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河内と船場

4.25
4.25 pt|書評 5
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  • 著者:
  • 出版社: ミネルヴァ書房
  • 価格: 3080
  • 発売日:
  • ISBN: 9784623097845

おもろいまち、がめついひと――大阪らしさはいつ生まれどう広まったか

【概要】
高度経済成長期に小説・映画・テレビなどのメディア文化にあらわれた大阪イメージがどのような編み直しをくりかえしながら定着していったのか。
ステレオタイプな大阪イメージの起源に迫り、衰退著しい翳りゆくまちの来し方行く末をみつめる。

【目次】
序 章 高度経済成長期の大阪像を再検討する(山本昭宏)
 1 大阪イメージへの違和
 2 問題意識と方法
 3 〈船場〉と〈河内〉
 4 本書の概要


 第Ⅰ部 粗野な大阪――〈河内〉の虚実

第1章 戦後大阪と〈河内〉(坂 堅太)
 1 「大阪」イメージのステレオタイプ化
 2 今東光の描いた「河内」
 3 「河内」を描く/「大阪」を描く
 4 高度経済成長と大阪イメージ
 5 「おもろい都会」としての大阪

第2章 河内音頭、その「悪名」――伝統と革新の現代民衆音曲史(福田祐司)
 1 ガラの悪い盆踊り
 2 ナショナリズムと盆踊り――ガラの悪さはいかにして創造されたか
 3 河内音頭の現代化と国民的芸能人
 4 河内音頭と『悪名』
 5 マスメディア時代の伝承――現代河内音頭の担い手は誰か

第3章 暗黒地帯から人情の町へ――映画にみられる釜ヶ崎イメージの変遷(小谷七生)
 1 釜ヶ崎のあゆみ
 2 暗黒の地
 3 強調されるどん底
 4 人情の町へ


 第Ⅱ部 がめつい大阪――〈船場〉の変容

第4章 文学・映画に描かれた船場――谷崎潤一郎『細雪』と山崎豊子『ぼんち』を中心に(開 信介)
 1 「船場」?
 2 谷崎潤一郎『細雪』
 3 新東宝版『細雪』
 4 織田作之助『女の橋』『船場の娘』『大阪の女』
 5 山崎豊子『ぼんち』――小説と映画
 6 否定的表象としての〈船場〉

第5章 英語圏における船場文学研究について(サボー・ジュジャンナ)
 1 海外における「船場文学」という概念
 2 船場の衰退を論じたトーランスの研究
 3 クローニンによる本格的な大阪文学研究
 4 村上-スミスによる文学における船場方言の研究
 5 英語圏における船場文学研究にみる共通点と問題点

第6章 〈船場〉と「ど根性」――花登筺の過剰な「愛情」(山本昭宏)
 1 「ど根性」の時代
 2 山崎豊子と菊田一夫
 3 演劇好きの青年から人気作家へ
 4 メディアと船場の変容
 5 「銭をねぶるんじゃ」


 第Ⅲ部 創造された大阪――文化の諸相を捉える

第7章 戦後ラジオの「大阪」と「笑い」――長沖一のコメディドラマを中心に(佐藤貴之)
 1 大阪と関西弁と漫才
 2 ラジオ全盛期における笑い
 3 長沖一とラジオコメディ
 4 「お父さんはお人好し」という空白
 5 起源への「ノスタルジア」――浪花千栄子の声
 6 「大阪」と「笑い」を凍結する

第8章 「失われたもの」としての大阪――小松左京『日本アパッチ族』にみる「関西弁」と「人間性」(森下 達)
 1 「関西人」としての小松左京
 2 『日本アパッチ族』の特異性――作家・社会との結びつきの深さ
 3 SF的手法の導入による「相対化」――「地には平和を」の達成
 4 革命の「疑似イヴェント」化――「地には平和を」から『日本アパッチ族』へ
 5 標準語に対立する関西弁――「本能」の象徴から「情」の象徴へ
 6 小松左京と高度経済成長


おわりに

【出版社/編集者/著者からのメッセージ】
本書は、「ほんとうの大阪」を創り出してそこに「回帰」するわけでもなければ、あるべき「大阪」を提示するわけでもない。大阪を語る際の一種の自縄自縛から離れて、あらためて大阪の文化と風土に向き合うために、「大阪らしさ」を解きほぐすことを目的としている。(本書「序章」より一部抜粋)

【どのような方におすすめか】
・大阪がなぜ「おもろい」「がめつい」と言われるようになったのか知りたい方
・都市のイメージや「らしさ」はどのように生まれて定着するのか知りたい方

献本は終了しました ※応募方法

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