バッキンガムの光芒 (ファージングⅢ)
  



  

エンターテインメントに徹するような表現要素で物語を組み立てながら、きっちりと政治問題や人種差別など社会派な面も盛り込んだあたりに、作者の設定の巧さを感じました。帯に書かれた《オールタイムベスト級》という言葉は誇張ではない傑作です。
英国版ゲシュタポである監視隊《ザ・ウォッチ》の隊長となったカーマイケル。彼はロイストンの娘エルヴ…

					本が好き! 2級
					書評数:64 件
					得票数:154 票
					
ミステリを中心に本を読んでいます。甘口です。
  



  

エンターテインメントに徹するような表現要素で物語を組み立てながら、きっちりと政治問題や人種差別など社会派な面も盛り込んだあたりに、作者の設定の巧さを感じました。帯に書かれた《オールタイムベスト級》という言葉は誇張ではない傑作です。
英国版ゲシュタポである監視隊《ザ・ウォッチ》の隊長となったカーマイケル。彼はロイストンの娘エルヴ…
  



  

異なる歴史と文化を持つ国を舞台とした歴史改変ものであり、それは読み出す前の不安でもあったのですが、全く問題なく楽しく読むことができました。続きが楽しみです。
ナチスドイツと講和したイギリス。ルーシーは、その講和を主導したグループ〈ファージング・セット〉に…



  

尻上がりに調子を上げ冴えを見せるロジック。全体にロジックが前面に強く押し出された、足掛け10年分の作品集。
密室での殺人事件、殺し合った三人の被害者、ちょっと不思議で興味深い事件の場に貴族探偵は突然どこか…



  

どんでん返し連発の傑作法廷劇。予想できない展開が読者を引き込んで離しません。どうせ読むなら、読む側も〈双龍会〉を傍聴するかのように勢いに乗って読んでみましょう。
三年前、自然死として処理された祖父の死にまつわる事件に巻き込まれた城坂論語。いま、私的裁判〈双龍…




  

学園を舞台にしたタイムリープもの。ただし、タイムリープそのものは混乱というおもしろさを引き出すための道具にすぎず、もっぱら中心はラブコメです。
突然、後輩の七花蓮が階段から頭の上に落ちてきた。彼女とのかみ合わない話を総合すると、どうやら彼女…

いま、この年齢だからこそ書けた物語のような気がします。だったら、読むのもきっと今が一番です。新しさと懐かしさが共存する小説です。
バレー部のキャプテン桐島が、突然部活をやめた。その波紋は幾人かの生徒へと広がっていく。桐島に代わ…



  

ここ最近では珍しいほどに伊坂さんらしい楽しさを持った作品。この楽しさが第一期伊坂幸太郎の特徴だとするのなら、このままでいてほしい気がします。無論、それでは進化はないのですけれど。
由紀夫はごく普通の高校生である。ただ一点、父親を名乗る男が四人も同居している点を除けば。しかも彼…



  

真相の見せ方、あるいはそこへたどりつく過程に上手さを感じさせる作品。強烈などんでん返しやミスリードこそありませんが、作中に秘められていたこと、出来事の真相に登場人物が気づかされる瞬間は、少なからず驚きがあります。
印章店を営む男は、認知症を患う母親と暮らしている。母親の絵に描かれていたものを見た彼は、遠い昔の…




  

ミステリ的な色合いはかなり薄れていますが、今回はロードレースの魅力が満載でした。ツール・ド・フランスを見てみたくなります。
日本からヨーロッパに渡り、ついにツール・ド・フランスの舞台に立つこととなった白石誓。だが、彼が所…



  

誘拐もののミステリも数多くありますが、いろいろな意味で記憶に残りそうな作品でした。いろいろとすごい作品でした。
秋津新聞社の投稿課に届いた一通のメールは、静かに、そして大きく秋津新聞を揺さぶった。メールは、女…



  

ミステリのような雰囲気と、ホラーというか怪談のような雰囲気が程良く組み合わせられたようで、とてもおもしろかったです。
文芸部が設けた「恋愛相談ポスト」に嫌がらせのような手紙が相次いだ。「憎い」とか「幽霊が」という具…


  

ある意味、石持浅海らしいと思わせてくれる作品。
携帯関連メーカーとベビー用品メーカーの共同チームは、ヒット商品の開発で軌道に乗っていた。しかし、…
  


  

遅くなりましたが読みました。風景印をまったく知らない人からよく知るベテランまで、いろいろな人に楽しんでもらえる一冊です。
  

  

次にも期待したくなるような作品でした。
  


  

なんともユーモアあふれるハードボイルド?
  



  

誰のための裁判?
  


  

どちらかといえば、このシリーズは長編向きかもしれません。
  


  

期待以上におもしろい作品でした。
  
  

薀蓄に満ち溢れた作品集です。
  


  

このシリーズの魅力は気障で洒落た台詞にあります。