王室と不敬罪 プミポン国王とタイの混迷




タイの政治体制など、大まかな図式が見えて興味深く読んだ。 この辺の状況に疎くて、かつ何か一冊わかりやすい本を読んでみたければ、面白い一冊だと思う。
2014年にあったタイのクーデター騒ぎの意味が、全くわからないうちに何年か過ぎていた。 何度か旅行…

本が好き! 1級
書評数:587 件
得票数:7873 票
食い意地と悪性活字中毒に、ベイスターズ愛と猫愛をぶっかけて、隙間にフィギュアスケートを押し込むと、もうほぼエネルギーは残らないダメ中年。日々標高の上がる積読山がコワイです。




タイの政治体制など、大まかな図式が見えて興味深く読んだ。 この辺の状況に疎くて、かつ何か一冊わかりやすい本を読んでみたければ、面白い一冊だと思う。
2014年にあったタイのクーデター騒ぎの意味が、全くわからないうちに何年か過ぎていた。 何度か旅行…




シンガポールの金持ちの生態、現地の風景、食べものネタなどなどだけで、単純になかなか面白く読める話。あの辺の金持ちの物凄さは聞いてはいたが、なるほど大変なものだな、と驚きつつ読んだ。
(上下巻分の感想です) 最近日本で公開された同名映画の原作。 ニューヨークで出会った中華…





辛い話の随所に見える、素晴らしいユーモアのセンスと生きることへの強い意志、そして飽くなき言霊への渇望が胸を打つ。前作『コードネーム・ヴェリティ』似たような背景ながら、全く違う味わいの作品だった。
昨年かなり多くの支持を集めた『コードネーム・ヴェリティ』と同じ作家の作品。 一応姉妹作という位置付…





歴史大河ロマンス大長編第一部。舞台はリオデジャネイロ。かなりベタな大ロマンス展開を背景に、過去と現在の繋がりを探る謎解きも絡んで一気に読ませるストーリー展開。全七部構成。乗り遅れないで済んでヨカッタ♪
(上下巻分の感想です) 歴史大河ロマンス大長編の第一部。 スイスの大邸宅に住む大富豪は6…




いろいろよく分からないことが多い神道という宗教の現代的成り立ちがようやく少しわかった。 こういう話をまとめた本はなかなかないので、情報としては貴重だと思う。
現代の神社の成り立ちやそれに至る背景を概説した一冊。 富岡八幡宮で起きた血塗れの殺人事件を始め…




今回は、美人料理研究家の正体、プレミアム日本酒ビジネスの闇、そして高級寿司ビジネスの背後に蠢く悪どい密漁ビジネス。 そのすべての話の裏で糸を引く悪徳フードコンサルタントを チームは追い落せるのか…?
店を調査しての格付けをする隠密チームのシリーズ第二作。 食にまつわるビジネスに蠢く悪事を暴き出す。…



古代中国を舞台にした本格推理もの、という背景は面白いのだが…。
前漢時代の中国は楚を舞台にした本格推理もの。 作者は古典文献学の専門家でもある由。 ある時一…



北朝鮮国家主席の独裁王朝に人民が虐げられる話はあちこちに出てきたことがあるのだが、北朝鮮で作家活動をしていた、という背景は目新しい。脱北に成功する辺りが一番面白そうだが、続巻狙いか省略されていた。
在日朝鮮人として育ち、北朝鮮帰国事業で帰国し、後に脱北した著者の体験記。 国家主席の独裁王朝に…



「英語学習は幼少期からできるだけ早く始めた方がよい」「英語は英語で学んだほうがよい」といった、日本人が抱きがちな英語に関する「幻想」を十通り上げて反証していく本。言語教育と研究に実績のある著者による。
ナンダカンダと言いながら、ひたすら迷走を繰り返す日本の英語教育。 まずは愚痴を少し。 例えば…




前半はどうも冗長で正直なところぶん投げたくなった。それでも中盤から話が繋がり始めて、ようやく面白くなってきて、堪えて読み切れば気持ちのあちこちに不思議な刺さり方をしている作品。ブン投げなくてヨカッタ。
ポルトガルの小さな村ガルヴェイアスに、ある日空から何か巨大な謎の物体が落ちてくる。 激しい衝撃に驚…




