少年少女ふろくコレクション





「世界のどこを見渡しても、日本ほど雑誌のふろくが発達している国はありません。(中略)ふろくー特に子供向けの紙おもちゃふろくは、日本独自の文化だと言えます。」(弥生美術館学芸員・中村圭子、4頁)
浮世絵展の図録を見ていた時に「おもちゃ絵」という言葉を初めて知り、以来、このことばが気になって仕方…

本が好き! 1級
書評数:698 件
得票数:8281 票
学生時代は書評誌に関わってました。今世紀に入り、当初はBK1(現在honto)、その後、TRCブックポータルでレビューを掲載してました。同サイト閉鎖から、こちらに投稿するようになりました。
ニックネームは書評用のものでずっと使ってます。
サイトの高・多機能ぶりに対応できておらず、書き・読み程度ですが、私の文章がきっかけとなって、本そのものを手にとってもらえれば、うれしいという気持ちは変わりません。 特定分野に偏らないよう、できるだけ多様な書を少しずつでも紹介していければと考えています。
プロフィール画像は大昔にバイト先で書いてもらったものです。





「世界のどこを見渡しても、日本ほど雑誌のふろくが発達している国はありません。(中略)ふろくー特に子供向けの紙おもちゃふろくは、日本独自の文化だと言えます。」(弥生美術館学芸員・中村圭子、4頁)
浮世絵展の図録を見ていた時に「おもちゃ絵」という言葉を初めて知り、以来、このことばが気になって仕方…





「何が、どういい」とはうまくいえないのですが、その独特の雰囲気とユーモアにほっとします。
表紙の真正面には、髪がぼさぼさの女の子が、なにやら困った顔をして立っています。小学生のウイちゃんに…





日常を生きるお仕事漫画。
「働く人」をテーマにした物語は、小説も、映画も、そして漫画も数多いのですが、この作家に手にかかると…





日常の瞬間をドラマチックにする
帯に「八人の女の子の物語」と書かれていますので、にぎやかでそして華やかな、そんな物語を想像しがちで…





その「何気ない日々のかけら」は終わらない。
中高一貫のモンナンカール女子校を舞台に、高校生たちの「何気ない日々のかけら」(帯より)を描いた連作…





日本の8月は有意義だ
1945年8月15日にポツダム宣言受諾を発表して以来、8月の日本には「戦争もの」があふれる。書籍、…

「作家が愛した東京の、失われた風景を歩くイラスト紀行。」(帯より)から20年余り、「失われた風景」さえ失われゆくのだろうか。
サブタイトルの通り、イラストレータでもある著者が、6名の文士のゆかりのある街を歩き、その文士のいた…





「なんか今日一日糸織ちゃんと仲良くできて 今の記憶(おもいで)として繋がれたので・・・それで満足しちゃってました」(金目さん、46頁)
熱海でクリーニング店を一人で切り盛りする金目綿花奈さんのお仕事漫画も7冊目です。 前6巻のおわ…




「その人が店に来るの当たり前になってたから 『また来てね』なんて言ったこともなかった」(「まどろみの星」惑星107の文房具店の店長、33頁)
初めて作者の絵を見たのは 『空をこえて七星のかなた』 (加納朋子)の表紙でした。青を基調とした静か…





どんなときでも面白がって生きる、国芳親分とその愉快な門下たち。
本書を一読して、正直、「ああ、生きててよかった」と思った。ちょっとおおげさかもしれないが。この年に…





もっともっと楽しもう
「ひらひら」を読んでから気になってしまい、今は亡き杉浦日向子女史の本作をあらためて手にとった。葛飾…





「どこへ行くのか 自分がどこにいるのかすらわからない」(和樹、95頁)
同じ作者による前作『海街ダイアリー』を読んでいて驚いたことに、葬儀や法事の場面が多いこと、さらに死…





なんとも贅沢な「作家生活十周年」計画
自らの作家生活十周年を記念して、自分の作品を様々な漫画家さんに作品化してもらう、というのがこの「計…




観てから読んでも、読んでから観ても大丈夫
やや気恥ずかしくなるタイトルの本書は、恋愛にまつわる小粋なエッセイ集かと戸惑われるかもしれないが、…





「さて始めるよ今夜も 海から陸へ届くグッドミュージックを!」(ニッキ、「電信航路に舵を取れ!」、204頁)
日本語のタイトルに添えて英語表記「RECORD JOURNEY」と付されていますが、タイトル通り「…




「弓の物語」の型とその完成に向かって
南九州の鹿児島県内とおぼしき開開高校弓道部の物語もついに3冊目に突入。第1巻は男子部員の哀しきコン…




目指せ! 探偵ガリレオ
「化学推理クイズ」と副題された本書は、なんとも不思議な味わいのある1冊である。 特許収入で暮ら…





偽物のおかしな恋の間にある心情を、
『夕凪の街 桜の国』 で、一躍注目を浴びた筆者による一味変わった物語である。「夕凪の街」は、「感…





「人の争いも水入れできればよいのですが それはなかなかままならぬもの ならばせめて人の手でできることに思いを込めて参りましょう。」(シゲさんのことば、「11話 炎上」より、137頁)
谷間の小さな温泉町・河鹿川温泉を舞台にした物語は、春秋に富む若者たちを中心にゆったりと進んでいきま…




わかりたい、あなたのための、出版業界入門
数年前、『誰が本を殺すのか?』が話題となった。出版業界の内情に多少とも関心のある者にとっては、さほ…