火の鳥 6・望郷編




  

この物語が「創世記」をモティーフとしているのは明らかだ. 主人公:ロミはつまりイヴなのだが,では彼女の原罪とは何なのか.
初めて読んだ手塚作品がこの「望郷編」だった.「マンガ少年」の別冊版で,母の衣装箪笥に隠されていたのを…

					本が好き! 1級
					書評数:760 件
					得票数:18217 票
					
色々世界がひっくり返って読書との距離を測り中.往きて還るかは神の味噌汁.「セミンゴの会」会員No1214.別名焼き粉とも.読書は背徳の蜜の味.毒を喰らわば根元まで.




  

この物語が「創世記」をモティーフとしているのは明らかだ. 主人公:ロミはつまりイヴなのだが,では彼女の原罪とは何なのか.
初めて読んだ手塚作品がこの「望郷編」だった.「マンガ少年」の別冊版で,母の衣装箪笥に隠されていたのを…




  

きれいごとだけではない、夫婦の一生。 諍いがあり、不満があり、荒れた時期もある。その全てを三十一文字に封じ込める。
歌人でありながら、妻であり母でありーー。 歌人でありながら、夫であり父であり研究者でありーー。 …


  

そのルールは簡単。14世紀以降のものは持ち入り厳禁。そしてゲーム中は、現実世界を忘れること。
未だ嘗て「◯◯ゲーム」という本が趣味にあったことはないのだが、つい手に取ってしまった。 主人公のバ…




  

「逃げ恥」…というかわたし的には「後宮」の海野つなみ原作による連作短編集.
話を考えるのは好きだが作画がめんどくさい海野つなみがネーム(漫画におけるシナリオ)を,絵を描くのは好…




  

「明治維新」とは何であったのか.彼らが見届けたのは,徳川300年の歴史の終焉ではなかった.島津700年の歴史の終焉だったのだ.
米窪さんの本がとても好きだ.彼女は史料の世界の「中野京子」だと思う. 彼女らが手掛けるものは,方や…


  

鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか?」を皮肉を込めてパロったような作品
雑誌『ジパング・ナビ』原稿募集 編集部では、日本史上のミステリーを華麗に読み解く、従来にない視点…




  

帯文句「どんな女性よりも愛したかもしれない」ԅ(//́Д/̀/ԅ)'`ァ'`ァ♡
先日の「遊郭に泊まる」と一緒に購入した本です. さて,竹洗会(竹宮惠子洗脳布教委員会)としては,欧…




  

「元遊郭」遺構をそのままに今でも宿泊できるという宿が残っていることが如何に興奮すべきことかわかっていただけるでしょうか,はぁはぁはぁ.
なにかのレビューでも書きましたが,わたしと兄上司は古き風俗を心から愛しておりまして,公共良俗に反しな…

  

宮尾登美子作品は好きだが宮尾登美子は好きじゃない(笑)
その訃報後日にちをあけず、NHKで作家・宮尾登美子の追悼番組があった。 文壇からは林真理子、宮尾作…




  

女には、その一生に何度か宮尾登美子を読む時期があると思う。
女には、その一生に何度か宮尾登美子を読む時期があると思う。と、独断と偏見で思う。 まず、少女期。 …



  

なぜ、男帝の時代の実績は帝に帰し、女帝の時代の実績は補佐役に帰するのでしょう。
私はフェミニストではなくただの女好きですが、政治家が「古来女帝は中継ぎに過ぎず」と言っているのを見る…



  

歌舞伎や、平家物語に詳しくなくても女性の物語として楽しめる。 また、知っていたら古典との差異が二重に楽しめる。
「常緑樹」 源義朝の妾でありながら、その死後清盛の寵を受けた常葉。 清盛の娘を産み落とした後に藤…



  

「Ocean Chronicle」シリーズの上田早夕里によるSFファンタジー。 前述のシリーズと同様に、暴走する自然と、その自然に適応できるよう遺伝子改変がなされた亜人種の姿を描く。
生命を産み、生命を奪い、その死骸の上に新たな生命を育む熱帯雨林。 虫も、獣も、樹木も、ヒトでさえ、…
  

作者が書いちゃいかんな、これは。
ご存知「ベルサイユのばら」はツヴァイクの「マリー・アントワネット」を元ネタに、フィクションの人物をう…




  

ミュージカル映画として大成功をおさめた本作が,ミュージカル=「ファミリー向け」=エロス不在,大衆向け というイメージの確立にも一役買ってしまったのは残念なことだ
人生で初めて大画面でみた映画が「サウンド・オブ・ミュージック」である. 残念ながら1965年公開当…



  

万葉集は既に完成されて存在しているが、鑑賞する者への影響は、完成することを知らず変化し続けていく。
万葉集の良さは、「ふくらんだ心が、ふくらんだ言葉に素直に変換されること」。 文筆家が、自分の好…




  

20世紀初頭という時代を考えれば、例えばハプスブルグ帝国領内の人々やアイヌの老爺が、民族衣装を身につけてカメラの前に毅然と立っている姿から何かしらのメッセージを受け取ることもできる。
100年前の世界は、こんなに多彩で多様性に満ちていたのだな、としみじみ感じさせるナショジーライブラリ…




  

「誇大妄想狂」ならぬ「古代妄想狂(パレオマニア)」を自称する男が、大英博物館で出会った心惹かれる13の品々の出身地を旅する。
池澤夏樹は、理想的な旅人だ。 教養深く、バランス感覚に優れ、立ち入りすぎず素通りし過ぎない。 …




  

没後20年.星野道夫の,太古の魂をなぞる最後の旅. 人々からその記憶は消え去り,伝承は喪われ,遺構は朽ちていく.しかし,星野は消えゆくことを否定しない.それすらも自然の一部だからだ.
伊豆旅行の最終日,よい感じに疲れもあり出発までの隙間時間をクレマチスの丘の美術館巡りで埋めた. そ…




  

ワーキングウーマンの時代の諜報小説だ.愛する夫が諜報員だったと知ったとき,妻であり母でありCIA情報分析官である女性はいかなる道を選択するのか.
ワーキングウーマンの時代の諜報小説だ. 愛した人が敵国のスパイなのではないか,というネタは昔からよ…