未来医師




スピーディーなオールド・ファッションのタイム・オペラ。ディックスタイルを隠し味に。
フィリップ・K・ディックの未邦訳だった長篇の本邦初訳。いわゆる「ダブルブック」(二つの長篇が一冊に合…

本が好き! 1級
書評数:118 件
得票数:221 票
本を読む専業主夫。




スピーディーなオールド・ファッションのタイム・オペラ。ディックスタイルを隠し味に。
フィリップ・K・ディックの未邦訳だった長篇の本邦初訳。いわゆる「ダブルブック」(二つの長篇が一冊に合…


ソフトタッチの私立探偵物語。
ニューヨーク出身で大学では建築学を修め、卒業後はさまざまな職業を経験して作家となった著者が、1994…



いかにもモダニズムの時代を感じさせる絢爛怪奇な探偵小説。
世評高いミステリ史上の傑作だが、非常に癖の強い作品でもあっていまや読者を選ぶところがあるかもしれない…



見慣れたものを再発見する面白さ。
1948年創業の旧東弘通信社、現とうこう・あいがでがけた出版物の新聞広告を分類整理して、エッセーと出…




「失敗と期待」
いまは亡き雑誌『批評空間』に連載された幻の長篇。といって短めの中篇、あるいは長めの短篇ほどの長さで、…




アメリカの笑いの夜
魔術師のような技の冴えを見せるSFファンタジー作家の中短編集。「デス(死)」「博士」「島」という三つ…





スキャンダルとポストモダン
『文章教室』は1983年から84年にかけていまはなき福武書店の文芸雑誌「海燕」に連載された長編小説で…




過程と結論
ヒルビヒは旧東ドイツの作家で、壁崩壊以前に詩人として西側に紹介されるが、非公式的な紹介だったため東側…

職人監督の素顔と哲学。
かつて“インディペンデント”の雄として知られた映画作家ジム・ジャームッシュは、自分の作品に“The …





痛切な無垢とユーモア。
原題はL'empreinte de l'angeといって、そのままに訳せば「天使の刻印」となる。ユダ…





方法としてのパロディ/引用/コラージュ
この作品は著者によって「推理小説」と銘打たれている。出版社が広告宣伝のためにカテゴライズするわけでも…





愛の難解さについて。
未完の大作『特性のない男』と処女長篇『若きテルレスのまどい』に挟まれた中短篇のうち、「合一」あるいは…





「文学はおとしまえをつけてくれる」
第二次世界大戦中の反ユダヤ主義言辞によって有罪判決を受け「呪われた作家」として生を終えたセリーヌの1…




不条理と実存を描くアンチ・ミステリの古典。
二十世紀スイス文学の代表的戯曲作家によるメタ・ミステリの先駆的傑作。42年前にハヤカワポケミスに収録…




松浦理英子作品をめぐる三題噺的思いめぐらし
私がかねがね個人的に面白いと前から思っているのは、松浦氏がつねに作品においてフィクションを労働にする…





小さなものの力
著者のこれまで邦訳の出た作品の中で僕はこの本が一番好きだ。 なるほど、「めくるめく世界」は荒唐無稽…





年譜から見えてくるもの。
この本からはじまる「思考集成」全十巻は、フーコーが生前著作としてまとめた単行本には未収録の、エッセー…




「男」の死体
相変わらず空疎とも思える抽象的な美文。しかしこれは空疎なのではなくて、単に「貧しさ」と呼ばれるべきだ…





反時代的憂愁
1958年、ミラノで出版されるや本国のみならず英仏においても早々に訳出されベストセラーとなった長編小…





シドニー・バジェットの挿絵が嬉しい新訳全集のはじまり!
世紀末ロンドンの推理小説として著名なシャーロック・ホームズ譚はまず長篇『緋色の研究』(1887)『四…