老いた猫が死んでいく話ではあるが、淡々とした筆致で涙を誘う話ではない。ただ猫とともに病と闘う作者が、その折々に感じたことを筆にのせている。猫馬鹿とか猫廃人とか言われる人種には共感度の高い話だと思う。
ふと目についた図書館の新着本。 猫話らしいので読んでみた。 短編集。 目の悪い猫が老いて病…





追われるダメ男がグダグダ逍遥する話なのだが、北欧の小説によくある取り澄ましたところがなく魅力的。暴力の予感を見せながらも緊張感のないユルい空気が持続。実は緻密に描かれて、アンバランス感が面白かった。
前作の『その雪と血と』は、なにもワタシの心に触れてこなかった。 そもそも北欧ミステリーが口に合わな…




謎要素も特になく、小さな町の人々が、日常に起こるちょっとした小さな事件に小さくゴタゴタするのを、猫がちょこまか動いて良い方に向けて行く。そんな予定調和ハッピーエンドをのんびりと楽しむストーリー。
1巻目を読んだきりだったが、いつの間にか着々と巻を重ねていた猫小説シリーズ。 もうすでに4巻目が出…





ギケイキ、つまり義経記。源義経の戦記物。町田康の独特の狂った繰り言のような語り口が、戦記物の生臭さは中途半端な時代調より、血生臭いはずの戦国軍記ものの世界にしっくりきて面白不思議な味わいになる。
ギケイキ、つまり義経記。源義経の戦記物。 人を喰ったようなこのカタカナのタイトルが、この小説の…



冲方丁の新作はなんと時代SM官能小説だった、という驚き。ある大名屋敷に入り込んだ、全身から芳香を放つ不思議な娘を巡り、禁忌を踏み越えて色欲に狂う男女の姿が生々しく描かれる。嫌いな人は避けるのが吉かも。
次は何を書くのか…と案じていた冲方丁。 どうも最近は初期の熱が失われた感じがしていたのだが。 …





みをつくし料理帖が完結後はや四年。この続巻では登場人物達のそれぞれのその後が、緩やかに連携しながら描かれていく。挿入される料理話とともに、懐かしい思いとともに楽しく読んだ。
続巻が出た!と聞いたとたんに即買ってしまった。 みをつくし料理帖が最終十巻目で完結した後は、し…



19世紀半ばのイギリス養蜂の研究者、21世紀初頭のアメリカの養蜂家、21世紀末の中国の労働者。三人それぞれの視点で語られる三つの異なる物語が、蜜蜂という存在を中心に縒り合わされてるディストピア小説。
蜜蜂のつなぐ、過去現在未来の物語。 十九世紀半ばのイギリス養蜂の研究者、二十一世紀初頭のアメリカの…





タマラン酷暑となったこのひと夏の間、ふとした折ごとに涼をもたらしてくれて感謝。 図鑑として資料的に優れているうえ、目の保養にもなる。良い本だ。 ペンギン好きにはお勧めの一冊です。
夏向けの一冊として購入。 水口博也さんの写真集は、写真の美しさ素晴らしさは勿論のこと、ちょっと…




東京五輪のボランティア動員体制を批判するタイムリーな一冊。とりあえず「ボランティア、ステキじゃん♪」と思っている人がいたら一読をオススメ。やりがい詐欺に引っかからぬように、どうぞ気をつけて・・・。
最近ようやく話題になっている、東京五輪のボランティア動員体制を批判するタイムリーな一冊。 ボラ…




飛鳥から奈良時代を中心に据えた歴史大河コミック。中大兄皇子対蘇我入鹿、そして対大海人皇子の確執から日本書紀成立の背景までの歴史の裏側を辿っていく。相当斬新な説がガンガン盛り込まれてきて面白かった。
(1〜11巻、全巻分の感想です。) どっかで見たことある絵だなぁ、と思ったら、その昔レディスコ…