前夜 奥右筆外伝





立花家と柊家は共にその時代によくある貧乏旗本。一生浮かび上がれないのが普通でありながら、筆一つで成り上がっていく立花併右衛門。冥府防人・一橋治済・柊衛悟の「奥右筆秘帳」シリーズ本編までの半生を描く。
橘併右衛門は家督を継ぐとすぐに猟官活動を始めた。本家からの引きは無く、祖父と父の二代にわたって無役…

本が好き! 1級
書評数:629 件
得票数:6682 票
図書館に行って、タイトルが気に入ったら何でも読みます。
書評というより感想文ですが、お目汚し程度にお読みいただけたら幸いです。





立花家と柊家は共にその時代によくある貧乏旗本。一生浮かび上がれないのが普通でありながら、筆一つで成り上がっていく立花併右衛門。冥府防人・一橋治済・柊衛悟の「奥右筆秘帳」シリーズ本編までの半生を描く。
橘併右衛門は家督を継ぐとすぐに猟官活動を始めた。本家からの引きは無く、祖父と父の二代にわたって無役…




大局・時流を読めない「お山の大将」として描かれる山中鹿之介。けっして自ら苦難を求めるタイプとは思えないが、時代を駆け抜ける熱さを感じられる。
米子の富田城主尼子晴久は、毛利元就の調略に乗せられ、家臣で叔父である国久を誅殺した。尼子の精鋭軍団…





生前の悪行により輪廻のサイクルから外れることになった魂。抽選に当たり、自殺を図った中学生の身体に「ホームステイ」することになった。気配りの父、優しげな母、面倒見の良い兄…、だがその実態は? それとも?
生前の悪行により輪廻のサイクルから外れるはずの魂が抽選に当たり、再挑戦のチャンスを与えられる。つま…





やり直したい過去がある。それを何とかしないと死んでも死にきれない。患者の精神の安定と、見守る医師の成長を促す聴診器の、ちょっと変わった「If」話。
早坂ルミ子は神田川病院に勤めて10年目の内科医。33歳、そろそろ中堅と呼ばれる齢だが、死期の近い患…




剣士の戦いで得られる報酬は明日の命だけ。身もすくむ最強の敵「望月小弥太」に対する「立花」衛悟。息もつかせぬ勝負の行方は…。権力闘争を巡る奥右筆組頭と護衛である隣家の次男坊の活躍を描くシリーズ堂々完結。
将軍位を巡る一橋治済と将軍家斉の父子の戦いも最終局面を迎えた。決戦は近づいているが、冥府防人と柊衛…




嵐山にある大悲閣千光寺の寺男有馬次郎が、元盗賊という裏の顔と、住職の知恵、府警や新聞社のデータを駆使して、事件を解決する。
かつて大阪・京都を中心に広域窃盗犯として暗躍していた有馬次郎は、嵐山にある大悲閣千光寺の宝物を狙っ…




剣の道一筋で生きてきた宮本武蔵が、明治にタイムスリップして、文壇デビュー? 一葉、漱石、子規も唸る大衆小説家に!
舟島にて佐々木小次郎を倒した宮本武蔵。だが、細川公お気に入りの小次郎を破った代償は大きく、小倉藩か…




医療に関すること以外、日常生活の基本的なことさえ何も知らない不思議な少女が、常人の考えも及ばないような隠れた病因を探り、人を救っていく。
朝6時過ぎ、公園をジョギングしていた新聞編集者狩岡将貴は裸に薄い白衣だけを纏った少女を発見する。警…





主君殺しの悪名を背負った明智光秀、裏切りに継ぐ裏切りの松永久秀、奥州の雄伊達政宗、火盗改め長官長谷川平蔵、沈みゆく幕府を守った勝海舟。彼らは本当に自分の思ったように行動していたのだろうか。
燃え盛る本能寺を見ながら、溜息をつく明智光秀(「逆臣」)。裏切りが常の戦国乱世といえ、「表裏比興、…




戦国の世に、国鉄マンが鉄道を敷いていく鉄道版「戦国自衛隊」。信長配下の尾張なら、それもあり得るかもなぁ。
昭和62年3月31日、国鉄名古屋工場では、分割民営化前の最後の夜を迎えていた。特に保線区は民営化反…




広島出身の漫画家の描く被爆者の物語。原爆投下そのものの描写は無くても、重い事実に胸が塞がれる。
昭和30年、戦争の傷が残る広島。平野皆実は、後ろめたさを胸に生きていた。それは、10年前の8月6日…




日露戦争の、いや日本の運命を決定する日本海海戦。海軍の頭脳秋山真之は…。大長編の完結と、6巻に及んだ単行本のあとがき6篇を掲載した最終巻。司馬史観がよくわかるかも?
明治38年5月27日、対馬海峡を航行中のバルチック艦隊と日本海軍が戦闘を開始した。 「本日天気晴…




バー≪森へ抜ける道≫での、酒を酌み交わしながらの難解な事件の謎解きもいよいよ最終巻。シリーズ唯一の長編で、安楽椅子探偵・桜川東子の推理が冴えわたる。ヤクドシトリオよ、永遠に!
金曜の夜、バー≪森へ抜ける道≫ではいつもの常連客でにぎわっていた。普段は客の入らないこの寂れたバー…



福島羅漢裏通りの日暮らし長屋で糊口を凌ぐ絵師葛幸助と、毎晩新地にてお大尽遊びに明け暮れるお福旦那、貧乏神と福の神コンビの活躍を描く第二弾。
スッポンの精を名乗る駕籠の客が駕籠かきに気付かれずに消えた。翌日、その客が死体となって川で発見され…



狂気と正気、日常と非日常、服従と蜂起…、様々な境界線を越えてしまい、異様な事態を引き起こした人々を描いた珠玉の短編集。
民家から遠く離れた海辺に二人きりで住んでいる漁師の老姉妹。ある日、漂流し、気を失っている青年を助け…




官能と旅情、両方が楽しめる第三歌集。
著者が28歳から34歳までの歌を収めた第三歌集。 タイトルは、 男ではなくて大人…





現代のアメリカに住む幼い兄妹が、魔法を駆使して江戸のピンチを救おうとする冒険活劇
アメリカ・ペンシルバニア州に住むジャックとアニーは10才と9才の仲良し兄妹。ひょんなことから、マジ…




きっと読者の皆さんも、自分と重ね合わせてお読みいただける部分があると思います。(「はじめに」より)
中学校で全国優勝するほどの腕前だったが、高校最後の大会でアキレス腱を切ってしまい、テニスの道を諦め…


国立大工学部助教授の青年の毎日を描いている。ミステリ? では無いなぁ。
国立大学の工学部に勤める水柿助教授は33歳。職場での変わった人たちとの交流や、実験や試験といったイ…



オシリス、ラー、セト、アヌビスなど特徴的な神々と、クフ、トトメス3世などのファラオ。この神話もナイルの賜物である。
神話はその民族の特徴が大きく反映される。登場する神々は多い方が面白いから、やはり多神教の方が楽しい…