




  

戦争は始めたら終わりは見えない。戦場の真実を語る帰還兵たちの赤裸々な告白が胸を打つ1冊です。
ロシアはウクライナに攻め入ってもう1か月が過ぎた。やっと赤十字や国連の姿が見えてきたと思えたのもつか…

					本が好き! 1級
					書評数:273 件
					得票数:2307 票
					
年齢の壁の前に、すぐ忘れてしまいそうになる感想を書きとめようと思って書きはじめた書評ですが、献本を受け取ることで自分の本選びの幅もひろげられた様な気がします。皆さんの書評で気になったのものもメモって図書館に行ったり、このサイトに出会ってよかったなと思っています。今後もよろしくお願いします。




  

戦争は始めたら終わりは見えない。戦場の真実を語る帰還兵たちの赤裸々な告白が胸を打つ1冊です。
ロシアはウクライナに攻め入ってもう1か月が過ぎた。やっと赤十字や国連の姿が見えてきたと思えたのもつか…



  

是枝さんは映像だけではなく、文章もインパクトがありぐんぐん引き付けられます。山内豊徳と言う官僚の人間臭さと抱き続けた福祉への想いが伝わってきました。
国会中継を見ていると官僚という仕事が本当に過酷なものだということがよくわかる。単に答弁を用意するとい…



  

「韓国人が批判する韓国」と言う触れ込みで、私の周囲でも随分買って読んでいるひとが多い。本書を冷静な韓国人の考察とするなら、私たちも冷静に何が真実で何をすることが両国の将来の世代に必要なのかを考えたい。
反日種族主義―確かに隣国韓国のチームの日本に対する闘争心は尋常ではないと良く感じていた。でも最近感…



  

森友国有地売却を取材し、スクープと思われた記事が放送できなかった。その舞台裏と取材記者の想い。ペンタゴンペイパーズを思い起こすような…しかしどちらかといえば孤軍奮闘な記者の想いですね。
安倍首相の会見はいつも3人ほどの記者の質問でお茶を濁される。そしてその質問をいつもできる一人はNH…




  

米国施政権下の沖縄で「戦果アギヤー」と呼ばれた盗賊団がいた。精霊送りの日に姿を消したリーダーオンちゃんの行方を求めて、彼につながる3人が生きる沖縄返還までの20年。読み応えのあるサスペンス。
直木賞の受賞会見で作者の真藤氏は、この作品が沖縄を考えるうえでの糸口となって他の本を読み学んでいっ…



  

3月10日東京大空襲。70年以上経た今も不発弾が見つかる、その劫火の空襲から不思議な力で家族を救った少年の物語。戦後生まれの作家が綴る克明な記録に戦争体験を継承しようとする意志が感じられた。
作品は作家の想像力によってつくられる。そのことを改めて感じさせてくれる作品であった。1960年生まれ…



  

アーサー王後の時代を舞台にしたファンタジーとだけは言えない、世界を俯瞰するようなピースがちりばめられた作品である。物語の展開もスリルがありワクワクする。
常に記憶に霧がかかっていて、以前のことを思い出せない村。そこに何故だか差別されている老夫婦、いつかす…



  

世界では当然のように少女たちに、少年たちに摂取されているワクチンが日本ではわずか1%までに落ち込んでいる。そのわけは何なのか、その背景を探る村上医師の労作です。
本書は子宮頸がんワクチンの薬害被害の訴えに対し、研究者の側から疑問を呈し続けている村中医師の初めての…


  

「世界の中心で愛を叫ぶ」2017年版かなと。高校生たちの会話はこんな感じなのかな。テンポよく、悪ぶって、それでいて気を遣うー何とも言えない距離感がここちいいですね。
君の膵臓を食べたい」―衝撃的なタイトルとミスチルの主題歌に誘われて手に取った1冊。若者じゃない人が観…




  

