意識をゆさぶる植物──アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性

著者のマイケル・ポーランは、園芸家であり、ジャーナリスト。アヘン、カフェイン、メスカリン。三つの植物由来の化学物質に、多様な切り口から挑んだ一冊。
アヘン は、ケシの実からつくる。 1996年ごろのこと。著者は、地下出版された『大衆のためのアヘ…

本が好き! 1級
書評数:563 件
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読書は、登山のようなものだと思っています。読み終わるまでが上り、考えて感想や書評を書き終えるまでが下り。頂上からどんな景色が見られるか、ワクワクしながら読書という登山を楽しんでいます。

著者のマイケル・ポーランは、園芸家であり、ジャーナリスト。アヘン、カフェイン、メスカリン。三つの植物由来の化学物質に、多様な切り口から挑んだ一冊。
アヘン は、ケシの実からつくる。 1996年ごろのこと。著者は、地下出版された『大衆のためのアヘ…

ミステリー小説ではありません。犯罪捜査の本でもありません。やさしく書かれた科学の本、きのこ学入門書です。
きのこがニョキニョキ生えている地面を掘って見ると、そこにはバラバラ死体が―― というわけではありませ…

ベニテングタケの推し活本。
著者の堀さんは、大学生のとき、美術の課題の資料を探していて、図鑑の中のベニテングタケに出会ったという…

植物のアレロパシーとは、ある植物から放出される化学物質が、ほかの植物や微生物に何らかの影響を及ぼす現象のこと。
わたしの庭にランタナがやってきたのは、去年の春のことだ。 種を蒔いた覚えもないのに、地面から芽が出…

動物は植物がなければ生きられない。
自然研究家であり禅僧でもあるジャーナリストの科学エッセイ集。 「第一部」の20編の文章は、生命…

まったく色彩のない世界にくらすというのは、どのような感じだろう? 脳神経科医のサックス博士は、子どものころから疑問に感じていた。
先天性全色盲は、非常に珍しい。三万人か四万に一人しか発生しない病気である。 その珍しい先天性全色盲…

とても分かりやすい文章で書かれた科学の本です。著者は、大学で理科教育を専門にしている、冬虫夏草の研究者。
菌が虫の体の中に入りこみ、虫から養分を吸い取って暮らし、繁殖のために子実体(キノコ)をのばして胞子を…

気象の専門知識があると、あの源氏物語をこんなふうに読めるんですね。
著者の石井和子さんは、お天気キャスターを長く勤め、第二回の気象予報士試験に合格された方。予報士キャス…

悲しみのどん底にあったとき、たまたま参加したきのこの講座。彼女は光を求めてまた歩き出す。きのことともに。
マレーシア人の著者は、18歳のとき、文化人類学を学ぶ交換留学生として、ノルウェーにやってきました。そ…

毒きのこが、ひとつひとつ紹介されていきます。形状とか、出現する季節や場所とか、毒成分とか、中毒症状とか……そして、それぞれの中毒事例も。
秋になると、きのこの本が読みたくなります。 図書館で、植物や菌類の本をいろいろ見ていて、みつけまし…

「昆虫学者とは職業ではない、生き方である」——在野の昆虫学者が熱く語る、虫たちへの愛と情熱
著者は、1982年生まれの昆虫学者。 文庫カバー裏の経歴を見ると、信州大学卒、信州大学大学院を経て…

故国を離れ世界に散ったすべての生き物たちに、悪者あつかいされてもがんばれと、エールを送りたい。
わたしの庭は、雑草天国。春になるとさまざまな草が生え、いろいろな花が咲く。 そのほとんどが外来種だ…

ヒトはなぜ、共生していた寄生虫や細菌を追い出し、かくも孤独に清潔に生きる道を選んだのか……
体から寄生虫がいなくなったせいで、ヒトは、さまざまなアレルギー病をわずらうようになったーーという話は…

ヨーロッパではいまでも、子どもが学校帰りにオオカミに食べられてしまうことがあるという……
図書館でタイトルを見て、おもしろそうだと思って借りた本。 ヒトは、狩りをして大型哺乳類を殺し、…

雑草の一生は、どこか人生に似ている。雑草も人間もいとおしくなる。そんな自然科学の一冊。
植えたわけでも、種を蒔いたわけでもないのに、そこに生えている。 それが雑草。 エスケープ雑草…

雪腐(ゆきくされ)病という植物の病気があるそうだ。
図書館の自然科学のコーナーでみつけた本。 植物でも動物でもないという菌類。 そんな菌類のひとりご…

生きづらさを抱え、孤独を宿命のようにしながら、どうにかこうにか現実と折り合いをつけて生きている、不器用な人たち。この世に存在する無限の素数たちに祝福あれ。
素数とは、2以上の自然数で、正の約数が1と自分自身のみであるもののこと。 1,2,3,……と、…

ページをめくっていくと、小鳥の歌声があふれ出す。まるで小鳥が遊ぶ水辺や、雑木林を散歩しているみたい。文学的な科学の本です。
昭和十六年に邦訳出版された本の復刻版だそうです。 序文を、作曲家で鳥類学者のオリヴィエ・メシア…

身近にいる小さな生き物たち(虫や動物、貝や魚)にまつわる、驚きがいっぱい詰まったエッセイ集。 著者の専攻は動物行動学。
ぜんぶで47編の短いエッセイから成り、第一部と第二部に分かれています。 ひとつのエッセイに一つの生…

人、キノコに出会う。
人とキノコとの関りを書いた本です。 著者は、キノコの分類・栽培などの研究者。 農村文化社の『特産…