罪なきものの虐殺: 動物実験全廃論




小説家で元レーサーの著者が、動物実験の残酷さ、無意味さを説明した本。本書の発行時点(1976年)では、動物実験の廃止に向けて大きな取り組みはなされていない。
「動物実験を考える」 の参考文献リストに載っていた本で、これも1990年代の前半に読んだもの。「動…

本が好き! 1級
書評数:1702 件
得票数:38010 票
神奈川県に住むサラリーマン(技術者)でしたが24年2月に会社を退職して今は無職です。
読書歴は大学の頃に遡ります。粗筋や感想をメモするようになりましたのはここ10年程ですので、若い頃に読んだ作品を再読した投稿が多いです。元々海外純文学と推理小説、そして海外の歴史小説が自分の好きな分野でした。しかし、最近は、文明論、科学ノンフィクション、音楽などにも興味が広がってきました。投稿するからには評価出来ない作品もきっちりと読もうと心掛けています。どうかよろしくお願い致します。




小説家で元レーサーの著者が、動物実験の残酷さ、無意味さを説明した本。本書の発行時点(1976年)では、動物実験の廃止に向けて大きな取り組みはなされていない。
「動物実験を考える」 の参考文献リストに載っていた本で、これも1990年代の前半に読んだもの。「動…




1990年代まで、「飼えなくなった」という人間の身勝手な理由で行政機関に処分のために持ち込まれていた動物たち。その多くは、安楽死などではなく、残酷な動物実験のために研究機関の払い下げられていた。
評者は1990年代から2010年代にかけて動物保護団体の会員だったことがある(今ではその団体は事実上…





肥満は慢性病の入り口。著者はその意外な犯人を果糖だとして、独自の説を唱えている。その説によれば結論・結果は同じでも、肥満予防や運動効果への取り組みの意義が異なると言う。
こちらも朝日新聞の書評で知った本。著者の研究から、肥満、そして慢性病(高血圧、糖尿病など)の背景にあ…





「夢」を科学的に分析したフロイトの「夢判断」のコンパクトな解説書。有名な「夢は願望充足である」はもとより「夢判断」中最も難解な心的装置も分かり易く説明してくれる。
2019年夏にフロイトの 「夢判断」 と 「精神分析入門」 を読んだ。特に 「夢判断」 の第三部「心…



生命維持装置の発達で、蘇生はするものの装置に縛り付けられる人が増えてしまった。ICU医としてそうした現状を見てきた著者の死と言うものへの考えまとめようとした本
朝日新聞の書評で知った本。 題名は「中断される死」だが、本書の中で最も頻繁に登場する言葉は「死…





何故、学校の体育は「体育ぎらい」の生徒を生むのか。体育の先生自身が、その理由を深く考察した本。
知人のOさんを通じて知った本。 体育の先生が書いた体育ぎらいの分析をした本である。「はじめに」…





12人の子のうち6人が精神疾患を発症したギャルヴィン一家の記録。彼らの生きた時代に、丁度精神医学界では、精神疾患とは生まれか、育ちによるものか論争が起きており、この一家の存在は大きな一石を投じた。
ぽんきちさんの 書評 を拝読して手にした本である。良い本をご紹介下さりありがとうございました。 …





ヒロインのサラとは一体どんな人物なのか?下層階級のだらしのない女?妖術師?スパイ?それとも普通の美しい若い娘?長い物語の後、最後の50頁で意外な彼女の実像が実を結ぶ。
清教徒革命から約20年後、チャールズ2世が即位して王政復古となって暫く経った1663年初春、オックス…




1663年、オックスフォードで起きたグローヴ博士殺害事件の記録。4人の筆写がこの事件を手記にまとめているが、それぞれ微妙に見方が異なる。
うろ覚えだが、恐らく2年くらい前のefさんの 書評 を読んで手にした本。そこそこ長期間、積読にしてい…



著者が実践する栄養指導によるうつ病をはじめとする精神病の治療内容をまとめた本。まずタンパク質や鉄類を十分に摂り、それから糖質制限に入るのがお勧めとのこと。
友達から紹介された本。 著者は精神科医で、普通は薬物や心理療法、認知行動療法で治療を進めるとこ…





外科や内科に比べて、皮膚科は医療の中でもメジャーとは言えない。本書の冒頭を読むと、それは海外でもそうらしいが、そんな先入観を跳ねのけ著者の「皮膚愛」が余すところなく語られる本。題名に偽り無し!
朝日新聞の書評で知った本。 プロローグに 「皮膚は人体で最も大きく、最も見やすい臓器で、普段か…


人類の経験した大惨事の幾つかの事例を取り上げて説明した本。惨事は自明なものが多いが、稀で、人間の心理としてもそれが起きた時には意外と受け止められる。心構えと社会的耐性が大切。
朝日新聞の書評で知った本。 題名の通り、人類を襲った大惨事(カタストロフィ)のあれこれを語る本…




人間の平均寿命は3倍にも延びたと言う。それには様々な要因がある。この寿命の延びは以後も決して右肩上がりではない。著者は、生物学的な限界ではなく、現代特有の要因で平均寿命は今後反転する可能性を説いている
朝日新聞の書評で知った本である。 過去270年、人間の平均寿命は3倍になったとのこと。種々のデ…

題名から想像される内容とはやや趣を異にして、美学と科学の連携を中心に論じた本である。著者の専門は美学であり脳の勉強もされているようだが、残念ながら類似の内容を論じた他書に比してやや皮相的。
朝日新聞の書評で知った本。自分は脳科学に興味があり、題名から想像されるのは絵画を見た時の脳の反応なの…





フルートを演奏と人間の体の作りを系統的に説明した本。楽器演奏は頭も体も鍛えてくれる、そんなことが良くわかる内容の本である。
以前 「ピアニストの脳を科学する」 と言う本を読んだが、そのフルート版が出たと思って手にした本。 …




古代に由来する感染症から現代のものまで地図で感染の広がりを示した本。現代の状況にも触れ、コレラなどの先進国ではあまり見られない感染症も第三世界ではまだまだ脅威が続くことも分からせてくれる本である。
この書評も 「「科学道100冊2021」に挑んでみる!?」 参加書評です。 名前の通り、過去の…





意識を統合情報理論の観点から説明した本。意識の科学的解明は非常に難しい課題だが、本書はそれを情報と統合の観点から説明し、これまで評者が読んで来た中ではもっとも腑に落ちた本と言える。
拙評は 「「科学道100冊2021」に挑んでみる!?」 参加書評です。 意識と言うものを、統合…





アメリカで、新型コロナウイルスパンデミックに危機感を持って対処した人たちの努力の軌跡、そしてその努力が、なぜ活かされなかったのかの理由が書かれている。失敗はトランプ大統領だけのせいではなさそうだ。
こちらも朝日新聞の書評で知った本である。 アメリカのパンデミック対策/無策の状況をまとめた本で…




心肺同時移植を受けた著者の体験記。著者は心臓移植後、自分の性格と嗜好が変わったと感じた。そしてある不思議な夢を見る。そこに登場した青年は、ドナーを暗示させた。
2,3年前に図書館でみかけて手に取りずっと気になっていた本である。 本書は心肺同時移植を受けた著者…





人体外で初めて培養に成功したヒーラ細胞。科学に数々の貢献をしたが、細胞提供者の家族は、医学界の放置された。その事実を誰も非難することなく淡々と語る著者の姿勢に脱帽
ぽんきちさんのお勧めで手にした本である。ぽんきちさんの書評は こちら 。 題名の不死細胞ヒーラ…