銀河食堂の夜




東京下町商店街のスタンドバー。 常連が語る人情噺に耳を傾け、今日も夜が更けていく。 6つの夜の連作短編集。
東京は葛飾の下町商店街の中ほどにできたカウンターだけの小さな店。 店の名は銀河食堂だが、食堂ではな…

本が好き! 1級
書評数:38 件
得票数:544 票
走ったり、泳いだり、本を読んだり。趣味は一人でできることばかり。
走るのも遅いが、読むのも遅い。
ぼちぼち走って、ぼちぼち読んでいければと思います。
よろしくお願いいたします。




東京下町商店街のスタンドバー。 常連が語る人情噺に耳を傾け、今日も夜が更けていく。 6つの夜の連作短編集。
東京は葛飾の下町商店街の中ほどにできたカウンターだけの小さな店。 店の名は銀河食堂だが、食堂ではな…




美術館の常設展示室で、偶然目にした絵画から何かを示唆されたように、あるいは背中を押されるように、新しい一歩を踏み出す女性たちの、6つの短編集。
常設展示というコンセプトの中で、5編の主人公がアートに関わる職業、4編が40代、5編は独身、と設定に…




55歳頃を転機として、もう少しだけ歳を重ねた人たちを描いた5つの連作中篇。 忙しく過ごして、それまで目を背けていたことに直面せざるを得なくなる年齢なのかな。
”人生100年時代” とか ”一億総活躍社会” とかって、正直 勘弁してくれ と思う。 趣旨は素晴…





他人の過去をそのまま自分の過去として生きる。 それにはそうせざるを得ないような、相当の辛い家庭事情や家族関係があった。
子供の頃、鏡に映った自分の顔を見て、ひどく気味悪くなったことを思い出した。 そこに映っている人間の…





自分であり続けることが、とても難しい時代。 テロは肯定できないが、日本の現状を憂う老人たちの思いには共感できる。
社会でなにかと軽視あるいは蔑視されがちな老人だが、戦争から食糧難を経て、高度成長を担い、「殺されもせ…




過去に時間を共有した者同士が交わす噛みあわない会話、を共通テーマに据えた4つの短編集。 それは、穏やかに果たされる復讐劇なのだ。
タイトル通り、過去に時間を共有した者同士が交わす噛みあわない会話、を共通テーマに据えた4つの短編集。…




普通ならまず手に取らないタイトルの本書を読もうと思ったのは、これが『ツバキ文具店』の続編だから。 また一年、鎌倉で暮らしたような気持ちにさせてくれる。
普通ならまず手に取らないタイトルの本書を読もうと思ったのは、これが『ツバキ文具店』の続編だから。 …



『パン屋襲撃』と『パン屋再襲撃』それぞれ手を加え、オリジナルと区別するため『パン屋を襲う』と 『再びパン屋を襲う』に改題、1冊にまとめたもの 随所に配される怪奇的なイラストが物語の奇妙さを高めるのに効果的
『パン屋再襲撃』 は何度も読んでいるが、『パン屋襲撃』は初期に早稲田文学に掲載されていたようで、今回…




初めて読んだが、面白い比喩をする作家だなぁと。描写・表現も上手でイメージしやすい。 しかし、物語自体は面白いというより、怖い。
道尾 秀介さんの小説を読むのは初めて。 どんな傾向・ジャンルの作家なのかも知らず、「面白かったよ」…




黒澤が、かなり活躍する!?
語り部・目線と時間軸が頻繁に変わり、せわしないというか落ち着かない印象で、話の筋を整理するのが大変だ…





主人公の死から始まる物語だが、重くも暗くもない。 むしろ優しく暖かい思いが、さざなみのように心を揺さぶる。
木皿 泉さんの2作目の小説。 末期のがんに侵されたナスミは、富士山が見える病床で、残される夫や…




よるべない人と、それを支える人。 読み始めは官能小説かと思ったが、重く苦しい恋愛小説だった。
初めて読む窪 美澄さんの小説。 恋愛小説というくくりのようだが、甘さやほろ苦さは無い。 富士…




伊坂 幸太郎の小説は気が抜けない。 蒔いた種はきちんと回収するし、何気ないエピソードが後で繋がったりするので、さらっと読みとばしたりしていると、後で何度も戻って読み直すことになる。
『グラスホッパー』 、『マリアビートル』 に続く殺し屋シリーズ。 前2作に登場する殺し屋たちもち…




昼の店の従業員のまかないを、夜食として提供するカフェ ”マカン・マラン” 。 抗議に来た人さえも暖かく迎える店主シャールの、心をほぐしてくれる言葉と身体をいたわる料理。
今回は、季節をめぐる4話のうちの3話は親子関係がテーマになっている。 親子って、面倒だったり、やっ…




「耳を澄ませば、こんなにも世界は音楽に満ちている。」
初 恩田 陸。 以前から気になっていた作家だが、今まで何故か手にとることがなかった。 今回は直木…




「好きな作家は村上春樹です。」って言うのは、なんかとっても恥ずかしいことをカミングアウトするかのように感じてしまう今日この頃。 あ、私・・・村上春樹、大好きです。
ひと月近く前に読み終えていたのだが、何故かレビューが書く気になれなかった。 面白くなかったわけ…




古代の謎をめぐるミステリーと、ウィグル出身のミステリアスな女性
奈良県天川村の神社に伝わるご神体(剣と鏡)と、キトラ古墳との関連、そしてキトラ古墳の被葬者を探るミス…

初期のころの作品に近い印象。 いつもながらの村上ワールド、やっぱり好きです。
村上さんの小説は、いつものことながら冒頭からしばらくは読みづらい。 面白くないから読むのを止めちゃ…