ごみ捨て場から拾ったラジオから聞こえる物語と音楽。二つの国の若者につながる物語はここから始まる。ナチスが狙う宝石をのありかはどこなのか、スリリングな展開の中に壮大な人間ドラマもまた描かれる。
ナチスの時代を描く青春物語と言ってもいいのだろうか。ラジオから聞こえる音楽と朗読、それを介して少年と…




  

1920年敦賀港に56名のポーランド孤児たちが着き、日本では温かなもてなしをした。その史実からこの物語は始まっている。ショパンの国と日本とのすてきなつながりを教えてくれる物語でもある。
アンジェイ・ワイダーの「地下水道」は本当に暗く救いのない戦争を冷徹に見つめた作品だった。そしてこの物…


  

世界はポピュリズムに支配されているとは言うけれど、本当は指導者の言葉が軽く虚しいものになっていて、それを受け止める私たち一人一人の感受性もまた鈍っているのかもしれません。良い社会を残したいものです
自分がいくつになった時から、自分ではない者‐つまり未来に対してものを思うようになったのだろうか。社会…


  

世界はポピュリズムに支配されているとは言うけれど、本当は指導者の言葉が軽く虚しいものになっていて、それを受け止める私たち一人一人の感受性もまた鈍っているのかもしれません。良い社会を残したいものです。
自分がいくつになった時から、自分ではない者‐つまり未来に対してものを思うようになったのだろうか。社会…




  

女性にとっての出産とは母になれる喜びとともに決して思い通りにならない自分の生活を受け入れることだと言える。それでも母になりたいと思う女性たちへの心からのエール、若い世代に読んでほしい作品である。
動物としての人間が生きる意味はまさに自身の子孫を残すこと。社会的地位や名声、富等に恵まれていてもそれ…



  

社会性より個の内面へーそういう風に称せられることもあるJ-popだけれど、日常を見つめる目は深いのかもしれない。そしてそれが哲学への入り口になる。興味深い哲学入門書です
最近、大学の教養に哲学が必須となっていないというニュースを聞いたことがある。予算の配分なども「実利」…


  

嵐の大野君がナビゲーターとして出ていた番組で若冲を知りました。教科書にも出てこない絵師ですが関連するお寺も多く当時は活躍していたのだなと感じます。いわゆるメジャーではないということでしょうか。
ここ数年で爆発的な人気を博している伊藤若冲。今秋は各都市の展覧会で長蛇の列を作っている。かくいう私も…



  

「家栽の人」この原作のライターが自分の歩んできた道を振り返り、そしてこれからの社会に出ていく若者や少年たちに呼びかける遺言。作品と同じく静かに語られるその想いは、常識と言う言葉の反対にあっても激しい。
毎話に植物と虞犯少年が出てくるこの劇画、少年は植物に注ぐ愛情と同じように根気よく手をかけて育てられな…



  

表題のものを含めた12の短編集。祖父の過去を見つめた少年の日をつづる本編が核となって各々の作品が組まれている。作品中にポーランド出身のショパンの逸話などもあり興味深い。
「一人の人間にとって国家とか民族と言うのはどんな意味を持つのだろう」 この作者はグアテマラに住…



  

沖縄のニュースを見るたびに何かできないかと思う。沖縄を考えることは米軍と世界を考えることでもある。何かを絶対とすることは強権をもって排除という論理につながる。大切なものを落としてほしくはない。
米軍基地が世界中に張り巡らされていることをこの本を手に取るまで私はほとんど知らなかった。何百もの基地…


  

新聞で読んだ映画評。図書館で見つけた原作もまた十分に面白かった。21世紀にタイムスリップしたヒトラーもまたパワフルで群衆をひきつける力を持つ。私たちの社会はそれ以上のものを提示し得るだろうかと考えた。
アドルフ・ヒトラーがタイムスリップして現代のドイツに現れる。国民のことを考えるよりも前に、自身の亡骸…