舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
小学生の一言で難事件が解決に向かって動き出すという痛快推理小説です。刑事である伯父が姪に助けられるという有りそうできっとない関係がほほえましい。
舞田ひとみが小学生探偵としてコナンばりに主役なのかと思わせぶりなタイトルですが、実は彼女の叔父である…
本が好き! 1級
書評数:2213 件
得票数:30083 票
「本を褒めるときは大きな声で、貶すときはもっと大きな声で!!」を金科玉条とした塩味レビューがモットーでございます。
小学生の一言で難事件が解決に向かって動き出すという痛快推理小説です。刑事である伯父が姪に助けられるという有りそうできっとない関係がほほえましい。
舞田ひとみが小学生探偵としてコナンばりに主役なのかと思わせぶりなタイトルですが、実は彼女の叔父である…
退職した刑事が自分の人生で唯一悔いていのは、16年前に冤罪を見過ごしたかもしれないという思い。この思いを吹っ切るために遍路を巡る主人公だが、まさしくそのとき16年前と同様の幼女殺人事件が起きます。
警察小説でありながら、しかも事件自体は幼女誘拐凌辱殺人という派手なものでありながら、本来ハイライト…
リストラ勧告を受けた4人の社員。それぞれ家族や生活に悩みを抱えておりおいそれとは退職はできません。彼ら落ちこぼれ社員たちの乾坤一擲の逆転劇を描きます。
「ニワトリは一度だけ飛べる」というコミカルなタイトルから左遷されたおじさんたちのドタバタコメディー化…
「坊ちゃん」をモチーフとした作品。一見ミステリ、実は陰謀小説?ノンポリの坊ちゃんが、知らず知らずのうちに民権派&社会主義グループと対立してしまい、殺人事件の謎を解くというかなり複雑なプロットです。
初めからケチをつけるようですが、そもそもオリジナルの夏目『坊っちゃん』を面白いと思っていない私。甘…
日本人が全員読んでいる(はずの)中島敦『山月記』の後日談。父が虎になったなんて言う噂の真相を追った息子の冒険がミステリテイストで上手くまとめられています。
『山月記』は漢文混じりの一見とっつきにくい文章ながら教科書にも載っているくらい有名で面白い話なので…
35歳の女流脚本家の奔放な性の彷徨。恋愛体質というよりセックス依存症といった方がしっくりくる淫らな彼女の不幸が好もしい。決してただの官能小説ではないのです。
激しい、深い、濃密な性描写が多いのに読後感は「官能小説」と思わせない文学性?にまず感心します。それ…
アイドルとパパラッチという仇関係にある二人が交錯し重なり合う物語。相変わらず芸能界ネタなのが気になるが、まあまあの及第点のまとめ方です。
作家が医者であろうが芸人であろうが、アイドルであろうがその作品が面白ければ二刀流を許容すするに吝か…
海外邦人宣教者活動援助後援会の代表を務める曽野綾子が、最貧国での支援活動で体験したことをルポルタージュします。そこには現代日本で生活している私たちには想像もできないような現実があって・・・。
曽野綾子が実際に遭遇した貧困での経験から「格差問題」と「極貧」の現実をレポートします。そこにあるも…
事故で亡くなった双子の兄の魂が弟の左手に宿るという設定で、この弟が殺人犯として追われます。身の潔白を晴らすために犯罪組織に潜入して…ハイスピードの展開とどんでん返しがたまらない!
医療系のミステリーが得意と思っていた知念さんですが、今回は毛色が違った小説です。最初にちょっとSF…
所謂誘拐モノのミステリですが、百田がミステリかくの初めてじゃない?後半は早々に犯人ばらしていますが、それでもきっちり読ませる秀作です。
個人的に法廷モノと誘拐モノのミステリは大好きです。必ずどんでん返しが仕込んであるからです。本作も期…
創立50年を迎える星野百貨店で起きる不思議で幸せな奇跡の物語。登場人物が全員善人で、ハッピーエンドの終わる今どき奇特な好著です。
児童書の老舗ポプラ社から出版されているだけあって、本作品はハートウォーミングな善人のお話になってい…
原因不明の溶血に起因する突然死は医療ミスか、それとも未知の病か? 素人ライターが死因を探るうちに次々と明かされる患者と女医にまつわる秘密とは。
フリーライターの桑原銀次郎は、内科医の聡美が起こしたとされる医療ミスについて調査することになる。この…
織田家鉄砲頭・橋本一把は当時の最新兵器である鉄砲に関する開発・戦術・製造に執念を燃やし、天下布武に大いに貢献する。しかし欲がない人柄が信長に不興を買い不遇な一生を送るのでした。鉄砲バカ一代です。
それまでの刀と槍での戦国時代の戦闘形態に革命をもたらしたのが、言わずと知れた鉄砲伝来です。足軽が大…
パワハラ上司を駆逐するために不正の証拠を探すOLと、話題の人気演劇の公演を巡るトラブルを軸にいくつかの物語がつかず離れず繰り広げられる不思議な構成の小説です。
物語りの軸になるのは営業成績はいいがパワハラな上司を追い詰めるために横領の証拠集めをする松尾と康子…
20年前から始まり、今や宗教的に信奉されている「褒めて育てる」ことが正しいという考え方。その深刻な弊害を明らかにし褒める教育に否を突き付ける教育書。一から十まで納得の痛快な論旨に溜飲が下がります。
新人類と呼ばれる世代のころからちょっと嫌な感じがしていたのですが、Z世代の今のご時世になって顕著に…
アイドルが書く小説なんて・・と馬鹿にして読み始めたのですが、なかなかどうして。後半にはかなり引き込まれましたよ。
著者の加藤シゲアキさんはアイドルグループNEWSのメンバーの傍ら小説執筆続け、オルタネートが第164…
館モノのミステリ。クローズドサークルの中で繰り広げられる殺人とトリックと人間模様が終始暗いタッチで描かれます。最初に殺害されたのが連続殺人犯であるというのが斬新です。
推理小説の王道分野のひとつ、館ものミステリです。大学のオカルトサークルの学生6人が、10年前に惨殺…
登場人物が全員悪者でやりたい放題。とりわけ主人公のミロがわがまま放題でどんどん深みにはまっていろんな人から追われる羽目に。破滅型逃亡劇の行く末は・・・・
OUTに始まりグロテク、残虐記、東京島など追い詰められた人々の救いのない悪意や狂気をはらんだ行動が…
社会問題を掘り下げて語る重松が今回取り上げるのは自殺について。「自殺をするのはよくないことなんですか?」と真っすぐに問いかけてくる問題作。
ずばり「自殺」がテーマです。主人公の高校教師岸田宏海は5年前に双子の兄・陸男が自殺しています。そして…
解は「彼女は存在しない」という題名に堂々と描挙げられていました。大胆な叙述トリックにまんまと引っ掛かります。
多重人格者を絡めた連続殺人ミステリーです。登場人物の中に多重の人格がいるので結果的に登場人物が追く…