文壇
テーマはタイトル通り「文壇」ということで、いったいいつの頃の話なのか、内容について具体的に見ていきますと、冒頭、昭和三十六年に色川武大が中央公論新人賞を受賞した場面から始まっています。
テーマはタイトル通り「文壇」ということで、いったいいつの頃の話なのか、内容について具体的に見ていき…
本が好き! 1級
書評数:245 件
得票数:4011 票
純文学読み始めはや数十年。病膏肓に入る状態。でも純文学以外が嫌いなわけではありません。
5年ぶりに書評をアップしました。純文学への偏愛は変わりませんが、少し柔軟にアップしていきたいと思います。よろしくお願いします。
テーマはタイトル通り「文壇」ということで、いったいいつの頃の話なのか、内容について具体的に見ていきますと、冒頭、昭和三十六年に色川武大が中央公論新人賞を受賞した場面から始まっています。
テーマはタイトル通り「文壇」ということで、いったいいつの頃の話なのか、内容について具体的に見ていき…
先日ついでがあって、中島敦の『山月記』を読みました。あの小説はすでに何度も読んでいるのですが、今回ちょっとじっくり読んでみると、「詰め切れていないんじゃないか」と感じる部分があるように思いました。
先日ついでがあって、中島敦の『山月記』を読みました。 あの小説はわたくしにとって時々ふっと読み…
「白樺派」というのは、そのオリジナリティ、クオリティ、そして作家の多彩さなど、他の流派よりかなり際だっている感じがします。似た流派は他にないかと考えてみますと、……「自然主義」が少し似ているかな。
「白樺派」の文芸思潮というのは、そのオリジナリティといいクオリティといい、そして作家の多彩さといい…
今回私は、近代日本文学史上極めて有名なこの小説を読んで、近代日本文学を代表する「名作」とまでは思わないものの、私個人の中では、なかなかいろんな力を持った「快作」であると、大いに思うに至りました。
えーっと、今回私は、近代日本文学史上極めて有名なこの小説を読んで、つくづくいろんな事を、ホントいろ…
三角関係の話です。……と、書いたら、それで終わってしまいそうな気もしないではありません。しかし、恋愛小説と三角関係というのは、まー、切っても切れないものなんでしょーかねー。例えば、……
三角関係の話です。 ……と、書いたら、それで終わってしまいそうな気もしないではありません。…
「恥の多い人生を送ってまいりました」とは太宰治の殺し文句の一つですが、私も、あれこれ考えますれば、本当に恥の多い人生を送ってまいりましたし、現在も「堂々」進行中であります。ちょっと脇にそれますがー……
「恥の多い人生を送ってまいりました」 とは太宰治の殺し文句の一つでありますが、私も、あ…
志賀直哉の短編小説、どの作品もいずれ劣らぬ有名作品揃いです。で、読んでみたのですがが、私の記憶がアバウトなのか、私の感じ方がかつてと違ってきたのか、かなり初読時の印象と異なったものを持ちました。
えー、志賀直哉の短編小説を読むなんて、うン十年ぶりであります。 かつて読んだのは、大学時代です…
中心テーマは、第二次大戦を挟んだ前後の太宰治の自己破壊の原因が、別々のものであるということでしょうか。確かにそんな気もします。太宰本人の年齢も違えば、取り巻く環境も大きく異なっているのですから。
この筆者の評論は、少し前に確か村上春樹について書かれたものを読んだことがありますが、たぶんそれだけ…
……この表現の中には、筆者ののっぴきならないほど強烈な中原中也への思い入れがあると共に、中也に対するかなり屈折した尋常ならざる感情が含まれていることが読み取れ、少し驚くほどです。
……えー、詩人中原中也です。 いえ本当は、大岡昇平が書いた中原中也の評伝なんですが、詩や詩人に…
この著者の御職業は何ですかね。物書きでいらっしゃることは間違いないとして、天皇について書いたり、本書の三島由紀夫とか、太宰治と井伏鱒二について、あと菊池寛とか川端康成について書かれた本もあるようです。
……えーーっと、この著者の御職業はいったい何ですかね。 「物書き」でいらっしゃることは間違いな…
アメリカの推理小説に、ペリー・メイスンという弁護士を主人公にして、法廷で検察官と丁々発止のやりとりをするシリーズがありますが、ただ日本の裁判制度では、そんな具合にはいかないと書かれてあります。
法廷において、最後に勝つものは真実である、という考えは、あまりに楽天的に過ぎるとしても、真実を排…
しかしゲームのバッド・エンドならまたやり直そうということもできるでしょうが、なんでバッド・エンドな小説なんて、作家は書こうと思うのかなー。また、われわれも読んでしまうのかなー。
われわれは小説なんかを読むことによって、自分一個の小さな矜りならばともかく、人間としての矜持を失…
わたくしいよいよ人生の黄昏を間近に迎え、この度よく言われるところの「学びなおし」を考えたのであります。そして、さて何を学びなおせばいいのかと考えまして、やはり一番好きな学問は文学かなと思い至りました。
わたくしいよいよ人生の黄昏を間近に迎え、この度よく言われるところの「学びなおし」を考えたのでありま…
なぜ『黒蜥蜴』なのかと考えますとやはり三島経由かなと。三島由紀夫は一時かなりフェイヴァレットでした。そんな三島戯曲の元になったお話で、しかも乱歩の原作とくれば、そこにはグロテスクとアラベスクの饗宴!
……かなり、というほどでもないですが、まぁ少し久しい昔に買った文庫本です。 以前から読もうと思…
即物的な例でありますが、一小学生である江戸川コナン君は、どうしてあんなに殺人事件に遭遇するのか。でも、まぁ、私たちは、その辺はご愛敬として、コナン君の事件簿を楽しく読みますわね。
どうしてですかね、推理小説を読む時に限って、妙に「リアリティ」なんて事を考えるんですが……、そんな…
その後私は、ホームズをまとめて読みました。そして同時期に、金田一耕助もかなりはまって読みました。当時の年賀状に、そんなコメントを書きました。「これからは私のことを金田一中年と呼んでくれ」とかなんとか。
横溝正史の金田一シリーズといえばもはや推理小説の古典になるんですよね、きっと。 でも実は私は、…
この両名の日本推理小説界における功績は、誠に偉大なものがあるように思います。個人的な感想ですがこのお二方について描かれているうち、江戸川乱歩の部分の方がおもしろかったように思いました。その理由は……。
この両名の日本推理小説界における功績は、なるほど、誠に偉大なものがあるように思いますね。 本書…
この作者は、わたくしわりと信頼している文芸評論家です。こういうふうに信頼を置いている作家を持つと本の選択がぐっと楽になりますね。次何読むか迷い時のチョイスが楽になります。便利です。
この作者は、わたくしわりと信頼している文芸評論家です。 こういうふうに信頼を置いている作家を持…
冒頭の夏目漱石について書かれた部分で筆者は、なぜ漱石が国民作家になったのかという問いに対して「性的なことがらを書かなかったから」と答えています。なるほどもっともだなぁと考え込むような、そんな本です。
冒頭の夏目漱石について書かれた部分で筆者は、なぜ漱石が国民作家になったのかという問いに対して「性的…
わたくしは関西に住んでいますので、この関西人作家もすでに読んでいればよかったのでしょうが、私が今まで触手を伸ばした関西人作家(関西風土っぽい作家)は、武田麟太郎・織田作之助・開高健あたりかなーと……。
この筆者は亡くなって10年ほどたつ方ですが、私は初めて小説を読みました。 わたくしは関西に住ん…