戦場体験者 沈黙の記録 (単行本)
戦争体験者と戦場体験者は異なる。軍事指導部に属するエリートたちには戦場体験がなかったので、中国人を1000万人以上殺したことなど知らない。反面、朝鮮人の従軍慰安婦は朝鮮側女衒の仕掛けでもあった。
保阪正康(ホサカマサヤス)、1939年札幌生、同志社大文学部卒後、出版社勤務を経て著述活動に。 …
本が好き! 1級
書評数:83 件
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戦争体験者と戦場体験者は異なる。軍事指導部に属するエリートたちには戦場体験がなかったので、中国人を1000万人以上殺したことなど知らない。反面、朝鮮人の従軍慰安婦は朝鮮側女衒の仕掛けでもあった。
保阪正康(ホサカマサヤス)、1939年札幌生、同志社大文学部卒後、出版社勤務を経て著述活動に。 …
世界第3位の金満国家になぜ「子ども食堂」が存在するのか。なぜかくも貧富の差が広がってしまったのか、徹底的に暴く。「未来のある若者は福祉職に就いてはいけない。 生産をして稼いで税金を払おう」
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「相手は誰でもよかった」最近わけのわからない殺人事件が多い。これらがすべて知的障害者、精神障害者の犯行と見るのは偏見だが、受刑者の3割は知的障害者。本来福祉施設に収容すべき人たちだ。
元衆議院議員の山本は、政治資金規正法違反の罪で2000年に栃木県の黒羽刑務所に服役し、触法障害者(…
わたしは大学を卒業してけがをするまで本作り一筋の人生だった。全身マヒになってからもなんとか本を読む工夫をした。ただ本を書見台に縛り付けて1ページ目から読まなければならない。これが意外に不便。
●底本は巻頭に表記せよ 本屋で面白そうな本を見かけたら手に取って「まえがき」と「あとがき」ぐ…
近代の文章読本は、谷崎潤一郎をもって嚆矢となすのだが、これがどういうわけか後発の文章読本にたたかれ続ける。その秘密を斎藤が喝破する。
●「上には卑屈、下には横柄」な本田勝一 1956年新潟生。成城大学経済学部卒。経済学部出身と…
ヴィレッジヴァンガードの女性店長が、社の方針に落胆し、「出会い系サイト」で本を勧めるということを始める。当然セックスの話も出てくるが、なんといっても1万冊を記憶しているというからビックリギョウテン。
1979年、東京都生。ヴィレッジヴァンガードに12年ほど勤務。本文中には《33歳・既婚(ただし別居…
1994年、斎藤美奈子38歳のデビュー作。オビの背に「ズブリ書下ろし処女評論!」と書いた筑摩書房の編集者もエライ。
出版物には「家柄ばばあモノ」というジャンルがあると「本の雑誌」に書いていたのは青木るえかだったか。…
空襲を避けて各地を転々。岡山では深夜警報もないうちに空襲、旭川へ逃れ出て、《余は旭川の堤を走り鉄橋に近き河原の砂上に伏して九死に一生を得たり。》67歳の荷風は真っ暗な河原を逃げ惑った。
下巻は昭和12年(1937)59歳から昭和34年(1958)81歳までの日記(歳は数え表記)。戦中…
荷風が38歳から79歳まで付けた極秘日記。家宅捜索を恐れバッグに持ち歩いたという。 赤裸々な性生活を描いた「身辺雑記」と、容赦ない政治批判を容れた「世相観察」に重点を置いて読んだ。
荷風が三十八歳から七十九歳まで付けた厖大な日記を磯田が上下二巻に摘録。もともとおもしろいところだけ…
大衆は自分の頭で判断しているようでそうではない。ナチス最高幹部たちはなぜあのような残虐行為ができたのか。――ひとは思考停止して権威に従属すれば、なんでもやらかすものなのだ。
●自分の頭で考えることのできない大衆 「大衆は大衆に絶望する」という一文はきわめて示唆に富ん…
放蕩無頼な父親に小学1年生の時から旧字旧仮名の岩波文庫を読まされ、父親 が死んだあとは不良の限りを尽くし、挙げ句の果てに入れられたカトリック系 の児童養護施設では神父から小児性愛の対象になり……。
●徹底して身勝手な父 集英社の若者向けPR雑誌「青春と読書」連載。小学1年から4年にかけて父…
純文学雑誌の読者は数百人だと夏彦翁は断言する。新聞広告に並ぶそれらを見て全然読む気にならなかったわたしは己の怠惰を棚に上げて安心した。没後も衰えない箴言集。
夏彦の本は箴言集のようなものだから、批評などできない。ウームとうなるばかりだ。箴言のいくつかを拾っ…
「沖仲仕の哲学者」と呼ばれるホッファーの自伝。5歳で独・英語が読めた。学校教育を受けず、すべて独学で習得。アメリカを開拓したのは破産者や貧民のような社会的不適応者だったと喝破。さてそれはなぜか。
モノクロ写真を使ったジャケット・デザインがかっこいい。 2002年の発行。ワープロ時代特有…
杉田玄白は蘭学学習の初期事情がまちがって流布していることを憂えて『蘭学事始』を書いたのに、老齢のため「フルヘッヘンド」の一節をまちがえた。まちがいを正すために書いても、ひとはまちがえる。
なぜ読みたかったか。小学校の国語の教科書に、杉田玄白らがいかにオランダ語の解読に苦労したかという、…
日本の学問の難解は、内容の難解ではなく字句の難解であると喝破するかと思 えば、テレクラで女の子を絶頂に導いた話まで、変幻自在の山本ワールド!
亡くなってすぐ新潮社の『一寸先はヤミがいい』と競うように店頭に並ん だ。質量とも文藝春秋の勝ち。…
単行本では「うんことセックスの深い仲」というのがオビのキャッチフレーズだが、著 者はもともと「大うんこ」というタイトルにしたかったらしく、うんこに重点 が置かれている。
●自由奔放な学問至上主義者 《私が留学したテキサス大学のトイレは、腰の部分だけしか隠れておら…
谷崎の『陰翳礼讃』を再読したが、どうもおもしろくない。そんな折、桑原武 雄全集に新資料を発見した。谷崎を徹底的におちょくっている。桑原の深層心 理まで分け入る。
大学生のころ一度読んだが、そのときほどの感動はない。だいたいこのての 老人文学(といっても193…
アウシュビッツから生還した精神科医の手記。この書の書評もどきをわたしも 腹を割って書くから読者も胸襟を開いて読まれたい。
Ⅰ 頸髄損傷者の立場で読む …
ソープの帝王鈴木正雄は、敗戦後の極貧の中からいかにして這い上がっていっ たか。刑務所に入らないコツ、商売繁盛のコツなどを余さず語る。
Ⅰ ソープ略史 鈴木に聞き書…
「青山繁晴みたいな右翼の本なんかとりあげて大丈夫か」と友人に心配されたが,本書の内容に右翼・左翼の色は感じられない。日本海のメタンハイドレートを採取すれば日本は資源輸出国になれると強調しているだけだ。
青山千春・重晴夫妻の共著。千春は株式会社独立総合研究所(独研)取締役・自然科学部長。千春は研究ひと…