ゲド戦記 5 アースシーの風
この作品から KiKi が読み取った一番大きなメッセージと思えるものは、「人間がこの世界をあたかも自分たちのために作りかえてきたかのように傲慢に振る舞っていることに対するある種の警鐘」という感じでしょうか
何となく鬱陶しいジェンダー思想丸出しになっちゃったゲド戦記。 気分的には「もうおなかいっぱい!」っ…
本が好き! 1級
書評数:581 件
得票数:1314 票
岩波少年文庫を中心に児童書を収集、読み進めています。 いずれは児童書中心のブックカフェを開きたいなぁ、な~んていうことを夢見ています。 宝くじが当たらない限り夢のまま終わってしまいそうだけど・・・・ ^^;
尚、ここに紹介させていただいている書評は私のブログ「Lothlórien」からの転載です。
この作品から KiKi が読み取った一番大きなメッセージと思えるものは、「人間がこの世界をあたかも自分たちのために作りかえてきたかのように傲慢に振る舞っていることに対するある種の警鐘」という感じでしょうか
何となく鬱陶しいジェンダー思想丸出しになっちゃったゲド戦記。 気分的には「もうおなかいっぱい!」っ…
ゲド戦記第3巻までの世界観を強引に歪めて自分の社会的主張を声高に叫んでいるような不自然さを感じずにはいられない・・・・そんな読書体験でした。
以前、 このエントリー でも書いたように、KiKi が「ゲド戦記」を購入した頃、このシリーズは岩波少…
社会の中でそれなりの「力」を持ち、それなりの「仕事」を成し遂げた人間は、それができていた世界から足を洗った瞬間に、まるで子供のように、どっちへ向かえばいいのか、何をすればいいのかわからなくなりがち。
この物語の原語版が世に出たのが1990年、続いて日本語版が出たのが1993年なのだそうです。 いわ…
読んでいて時々感じたのはグウィンさんはどうやら「東洋思想」にちょっと近しい感覚を持つ人なのではないかしら?ということでした。
第1巻では若造ゲド、第2巻では青年ゲド、そしてこの第3巻では初老のゲドという感じで老成していっていま…
第1作目は広い世界を転々と旅するゲドの姿を描く中で、彼が己と向き合う話で、この第2作目は閉鎖的な世界で、己を失わざるをえなかったテナーという少女がゲドとの出会いにより己を取り戻す話だと思います。
この物語、前半を読み進めているうちは「どこがゲド戦記なんだ?」と思わないでもありません。 何せ、肝…
ここには本当の意味での「自分探し」、「自己実現」が描かれていると感じます。 そういう意味では児童書と言うより大人向けのファンタジーなのかもしれません。
一応大学では「英文学」なんちゅうモンを学んだ KiKi が児童文学を自分の後半生のライフワークの1つ…
ラーフとジャックは結局対立に至ったわけだけど、この物語に描かれているのは「善と悪」とか「理性と本能」とか「文明と野蛮」といったような現代人が好む概念上の対立ではないと KiKi には感じられます。
「二年間の休暇」で KiKi が感じていた「できすぎ感」みたいなものの正体は、やっぱりこちらの作品に…
(上)(下)2巻をまとめて Review しています。
最近ではこの物語の標題も「二年間の休暇; Deux Ans de Vacances」という著者がつけ…
KiKi がこの本で評価している点を挙げるなら、アメリカという国はハリウッド映画が描くほど、かっこよくも、善意の塊でも、オシャレでもないということを堂々と言ってのけているところ・・かな。 でもそれ以外は。
いやはや、面白い本(?)が世の中にはあるものです。 しかも Amazon のカスタマー・レビューを…
久々に児童書から離れて、ちょっとアカデミックな本を読んでみた。 なかなか面白かった。 ただ、正直なところ「え? これが今の京大レベル?」とは思っちゃったけど・・・・・。
この本は別に以前から読みたいと思っていたわけでもなく、存在を知っていたわけでもありませんでした。 …
こういう本は苦手・・・・ ダイジェストと言えばダイジェスト。 でもねぇ・・・・ 何て言うか高校生時代の古文の教科書や副読本の方がまだマシな感じがしちゃうんですよねぇ。
「やかまし村の子どもたち」、「やかまし村の春・夏・秋・冬」、「やかまし村はいつもにぎやか」の3冊をまとめて Review しています。
やかまし村は、たった3軒の家で構成されている村で、そこで暮らす3人の男の子 & 3人の女の子(その後…
「上巻」「下巻」の2冊をまとめて Review しています。
KiKi が「岩波少年文庫全冊読破企画」を思いつき、少しずつ文庫本のコレクションを始めて何年かが過ぎ…
物語冒頭はどこか先日読了したばかりの「飛ぶ教室」を彷彿とさせます。 でも途中からは、法廷ものあり、ミステリーあり、サスペンスありと盛りだくさん。 そして最後はユーモアあふれる大人の登場です。
物語冒頭はどこか先日読了したばかりの「飛ぶ教室」を彷彿とさせます。 メインの登場人物たちは男の子た…
物語前半の「わんぱく5人組のいたずら」メインの描写と後半の主人公の熱に浮かされた妄想のギャップが激しい物語です。 でも作者のことを「訳者あとがき」で知ると、この物語が語らんとするメッセージが見えてきます
物語の最初の方は、ある意味では微笑ましく、ある意味では眉をひそめちゃうようなわんぱく坊主のいたずら物…
俗世間にはほとんど汚されず、美しい空想の翼を広げることを心の喜びとしていた少女。 この物語に濃厚に漂うどこか夢見がちな雰囲気はそんな作者の実生活の中で純粋培養された結晶みたいなものなのかもしれません。
この本は初読だったんですけど、一読して感じたのは「ああ、この本を子供の頃に読んだら今よりももっともっ…
「秘密は安全だし、人をちがったものにするには大いに役だつのですよ。 人の内側で力をもつわけね。」 フランクワイラー夫人の粋な言葉です。
秘密を胸にもって帰るっていうのが、クローディアの望みなのよ。 天使には秘密があったので、それがク…
ハチャメチャと言えばハチャメチャな話が多いんだけど、例えば風邪をひいて高熱にうなされながら読むには最適なんじゃないかという「夢うつつ読書」向きの本だと感じました。
この岩波少年文庫版には全部で31編の短編(これが本当に短いの!)が収められています。 全編は12巻…
少しは知っている中国の民話にも我が日本国の民話にも似ているようなところもあるけどどこか違う・・。 グリムに似ている話もあるんだけど、結末は知っているパターンを外されて意表を突かれることが多い読書でした。
今では BS チャンネルの番組表を眺めてみると、「はて、ここは日本か、韓国か??」と訝しく思っちゃう…
季節外れの「マツユキソウ」を所望し、そのためには籠いっぱいの金貨と暖かい衣類を報酬として支払うと言う女王様。 実は現代人の生活スタイルは彼女のこの我儘と似たりよったりなのかもしれません・・・・。
この物語の Review をエントリーとして書くのは初めてだけど、実は再読です。 それも初読が子供…