子どものための哲学 講談社現代新書―ジュネス
なぜ〈ぼく〉は存在するのかを解りやすい文章で解説していきます。ここではあくまでも、「僕はこう考える」というときのぼくのことです。
はじめに言うと帯に書かれている二つの問い 一、なぜぼくは存在するのか 二、なぜ悪いことをしては…
本が好き! 1級
書評数:239 件
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エラリー・クイーンなどの推理小説に興味を持ち始めました。そしてロス・マクドナルドの影響でフロイトに出会い、精神分析を読み進めていくうちにラカン、アルチュセールなどのフランス現代思想に興味を抱いています。
なぜ〈ぼく〉は存在するのかを解りやすい文章で解説していきます。ここではあくまでも、「僕はこう考える」というときのぼくのことです。
はじめに言うと帯に書かれている二つの問い 一、なぜぼくは存在するのか 二、なぜ悪いことをしては…
20世紀最大の哲学者にして最大の皮肉屋、ニーチェの処女作です。秩序を重んじるアポロ的と欲望で陶酔するディオニソス的なものの二項対立でギリシャ悲劇を読解します。
20世紀最大の皮肉屋、ニーチェがまだましだった頃の著作。この頃はまだマシなので素直に受けとっていい…
『声と現象』と並ぶ代表作です。この著作では旧約聖書を軸として「責任」「責任応答性」「贈与」などの概念が語られます。
例えば、バレンタインにチョコレートをあげたとしましょう。この時点ではホワイトデーにもらえるかお返し…
フーコーは主に中世ヨーロッパで『狂人』と読ばれていた人を詳しく読み解いていきます。『狂気』そして『理性』という概念がいかに曖昧か、そして作られた概念であるかということを論証していきます。
フーコーにしては極めて読みやすく、しかも論点がはっきりしてるかと思います。少なくとも『知の考古学』…
「違い」って大事だよねーってこと。ドゥルーズによれば「違い」こそが「同一性」を裏づける基本だといいます。これは一見するとおかしなことのように聞こえますし、プラトン以来の〈同じこととはどういうことか〉という考え方について挑戦したのです。
「あなたとは違うんです」という誰かさんの言葉が有名になりました。その「違う」ということについて根本…
「ソ、ソ、ソクラテスもプラトンもー」でお馴染みの哲学者。「われわれは善にもとづいて行動しなきゃいけない」っていうけど「じゃあそもそも善ってなに?」。意地の悪い質問を投げかけるソクラテスに萌える。
「ソ、ソ、ソクラテスもプラトンもー」というコマーシャルがありましたが、このソクラテスです。ソクラテ…
兄が読んだのを借りて読んだ小説。普段は読書する分野が偏ってるのでいい刺激になりました。まさに疾走する感じで一気に読み進めたのを覚えています。
フッサールの『論理学研究』の読むことによって、従来の哲学がいかに音声中心主義になっていたかということを論証していきます。ポスト構造主義、フランス現代思想の中心を担う初期の論文。
デリダは脱構築という概念を打ちたてた人です。我々はあらゆる男女、生死のように二項対立を持ち、そして…
『論理哲学論考』は分析哲学を語る上で欠かせない著作です。分析哲学はことばがどのように成り立っているかを注意深く読み解くことで、その言説の真偽に近づこうというものです。
例えばこんな文があったとしよう。 A.「あの犬は吠える」 B.「犬は吠える」 さてより確実…
正しい認識を行なうにはどうしたらいい? デカルトの出したは結論、「あらゆるものを疑え」で近代哲学の夜明けを告げる。
「我思う、故に我在り」というフレーズは誰でも一度は聞いたことがあると思います。デカルトの問題意識は…
ユング心理学でグリム童話を読むと、意外なものが見えてくる。実はヘンデルとグレーテルは自立するまでの道のりを象徴的に描いたものだった……。
前書きにもありますが、河合隼雄は童話が大好きです。『子どもの本を読む』(講談社)、『ファンタジーを…
マルクス主義で手垢まみれになっている精神分析を、もう一回フロイトに立ち戻って考え直そう。これがアルチュセールの考えです。本書ではフロイトの精神分析が当初は科学的なアプローチに基づいていることを指摘しています
アルチュセールは『「資本論」を読む』や『マルクスのために』などの著作があり、マルクス主義のみを取り…
コンプレックスは「劣等感」を必ずしも意味しない。日本で有数のユング派の精神分析家、河合隼雄が具体的な臨床例をもとにコンプレックスなどを解説する。夢分析などは古いところも感じられるが、ユング、そして精神分析に興味のある人は必見。
河合隼雄さんはユング心理学の先がけとして知られています。この本ではいくつかの臨床例とともにコンプレ…
逆説でお馴染みブラウン神父やマープルのみならずイギリスの古典探偵小説には人間観察の系譜が流れていると指摘する。ディケンズからP・D・ジェイムズまでを貫く人間観察の系譜を探る。
上巻で扱ったアンナ・O嬢の臨床例にブロイアーとフロイトがそれぞれの立場から注釈を加えている。神経科医だったブロイアーは神経面からのアプローチだと言い、一方のフロイトは精神の働きによるものだと言う……。
フィリップ・K・ディックの作品は、自分って何なんだろうっていうことをテーマにしてるように思う。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」もその一つ。
果たして僕は人間なんだろうか、果たしてあなたは人間なんだろうか? こういった問題提示を『アンドロイ…
ロデオの見せものの最中に銃殺されてしまう。しかし、凶器となった拳銃は一向に見つからない。果たして凶器の隠し場所はどこなのか?
本格ミステリの形式を取りながら、大衆社会や人間への批判がテーマとなっています。本格ミステリの可能性を探るミステリ四大奇書のひとつです。
この『虚無への供物』は一見すると本格推理小説とよく似ています。しかし、「犯人探し」とは一体どういう…
自分の記憶は果たして正しいといえる? 短いながらもフィリップ・K・ディックらしく、アイデンティティの問題を扱った中編『追憶売ります』。