七つのからっぽな家




こころの中の、新しい幻想の世界へ
シュウェブリンの邦訳二冊目。 前著に比べて幻想小説然とした作品は影を潜め、特異な心理状態や人間…

本が好き! 1級
書評数:137 件
得票数:3174 票
海外文学・ミステリーなどが好きです。書評は小説が主になるはずです。




こころの中の、新しい幻想の世界へ
シュウェブリンの邦訳二冊目。 前著に比べて幻想小説然とした作品は影を潜め、特異な心理状態や人間…





“物を作る”ということ
傑作『たまさか人形堂』の続編にしてシリーズ最終作。 掲載誌が変わったことで一話当たりの枚数が増…




米国推理小説の育ての親、その創作の舞台裏
海外の小説を読んでいて、作者や作品の周辺情報が知りたくなることはないだろうか。 翻訳小説なら訳…





1979年に発表された、新本格ミステリ登場前夜の名作
パリのラルース家に届けられた過去からの手紙。そして起こる首切り殺人。 それは凄惨な連続殺人の始…




幻視家ミルハウザーの現在地
ミルハウザーの近作は、初期よりもすっきり整理された作品が多くなっている。 例えば、短編の一つに…





ラプラタ河幻想文学の継承者による研ぎ澄まされた傑作群
かつて、フレドリック・ブラウンの「うしろを見るな」とフリオ・コルタサルの「続いている公園」が似た構…




象徴としてのジャンヌ・ダルクと、それを取り巻く政治の世界
2016年に、ジャンヌ・ダルクの指輪とされるものがオークションにかけられ、大金で競り落とされた。 …




本をめぐる静謐な物語。装丁もすばらしい。
いつも行く書店の新刊の並ぶ書棚に、他の本に比べて小柄で、洋書の挿絵のような表紙を向けた一冊があり、…




初心者から有段者まで、誰でも面白い将棋終盤教室
将棋は、こちらの駒で相手の王様を捕まえるのが目的のゲームである。 藤井聡太五冠ブーム以来…




おはなしがおはなしを生む不思議な絵本
エチオピアのある村に住む12人の男たちが、粉を引いてもらうため街へ向かう。 首尾よく仕事を終え…





モダン・クラシックな新本格ミステリの名作を見事に漫画化。傑作だと思います。
綾辻行人原作の新本格ミステリ『十角館の殺人』が漫画化された。 ものがものだけにファンとしては期…





楽しい英国コミック・ノヴェルの秀作
英国文学界の重鎮による初短編集。 作家活動の初期から八十代に至るまでに書かれた粒選りの短編が八…




私的な恋愛の記録。 2022年度ノーベル文学賞を受賞したフランス人作家の話題作。
教師の“私”と海外から赴任してきた妻子持ちの外交官との不倫の記録。 たまに訪れる彼を心待…




タフでユーモラスなアメリカ南部川下りの記録
大学留学先のネブラスカ州で住む場所を失い、ホームレス状態になった女性が、祖父から譲り受けたカヤック…





企みのある、優れたミステリ短編連作集であると同時に、一ジャンルに留まらない越境性が魅力。名匠の傑作。
お仕事もの連作ミステリ、という類型に一見すると思える。 お仕事もの連作ミステリとは、主人…





芥川賞作家による、同題アニメの異形のノベライズ。未視聴組ですが大変面白かったので紹介したい。
ネットフリックスで放送され第53回星雲賞メディア部門を受賞した同題アニメを、脚本担当の小説家円城塔…





とても楽しい海外現代小説アンソロジー
アンソロジストとして定評のある二人がそれぞれのオススメ現代小説を持ち寄った楽しい翻訳小説集。雑誌掲…