文藝春秋2023年1月号[雑誌]【Kindle】



![文藝春秋2023年1月号[雑誌]【Kindle】](https://m.media-amazon.com/images/I/51F8rJ6LKiL._SL160_.jpg)
ロシア連邦が征服欲からウクライナを侵略していることは明らか。ロシア連邦がウクライナの領土に攻め込み、侵略している。ところが、ロシア連邦は自国が外国から攻撃されているという感覚がある。救いがたい矛盾。
司馬遼太郎「ロシアについて」には「外敵を異様におそれるだけでなく、病的な外国への猜疑心、そして潜在的…

本が好き! 1級
書評数:3170 件
得票数:15365 票
歴史小説、SF、漫画が好き。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンションだまし売り被害を消費者契約法(不利益事実の不告知)で解決したノンフィクション。



![文藝春秋2023年1月号[雑誌]【Kindle】](https://m.media-amazon.com/images/I/51F8rJ6LKiL._SL160_.jpg)
ロシア連邦が征服欲からウクライナを侵略していることは明らか。ロシア連邦がウクライナの領土に攻め込み、侵略している。ところが、ロシア連邦は自国が外国から攻撃されているという感覚がある。救いがたい矛盾。
司馬遼太郎「ロシアについて」には「外敵を異様におそれるだけでなく、病的な外国への猜疑心、そして潜在的…





ターゲットを絞っているため、ピンポイントのアドバイスになっている。ターゲットを限定し、具体的に考え抜かれたアドバイスであるため、ターゲットに外れる人々の転職活動にも有益な内容が含まれている。
山本しのぶ『アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル 30代・40代からでも正社員になれ…




顕家と新田義貞が合流して大攻勢をかければ南朝の天下になったかもしれない。しかし、両者は合流しなかった。義貞は一所懸命の坂東武士であり、越前の領国化を優先した。
北畠顕家は青野原の戦いに勝利した。そのまま顕家と新田義貞が合流して大攻勢をかければ南朝の天下になった…




新たに登場した悪魔は契約で天使ヶ原桜を縛る。契約書があることを根拠に不本意なことを強要する悪魔は現実世界の悪徳業者と変わらない。不利益事実を説明せず、だましてでも契約したら自分達のものという論理である
沼駿『左門くんはサモナー 6』は六柱の全メンバーが明らかになる。六柱のだらけきった感じは好きである。…




場面というか次元が転換する。上巻の続きが気になるところで肩透かしになる。メタ的な展開は好きであるが、純粋に犯人探しが好きな読者を惹きつけられるかは著者の腕の見せ所になる。
アンソニー・ホロヴィッツ著、山田蘭訳『カササギ殺人事件 下』(創元推理文庫、2018年)は場面という…




室町幕府は京の将軍と鎌倉の鎌倉公方という分権的な支配体制になった。これは直義が志向していたものである。直義を否定することで室町幕府の体制が安定化したというよりも、観応の擾乱は悲劇と捉えられる。
鎌倉を押さえた足利直義と直義を追討する足利尊氏は正平六年/観応二年(一三五一年)一二月に駿河国で激突…




一九万騎は大軍勢である。十九万人ではなく、十九万騎である。一人の騎兵に三名程度の従者が付く。人員では四倍と見ると七六万人となる。関ヶ原の合戦は十万人弱同士の戦いであった。『吾妻鏡』は数字を盛っている。
承久の乱に際して大江広元は五月二一日に進言した。 「上洛と決めてから日がたち、異論が出ていました。…




観応の擾乱は足利尊氏と弟の直義の対立や高師直と直義の対立を背景とした室町幕府の内乱である。初期の室町幕府は尊氏と直義の二頭政治であった。
観応の擾乱は足利尊氏と弟の直義の対立や高師直と直義の対立を背景とした室町幕府の内乱である。初期の室町…




「日本一の大天狗」が後白河院であることは当たり前のように感じていた。一方で行家と義経を大天狗とする説も納得感がある。表向きは行家と義経を批判しつつも、後白河院も批判するダブルミーニングではないか。
後白河院は源義経が潜伏すると、源頼朝追討の宣旨をあっさりと取り消した。院近臣の高階泰経が頼朝に弁明の…




