水中の哲学者たち





本書は「哲学なんか知らない」、「哲学なんか興味ない」という人にこそ読んでほしい。そういう人こそ、実は哲学に「呼ばれ」ている人かもしれないから。
本を読んでいると何年かに1冊くらい、読む前と読んだ後で世界の見え方が変わり、出合えてよかったと心から…

本が好き! 1級
書評数:618 件
得票数:10861 票
「ブクレコ」からの漂流者。「ブクレコ」ではMasahiroTakazawaという名でレビューを書いていた。今後は新しい本を次々に読む、というより、過去に読んだ本の再読、精読にシフトしていきたいと思っている。
職業はキネシオロジー、クラニオ、鍼灸などを行う治療家で、そちらのHPは→https://sokyudo.sakura.ne.jp





本書は「哲学なんか知らない」、「哲学なんか興味ない」という人にこそ読んでほしい。そういう人こそ、実は哲学に「呼ばれ」ている人かもしれないから。
本を読んでいると何年かに1冊くらい、読む前と読んだ後で世界の見え方が変わり、出合えてよかったと心から…





我々は「(ただの)群れ」である。
哲学書や思想書というのは理想論や空理空論を語るだけで、現代という時代を生きる上で全く役に立たない──…




これは非常に役立つ面白い本だが、タイトルが内容と全く合っていない。想像するに、見た人に刺さるキャッチーなタイトルにしようとして、結果スベってしまった?
精神世界(スピリチュアル)系、オカルト、ニューエイジ、成功哲学、代替医療・自然療法…といったものがど…




「今日、哲学とはいったい何であるのか」。哲学や思想に関心のある人々は、とくにこの問いを改めて考えてみる必要がある──現代の思想的な流れにも、古典的な哲学の権威にも伏することなく。(「終論」より)
本書『哲学は何ではないのか──差異のエチカ』は、著者の江川隆男がこれまでの西洋哲学のメイン・ストリー…




日本中を震撼させた、自死した中学生が残した、自分が受けた凄惨ないじめについて書かれた遺書。だが、1人のルポライターがそれに違和感を感じ、事件の取材を始める。彼が30年に及ぶ取材の果てに見たものとは?
ルポライター、小林篤によって書かれた本書『see you again』については、カバー袖にある紹介…




皮膚を見れば見るほど見えてくるのは、身体の外側に沿ってあるものこそ、人間を人間たらしめている本質だということだ。皮膚とはすなわち、私たち自身なのだ。(第10章より)
「皮膚は人体最大の臓器」ということが、最近とみに言われるようになった。本書のプロローグにも 皮膚は人…



「哲学はこれまでしゃべりすぎてきた……」という鷲田清一が、〈聴く〉という、いわば受け身のいとなみを通して、〈聴く〉こととしての哲学=「臨床哲学」を提起した本。
阪神淡路大震災を受けて書かれた連載記事を元に刊行され、東日本大震災を契機に文庫化された、この鷲田清一…




入門書や解説書とは違い、ユング本人の思索が圧倒的な密度で凝縮された本書は、読む側にも相当な体力と精神力が要求される。その代わり、読み手が真剣に対峙するならば、それに応えてくれる本だと思う。
世の中には「ユングはこう語った」、「ユングによれば…」といった言説が溢れかえっているが、その中には真…





世の効果的なマーケティング手法は全て、何らかの形でカルト・マーケティングである。
世の中には驚く程多くのマーケティングに関する本があって、しかも日々新しい本が出続けている。その中には…




ヴィトゲンシュタインとハイデガーは「同じ地点への違うルートを示した2人」と言えるのかもしれない。
ある理由(その理由はレビューとは関係ないので、ここでは述べない)からヴィトゲンシュタイン(長いので以…




本作が奇書と呼ばれる由縁は、その来歴と物語の構造によるものと思われる。そこで語られるのは、史実の中に虚構を混ぜ込んだ、言わば「ヨーロッパ・中東裏面史(嘘)」である。
ポーランド人の大貴族にして旅行家、考古学者、歴史家であるヤン・ポトツキによって書かれた奇想小説──こ…



モンスターが多すぎる(笑)。
ミステリには、残虐な事件を起こす怪物のような人間がしばしば登場する。けれども、そうした人間はミステリ…



スピリチュアル系自己啓発書やビジネス書などでよく見かける「夢」、「やりたいこと」、「ワクワク」といった言説に疑問や限界を感じている人は、本書を読むと気づきになることがあるのではないだろうか。
(特にスピリチュアル系の)自己啓発書やビジネス書などに、しばしば「あなたにとっての夢/本当にやりたい…




ミシェル・フーコーの〈生政治学〉をキーワードに、政治・社会システム論と、ネットワーク論、セクシュアリティー/ジェンダー論、生命論がクロスオーヴァーする地点を見据えた立論を試みた本。
最近、政治についていろいろ思うところがあり、檜垣立哉の『生と権力の哲学』を読んでみた。檜垣はそこでミ…




ホラー作品における要諦の1つに、胡散臭いヨタ話──いやホラーだけにホラ話か──をいかに実話のように感じさせるか、ということがある。そして、その点に関して三津田信三の右に出るものはいないのではないか…。
お願い 本書に掲載した五つの体験談について、執筆者ご本人またはご親族でご存じの方がおられましたら…




誤解を怖れずに言うなら、この『ウィトゲンシュタイン入門』は、ウィトゲンシュタインの哲学ではなく「永井均が見たウィトゲンシュタインの哲学」を述べた本だ。だが、そこがいい。
永井均の『ウィトゲンシュタイン入門』は1995年1月頃、ちくま新書から出てすぐに買って読んだ。ウィト…


ホラーやミステリ作品を書いている平山夢明による恐怖論だが、どうも私とは考え方のベクトルがズレてるようで全然シックリこない。だから平山が悪ノリ満載で盛り上がっているのに、私の方は半分シラけてる。
『恐怖の構造』は、平山夢明が自らの経験に基づいて恐怖/不安について論じた本である。平山は何冊ものホラ…




![影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51cb7nbpZnL._SL160_.jpg)
「じつにだまされやすい人間」を自認するロバート・チャルディーニが、リベンジのため?実験心理学者として承認の心理について研究を重ね、それを人間の行動を司る心理学の原理としてまとめた本。
物心がついた頃からずっと、販売員や募金活動院、その他さまざまな説得上手な人に丸め込まれてきた、という…



タイトルからは、家にまつわる怖い話を集めた短篇集のように見えるかもしれないが、実は古今東西の神話、民話、伝承から現代の小説、映画まで「家」という切り口で論じた、マジメな学術研究書。
今、家系が「来てる」のか?──といってもラーメン屋の話ではない。『黄色い家』だとか『変な家』だとか、…




筆者が読者たちと分かち合いたいのは、刊行後百年近くも経った外国の哲学書を読むことが、現代の私たちの生きる世界の見え方を少しばかり変える力を持つという、そうした経験である。(「はじめに」より)
哲学書というのは大抵、簡単に読めるものではないが、中でもハイデガーの『存在と時間』は最難関の1つと言…