〈新〉弥生時代: 五〇〇年早かった水田稲作




弥生時代の開始年代が定説より500年さかのぼるという。それは多くの議論すべき点を含んでおり、専門的議論を易しく解き明かしてくれる1冊。研究は日進月歩です。
2003年、国立歴史民俗博物館は弥生時代の開始年代を定説より500年さかのぼらせて紀元前10世紀と…

本が好き! 1級
書評数:455 件
得票数:12511 票
ここに参加するようになって、読書の幅が広がったように思います。
それでも、まだ偏り気味。
いろんな人の書評を参考に、もっと幅広い読書を楽しみたい!




弥生時代の開始年代が定説より500年さかのぼるという。それは多くの議論すべき点を含んでおり、専門的議論を易しく解き明かしてくれる1冊。研究は日進月歩です。
2003年、国立歴史民俗博物館は弥生時代の開始年代を定説より500年さかのぼらせて紀元前10世紀と…




歴史では特定有名人ばかりが登場しがち。本書はあまり表に出てこない「個」に焦点をあて、国家や社会などとの連関を模索する。舞台は大西洋を挟む2つの大陸で、素材は20世紀の黒人のありかた。
伝記は功績先に有りきである。 功績があるからこそ人は偉人と賞され、偉人だからこそ伝記としてまと…





人類の祖先は700万年前に遡るそうだ。そうだったの?サヘラントロプス・チャデンシスと名付けられた化石人類からはじめた人類の進化史を易しく説く新書は、易しさの危うさも説く。
直立二足歩行を実現したのは700万年前という。 地球史からするとほんのわずかな前の些細な出来事…





荘園という制度は、とにかく分かりにくい。刻々と展開する歴史的な背景事情や気候の影響をもろに受けるからだ。そんな荘園制について本書は懇切丁寧、かつ易しく教えてくれる。
荘園と聞くと、高校の日本史で学んだ諸々の言葉を思い出す。 不輸不入の権や寄進地系荘園などなど…





現代初頭に岡山で活躍した建築家である薬師寺主計を紹介する1冊。あまり知られることのない地方の建築家を知るための最適な教科書である。
著名な建築家は数多くいる。 現代では世界的なコンペに勝利して、巨大な建造物を築き上げるという…




ダカール・ジブチ、アフリカ横断調査団に参加したフランス人民俗学者ミシェル・レリスの日記で、1931年5月19日から1933年2月16日の記録である。
冒険譚・旅行譚は、時代を遡れば遡るほど、地域が遠く隔たれば隔たるほど、面白みが増すと考える。 …




現代を代表する一流童話作家が国連サミットで決定した国際目標、SDGsを取り扱ったストーリー仕立ての児童書。本書は「住み続けられるまちづくりを」という目標を取り扱っている。
2015年9月の国連サミットで決まった国際目標、SDGs。 S-Sustainable:持続可…




腰痛の対処を自我流でやってはいけないうことを教えられ、さらに確実と思われる対処法である「腰痛緩消法」を紹介する1冊。本書を見ながらその方法を継続したらどうなるか・・・期待大です。
一度やってしまうと、一生涯付き合っていくものだと思っていた腰痛。 そして、数年前に一度やってしま…





本書は網野善彦、石井進、福田豊彦という日本中世史を牽引してきた3名の学者による討論会の記録である。
本書は網野善彦、石井進、福田豊彦という日本中世史を牽引してきた3人の学者による討論会の記録である。…




平安時代の貴族の日記が教えてくれる遺跡があるそうな。鳥羽離宮跡はそんなひとつ。本書は鳥羽離宮跡の調査成果と遺跡の解釈を示してくれる。
古墳や近世城郭のようにその姿を誇示する遺跡があるなか、その気になって見つめないと尻尾を掴ませない遺…





茶室を見る機会は非常に少ない。でも、日本文化を知ろうと思った場合、茶道を完全に避けることはできず、その過程で茶室にも出会うことだろう。出会った際に焦らないため本書は大いに活躍するはす。
大豪邸のすごさは分かりやすい。 それは日本建築だろうが、東洋建築だろうが、西洋建築だろうが、あ…




本書は江戸時代における利水と治水について、古文書をベースに考察を深めた1冊。二部構成で、江戸時代の治水・用水の知恵と水争いについて概述した後、河内国南部における水資源戦争の300年を詳らかにする。
いまの時代、日本で暮らしていて「水資源戦争」と言われても、なかなかピンと来ない。 もちろん、水…





本書は全国各地にあるタイルを紹介した1冊。タイルは芸術であることを強く実感させられた。
昭和の文化住宅は、台所や風呂、便所はタイルを用いるのが当たり前だったように思う。 文化財指定され…





本書は14県の自治体からなる「古代歴史文化協議会」が弥生・古墳・飛鳥時代の鉄製刀剣類を研究し、まとめた1冊。集成した刀剣類は、なんと11536点!それにしても、なぜ14県に限定しているの?
日本刀は武士の魂らしいが、刀剣を重視する姿勢は、武士という身分が登場するよりずっと前のこと。 …




自分の意識を支配している「こうあるべき」を、意識的にずらす方法を教えてくれる1冊。その実践は、きっと心の安寧につながるはずだ。
日々、何かしらかの問題がもたげてくる。 大小さまざまなもので、経験済みの問題が再浮上することもし…





近世・近代に鉄を作っていた遺跡やその原料である砂鉄を採掘した遺跡を紹介する1冊。
「鉄は国家なり」という言い方がある。 本書には、高度経済成長期に鉄が「産業のコメ」と言われてい…





日本列島内の世界文化遺産を写真界の重鎮たちの逸品で楽しめる1冊。見ていて飽きません。自由に遊びに行きたいものです。
本書の刊行は2021年8月2日である。 その時点で日本国内における世界文化遺産の登録数は20を…





昔の人間の生活を復元することが、先史学の目的ではないようだ。先史学が目指すべきところは、人間の探求で、その視座は未来に向けられたものという。新鮮な視点だった。
20世紀フランスを代表する先史学者であり、社会人類学者のアンドレ・ルロワ=グーランの対談集。 …





「本を読むことを仕事にしています」という文章からはじまる本書。本を読むことを仕事にするのは、なかなかハードそうです。
校正って誤字、脱字をチェックすることだと思っていました。 無知すぎて恥ずかしい! 本書はフリー…





木と深い関係を築いてきた日本列島の人々。本書は木の利用についてだけではなく、その流通や森林の保全についても論じた1冊。未来まで見据えた建築史である。
鉄筋コンクリートのマンションがにょきにょき立つようになった現代社会においても、一軒家は木造建築が主…