第63話「左門くんは想像以上にキレた野郎」で天使ヶ原桜は「大丈夫」と答える父親に「その格好で外回りさせる会社は大丈夫じゃないよ」と突っ込む。保身第一の人間は「大丈夫」ということにして自己の責任を回避。
沼駿『左門くんはサモナー 8』第63話「左門くんは想像以上にキレた野郎」で天使ヶ原桜は「大丈夫」と答…




「トンデモミステリ」で神林しおりはトンデモナイ発言をした町田さわ子に「頭大丈夫か」と尋ねる。これらは「大丈夫」の正しい使い方である。「大丈夫」は往々にして大丈夫ではない。
施川ユウキ『バーナード嬢曰く。5』「トンデモミステリ」で神林しおりはトンデモナイ発言をした町田さわ子…




源頼朝は建久四年(一一九三年)に富士の巻狩りを行う。嫡男の万寿(後の源頼家)が鹿を射止めた。頼朝は鎌倉の北条政子に伝えたが、「鹿を射止めることは当たり前のこと」と冷たい反応であった。
源頼朝は建久四年(一一九三年)に富士の巻狩りを行う。巻狩りには北条時政や畠山重忠ら有力御家人が参加し…




警察の捜査は任意の取り調べで脅すなど強引なところがあり、好きではない。関係者の多くが訳ありで、話をさせるためには少々強引でなければならないという物語展開上の都合が出ている。
Anthony Horowitz, Magpie Murdersは大ヒットした推理小説。邦訳はアンソ…




鎌倉時代末期の陸奥の安藤氏を描いた歴史小説。陸奥には和人とアイヌが共に住んでいた。アイヌ対和人というより、アイヌの中でも和人の中でも対立があり、それぞれ同盟関係になっている。
安部龍太郎『蝦夷太平記 十三の海鳴り』(集英社、2019年)は鎌倉時代末期の陸奥の安藤氏を描いた歴史…




左門召介は主人公らしくないカスである。それが逆に面白い。2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の北条義時も主人公として美化しないブラックさが話題になった。
左門召介は主人公らしくないカスである。それが逆に面白い。2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人…




町田さわ子と神林しおりの二人は読書友達になってくる。町田は当初に比べると読書家になっている。神林は丸くなった。お互い影響を及ぼしている。読者の中から「さわしお」という百合カップリングまで語られる。
施川ユウキ『バーナード嬢曰く。』はギャグテイストの強い読書漫画。略称は「ド嬢」。最初は名言漫画であっ…




マンション建設反対が成功し、観光スポットとなって街が少し栄える。悪魔の有益な使い方である。ヤンキーのステレオタイプな言動そのものがギャグになっている。ヤンキーが恥ずかしい風俗になったことを示している。
沼駿『左門くんはサモナー』(集英社)はギャグ漫画。週刊少年ジャンプ連載作品。ヒロイン天使ヶ原桜は結構…




途中からタイトルの「告らせたい」でも「恋愛頭脳戦」でもなくなってしまった。それでも面白いから素晴らしい。『バーナード嬢曰く。』がバーナード嬢という設定が忘れ去られても面白いことと同じである。
赤坂アカ『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 28』(集英社、2022年)は最終巻。27巻か…





オープンワールド化する時代の働き方を解説した書籍である。昭和の働き方の「常識」が通用しない時代になっていることを実感させられる。本書は読んでいてワクワクさせる一方で危機感を抱く人も多いだろう。
越川慎司『29歳の教科書』(プレジデント社、2022年)はオープンワールド化する時代の働き方を解説し…




藤原頼長が謀反人とされた。冤罪であるが、これまでの歴史では頼長が失脚して終わり、戦乱にならなかった。保元の乱が起きた背景は、摂関家が国家権力の正規軍に対抗し得る武力を持つ権門であったためである。
保元の乱と平治の乱は武士の時代の始まりを印象付ける戦乱である。慈円『愚管抄』の「鳥羽院ウセサセ給テ後…