偶然の祝福




とても小川さんらしい連作集。
何となく既読感があったのは、随分前に読んだからか。何しろ記憶力についてはとても人と張り合えないし、こ…

本が好き! 1級
書評数:868 件
得票数:10210 票
ミステリーをはじめとするエンタメ全般、青春やお仕事モノ、人生の一コマを書いたホッとするお話が好きです。
最近は時代小説や海外物にも挑戦中です。
基本的に好きな作家さんの作品を多く読んでいますが、新しいジャンルや作品にも興味を持って読んでいます。




とても小川さんらしい連作集。
何となく既読感があったのは、随分前に読んだからか。何しろ記憶力についてはとても人と張り合えないし、こ…




「ある日アヒルバス」から8年、相変わらずバスガイドをしているデコ。仕事でも恋愛でも周囲から置いてきぼりで焦るばかり。そんなある日、問題児通訳ガイド・本多と組まされることになり…。
「ある日アヒルバス」からもう8年。主人公のバスガイド・高松秀子(通称デコ)は、山本作品のあちこちでチ…



霧ヶ峰涼が登場する前の《鯉ヶ窪学園》探偵部の話。多摩川部長、八ツ橋、赤坂の三名の部員たちの迷探偵振りは霧ヶ峰涼シリーズと変わらないし、顧問の石崎の変人振りもなかなか。
《鯉ヶ窪学園》探偵部・霧ヶ峰涼シリーズを先に読んでしまった私だが、実はこの前の話としてシリーズ作品が…



恐怖と怪異と官能と。舞台は平安でも坂東さんらしさは変わらない。
京の都を舞台に、武士や貴族たちを襲う恐怖と怪異。 鬼が妻を襲ったり、血塗られた板が空を舞ったり、生…



シリーズ七巻に来てやっと、お糸と余一が結ばれる。でもまだ片づけないといけない問題はありそうで、まだまだ引っ張るつもりらしい。(これまでのネタバレが入っているので見たくない方は本文を飛ばして下さい)
着物の始末(刺繍、染め直し、リメイク等々)職人・余一と、彼に出会って四年も思い続けてきた一膳飯屋の看…




六人の戦国武将たちの最後の24時間を描いた短編集。史実は抑えつつ、新説や諸説を採用し作家さん独自の解釈で描いてあるところが面白い。(ネタバレもあるので見たくない方は本文は飛ばして下さい)
「宇喜多の捨て嫁」「人魚ノ肉」と、独自の解釈で歴史を描いてあるのが面白い作家さん。読むのはこれが三作…




人間臭い鬼がいる地獄、見知らぬ街に行ってすら道を聞かれる運命、いつかアラン島に行くことを夢見る浮遊霊…津村さんらしい発想に富んだ作品集。
7話が収録された短編集。 第一話「給水塔と亀」は、定年退職した男が故郷に戻り一人暮らしを始め、…




このシリーズを読むと、何となく初詣に行ったり何となく『困ったときの神頼み』をしてしまう自分を反省したくなる。シリーズとしても新展開あり。
タイトル通り、神様の御用人(というか便利屋)として、様々な神様の頼み事を聞き解決するために日本全国を…




白と思っていたものが黒だった、表と思っていたら裏だった、そんな反転・逆転が味わえる短編集。次はどんな反転・逆転があるのかと楽しみながら読めた。
連城さんお得意の反転・逆転が楽しめる短編集。 単純に白が黒とは限らない。これが白だと思っていたら、…



霧ヶ峰涼は男子でもなければエアコンでもない。《鯉ヶ窪学園》探偵部の副部長である。
「放課後はミステリーとともに」の第二弾。 『霧ヶ峰涼』という名前、自分を『僕』ということから男…




表紙デザインが変わってしまったが、《市立高校シリーズ》の短編集。探偵役・伊神は卒業しても探偵役であることは変わらない。そのことにホッとする。
市立高校のにわか探偵団シリーズ短編集。 短編とあって、ミステリーとしては軽め。 卒業してしま…




人ではない仏を掘る男の、ものすごく人間臭い話。
運慶というと、教科書に載っていた「運慶・快慶」の一セットで覚えている。 一時代を築いた仏師。 一…




「和菓子のアン」の続編。悩んで迷って苦しんで、怒ってハッと気付いて悲しんで。その先に見えてきたものは…まさに青春。
高校卒業後、デパ地下の和菓子店《みつや》でアルバイトとして働いている杏子(きょうこ)。 株の状況が…



過去に錠前破りをしていた銀太が友のため弟のために挑むのは…あの『緋錠前』!
『菜や肴が旨い、うどんはまあまあ、そして、蕎麦が不味いと評判』の《恵比寿蕎麦》を営む銀太・秀次兄弟。…




不測の事態にどう対処するか。それこそがスパイ=『異能者』たちの真骨頂。
単行本で読んだのだが、検索で出てこないので文庫本の方でアップ。 ジョーカーシリーズ第三作。 …




『検視官』とは単に遺体を検視するだけではない。立派な刑事でもある。ドラマとは一味違う、もう一人の倉石。
『俺のとは違うな』が毎回の決め台詞だったドラマとは違い、原作であるこちらはそんなにその台詞は出てこな…




葛飾北斎の娘、お栄の半生。男勝りで豪快な女性かと思いきや、結構女の子だったりする。
葛飾北斎の娘、お栄。画号は應為。 彼女の半生を描いたこの作品には、当然いくつかの彼女の作品が出てく…




大食い奉行の痛快シリーズも第七作。しかし今回は出てくる食べ物がちょっと違うし、これまでとちょっと違う奉行が見られる。
美食家であり大食いで巨漢の大坂町奉行・大邉久右衛門が、普段は飲み食いのことしか考えていないが、いざこ…




危ういと分かっていながら、どうして殺した男になりきるのか。どうして目立つ暮らしをするのか。それまでの自分と決別するということは、それほどに魅力的なのか。
読んだのは河出文庫の方だが、検索で出てこないのでこちらの方でレビューをアップ。 ご存知『太陽が…




ハードボイルド女探偵・葉村晶も四十肩に悩むお年頃。それでも事件や依頼はひっきりなし。ミステリ専門書店の方も店長・冨山に振り回されっぱなし。そんな中でもきちんと事件の本質は見抜いてしまう。
様々な変遷の後、現在は『ミステリ専門書店〈MURDER BEAR BOOKSHOP〉のバイトにして、…